おくすり110番
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成分(一般名) タフルプロスト・チモロール マレイン酸塩
製品例 タプコム配合点眼液 ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 眼科用剤/PG誘導体・β遮断薬/緑内障・高眼圧症治療剤

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   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
概説 眼圧を下げる目薬です。緑内障や高眼圧症の治療に用います。
作用

【働き】

眼球内では房水と呼ばれる水分が循環しています。その役目は、内側から圧をかけ眼球を保つこと、それと目に栄養分を与えることです。ところが、房水が充満しすぎると、眼圧が上がり視神経を圧迫してきます(高眼圧症)。そのままでいると視神経が弱り、視野が狭くなったり視力が落ちたりします。このような状態が高眼圧をともなう典型的な緑内障です。

この目薬には、眼圧を下げる2種類の有効成分が配合されています。一つは、タフルプロスト(タプロス)というプロスタグランジン関連薬。この系統は、房水の流出を促進することで眼圧を下げます。もう一つは、β遮断薬のチモロール(チモプトール)です。こちらは房水そのものの産生をおさえます。これらの2成分がいっしょに作用することで、眼圧下降効果が高まり、十分眼圧が下がるようになるのです。緑内障の治療目標は、眼圧を健常眼圧まで十分下げ、視力や視野を長期にわたり維持することです。

【薬理】

プロスタグランジンF2α誘導体のタフルプロストは、プロスタグランジンFP受容体に選択的に作用し、ブドウ膜強膜流出路からの房水流出量を増加させます。β遮断薬のチモロールは、房水の産生を抑制することで、眼圧を降下させます。

【臨床試験】

この点眼薬とタフルプロスト点眼薬との比較試験がおこなわれています。タフルプロストとチモロールを含有するこの薬の配合剤としての有効性を確かめるのが目的です。参加したのは開放隅角緑内障または高眼圧症の患者さんです。このうち161人はこの薬による併用療法を、別の163人はタフルプロスト単独療法を1ヵ月間おこないます。

その結果、この薬を点眼していた人達の眼圧(mmHg)は平均2.6(20.7→17.5)下がりました。一方、タフルプロストだけを点眼していた人達は0.9(19.2→18.3)の低下にとどまりました。この薬で併用療法をおこなったほうが、眼圧の低下幅が大きくなることが確かめられたわけです。
特徴
  • 国内3番目のプロスタグランジン(PG)関連薬とβ遮断薬の配合点眼剤です。2つの異なる作用、すなわち房水流出促進と房水産生抑制によって強力に眼圧を下げます。配合剤ですので、2剤による併用療法が1日1回の点眼で簡単におこなえるのも利点です。以前のように、5分以上間隔をあけて別々に点眼する必要がありません。
  • プロスタグランジンF2α誘導体のタフルプロスト(タプロス)は最近開発された新薬で、眼圧下降効果に優れ、安全性も高いです。もう1つのβ遮断薬のチモロール(チモプトール)は比較的開発が古いのですが、使用経験が豊富で長年の実績があります。
  • 原則として、第一選択薬とはしません。まずは、単剤での治療を優先します。処方対象となるのは、1剤で効果不十分な場合、あるいは2剤以上の多剤併用をすでにおこなっている場合です。ただし、眼圧が非常に高いときや、視野障害がひどく速やかな眼圧下降を要する場合には、初めから使用することがあります。
  • 美容上の問題として、 まつ毛が異常に伸びたり(多毛化)、まぶたや虹彩に色素沈着を生じることがあります。これはプロスタグランジン関連薬にみられる特異な副作用です。また、β遮断薬により全身性の副作用があらわれる可能性があります。ごく少量が体内に吸収され、心臓や気管支に影響するおそれがあるのです。このため、心臓病や喘息のある人など使用できないことがあります。
注意
【診察で】
  • 喘息や心臓病など持病のある人は必ず医師に報告してください。
  • 別に薬を飲んでいる場合は、医師に伝えておきましょう。
  • 副作用や注意事項についてよく説明を受けてください。虹彩色調変化のリスクについてもよく聞いておきましょう。

【注意する人】

喘息のある人や既往歴のある人は使用禁止です。心不全など心臓病のある人も症状によっては使用できません。

  • 適さないケース..既往歴をふくめ喘息のある人、気管支けいれんや重い慢性閉塞性肺疾患(COPD)のある人、コントロール不十分な心不全、洞性徐脈、重い房室ブロックのある人など。
  • 注意が必要なケース..心臓の悪い人(心不全、不整脈など)、コントロール不十分な糖尿病、アシドーシスのある人、眼内炎(虹彩炎、ぶどう膜炎)、無水晶体眼、眼内レンズ挿入眼、妊娠中の人など。

【飲み合わせ・食べ合わせ】

体内への吸収はわずかですが、飲み薬と相互作用を起こす可能性がないともいえません。とくに、心臓病や高血圧の薬は要注意。使用中の薬を医師に伝えておきましょう。

  • 飲み合わせに注意..内用または注射薬のβ遮断薬(インデラル、カルビスケン、ミケラン、テノーミン、セロケン、メインテート等)、カルシウム拮抗薬(ワソラン、ヘルベッサー等)、ジゴキシン(ジゴシン)、アドレナリン(ボスミン)、パロキセチン(パキシル)、フルボキサミン(ルボックス、デプロメール)など。

