概説 |
細菌を殺菌するお薬です。細菌による耳や鼻の病気に用います。 |
作用 | 
- 【働き】

- 細菌が耳や鼻で増えると、中耳炎や副鼻腔炎を起こします。発赤や腫れを生じ、痛みや発熱も伴います。このお薬は、細菌に効く抗生物質です。細菌が死滅すれば、患部の炎症がひき、痛みや熱も治ります。

- 【薬理】

- セフェム系の抗生物質です。細菌の細胞壁の合成を阻害することで、殺菌的に作用します。ブドウ球菌や肺炎球菌などのグラム陽性菌のほか、インフルエンザ菌などグラム陰性菌にも有効です。
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注意 |

- 【診察で】

- アレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。

- 【注意する人】

- この薬で、じん麻疹などアレルギー症状を起こしたことのある人は禁止です。また、この系統(セフェム系)にアレルギーのある人も原則用いません。喘息の人、薬でアレルギーを起こしたことのある人、じん麻疹を起こしやすいなどアレルギー体質の人は、注意深く用いるようにします。
 【使用にあたり】
- 説明書の手順でよく溶解してください(溶解済みのこともあります)
- 点耳方法や用量は、説明書に従ってください。
- 冷蔵庫に保管しているときは、使用する前に2〜3分間手で容器を握り、体温程度に戻しておきましょう。冷たいまま点耳すると”めまい”を起こすことがあります。準備ができたら、悪い耳を上にして横になります。耳たぶを後ろに引っ張った状態で、決められた量を滴下してください。そのまま約10分間耳浴をするようにします。
- 点耳のとき、容器の先端が直接耳に触れないように注意してください。
- 溶解後は涼しい所に保管し、7日以内に使用してください(残ったら破棄)。
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効能 |

- 【適応菌種】

- セフメノキシムに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、緑膿菌、ペプトストレプトコッカス属

- 【適応症】

- 外耳炎、中耳炎、副鼻腔炎(ただし、ネブライザーを用いた噴霧吸入においては中鼻道閉塞が高度の症例を除く)
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用法 |
本剤を添付の溶解液で1mL当たり塩酸セフメノキシムとして10mg(力価)の濃度に溶解し、次のとおり用いる。
- 外耳炎及び中耳炎に対しては、通常1回6〜10滴点耳し、約10分間の耳浴を1日2回行う。
- 副鼻腔炎に対しては、通常1回2〜4mLを隔日に1週間に3回ネブライザーを用いて噴霧吸入するか、又は1回1mLを1週間に1回上顎洞内に注入する。なお、症状により適宜回数を増減する。ただし、症状に改善がみられない場合は漫然と長期間の連続投与を行わないこと。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
副作用は少ないほうです。かえって、カユミや痛みがひどくなるときは、早めに受診してください。
全身の副作用はまずありませんが、万一、発疹やじん麻疹ができたら医師に連絡してください。とくに、アレルギー体質の人は注意が必要です。
 【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
- ショック..気持ち悪い、胸苦しい、冷汗、顔面蒼白、手足の冷え・しびれ、耳鳴、ゼーゼーする、息苦しい、めまい、脈が速い・弱い、血圧低下、目の前が暗くなり意識が薄れる。
 【その他】
- 鼻科用..鼻汁、くしゃみ、発疹、咳、ゼーゼーする
- 耳科用..菌交代症、外耳道湿疹、発疹
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