【使用にあたり】
  • ふつう1日1回、1滴点眼します。時間は朝がよいでしょう。頻回に点眼すると、かえって作用が弱くなってしまいますので注意してください。
  • 根治療法ではないので、一般的に治療期間は長くなります。適正な眼圧を維持するため、決められた期間 根気よく続けなければなりません。
  • 決められた手順で点眼してください。正しく点眼することにより、副作用の予防や軽減がはかれます。以下に一般的な点眼方法を示します。
  • できるだけ仰向けの状態で点眼するようにします。清潔な手で下まぶたを下にひき、容器の先がまぶたの縁やまつげに触れないように点眼してください。
  • 1滴点眼したあと、ゆっくりと目を閉じ、まばたきをしないで1〜5分間そのまま閉じていてください。このとき、目がしらを指先で押さえておくと鼻や口に薬液が回らず苦い思いをしなくて済みますし、全身性の副作用の予防になります。
  • 点眼液が目の回りに付いたり、目からあふれ出たときは、ガーゼやティッシュで拭き取るか、目を閉じて洗顔するようにしてください。皮膚変色やかぶれ、多毛化の予防や軽減のために大事なことです。
  • 他の点眼薬と併用しているときは、点眼間隔を5分以上あけてください。
  • コンタクトレンズをしている場合は、レンズをはずしてから点眼し、15分以上経過してからつけてください。防腐剤のベンザルコニウムによるレンズの変色を防ぐためです。
  • 点眼し忘れた場合は、 すぐに1回分を点眼してください。ただし、翌日に気づいた場合は、前日分は抜かし、通常どおり1日1回1滴点眼してください。1日に2回点眼したり、1回に2滴点眼してはいけません。
  • 涼しい所に保管しましょう。なお、決められた使用期限を過ぎたら破棄するようにしてください。

【食生活】

点眼後、一時的に物がかすんで見えることがあります。回復するまで危険な機械類の操作や車の運転は避けてください。

【備考】

緑内障はその成因から大きく2つのタイプに分かれます。「閉塞隅角緑内障」と「開放隅角緑内障」です。閉塞隅角緑内障は、房水の排水路である隅角が虹彩でふさがれてしまうタイプです。その多くは慢性型ですが、ときに眼圧が急上昇し激しい眼痛や頭痛、充血や視覚異常などをともなう緑内障発作を起こします。一方、開放隅角緑内障は、隅角とは関係なく、房水の排水口が目詰まりするタイプです。慢性に推移し、自覚症状が乏しく、視野異常にも気づきにくいので、自覚したときには相当に進行していることが多いです。

治療方法も違います。閉塞隅角緑内障では、房水を排出させるための手術を優先し、薬物療法は補助的におこなわれます。一方、開放隅角緑内障では、点眼薬による薬物治療が中心になります。その第一選択薬として処方されるのがプロスタグランジン(PG)関連薬またはβ遮断薬です。単薬で効果不十分な場合は、これらによる併用療法がおこなわれます。配合剤(この薬)を用いれば、併用療法が1回の点眼ですむので治療が楽です。

なお、最近の調査で、緑内障の約6割が「正常眼圧緑内障」であることが分かりました。眼圧は正常範囲なのに緑内障になってしまうのです。視神経が耐えられる眼圧には個人差があり人それぞれで大きく異なります。視神経がもともと弱いなど、必ずしも高い眼圧だけが緑内障の要因ともいえないのです。治療は、開放隅角緑内障に準じますが、その人にとっての適正な眼圧‘健常眼圧’になるように、より低めにコントロールするようにします。
効能 緑内障、高眼圧症
用法 1回1滴、1日1回点眼する。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 比較的多いのは目の刺激感と充血です。まれに角膜障害を起こすことがありますので、痛みやかゆみ、異物感などの症状が持続するときは、すぐに受診してください。点眼時の一時的な目のかすみや刺激症状(しみる、軽い痛み、涙目)は心配ないと思います。

長く続けていると、まぶたなど目の周囲の皮膚の色がくすんだり、まつ毛が長くなってくるかもしれません。また、虹彩(茶目の部分)にメラニンが増加し、虹彩の色調が変わってしまうことがあります。日本人に多い暗褐色の単色虹彩ではあまり目立たないとされますが、気になるときは医師とよく相談してください。

まれなケースですが、全身的な副作用にも念のため注意が必要です。微量ながら有効成分が体内に吸収され、その薬理作用により喘息発作を誘発したり、心臓や血圧に悪い影響をおよぼすおそれがあるのです。頭痛やめまい、動悸などいつもと違う症状があらわれたら医師に伝えてください。なお、目薬の全身への吸収は、点眼のしかたである程度防ぐことができます。決められた方法で点眼することが大切です。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • 虹彩色素沈着..長期使用で虹彩(茶目の部分)の色調変化
  • 眼類天疱瘡..目のひどい充血・腫れ、異物感、強い痛み
  • 喘息発作の誘発..咳き込む、ぜいぜい息をする、息をするときヒューヒュー音がする、息切れ、呼吸しにくい。
  • 心不全、心ブロック、高度な徐脈..息苦しい、胸が苦しい、動悸、疲れやすい、むくみ、急な体重増加、脈が飛ぶ、脈が1分間50以下、めまい、気が遠くなる、失神。

【その他】
  • 一時的な刺激症状(しみる、灼熱感、痛み)、かゆみ
  • 充血、まぶたの腫れ、一時的なかすみ目、目の乾燥
  • 目の周囲の皮膚変色(黒ずむ)・多毛、まつ毛の異常(長く、太く、濃くなる)
  • 角膜障害(しみる、かゆみ、目の痛み、異物感、かすみ目などの症状が続く)
  • 頭痛、めまい、動悸、徐脈
   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
  









用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。
すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。
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Good luck & Good bye