概説 |
気管支を広げるお薬です。おもに、喘息や気管支炎の治療に用います。 |
作用 | 気管支が腫れたり収縮すると、気道が狭くなり、ゼーゼー・ヒューヒュー呼吸が苦しくなります。
このお薬は、気管支拡張薬です。気管支を広げて、呼吸を楽にします。おもに喘息に用いますが、気管支炎などでゼーゼーする咳にも使います。 |
注意 |
 【診察で】
- 持病のある人は医師に伝えておいてください。妊娠中の人も報告しておきましょう。
- 他の薬と相互作用を起こしやすい性質があります。別の薬を飲んでいる場合は、そのことを報告しておきます。
 【注意する人】
- 病気によっては、症状を悪化させます。てんかん、甲状腺機能亢進症、腎臓病、心臓病、肝臓病、高齢の人、妊娠中の人などは、薬の血中濃度に注意するなど慎重に用います。
- 赤ちゃんや小さい子供は、大人に比べ、けいれんの副作用がでやすいです。とくに、てんかんのある子や、けいれんを起こしたことのある子供、また発熱している場合などは慎重に用います。
 【飲み合わせ・食べ合わせ】
- 飲み合わせに注意する薬がたくさんあります。飲み合わせによっては、この薬の副作用がでやすくなったり、他の薬の作用に悪い影響をします。服用中の薬は、忘れずに報告しておきましょう。また、別の病院で診察を受けるときも、この薬を飲んでいることを伝えてください。
- セイヨウオトギリソウ( セント・ジョーンズ・ワート)を含む健康食品は控えてください。この薬の作用を弱めるおそれがあります。
- お茶に含まれるカフェインは、この薬の副作用を少し強めるかもしれません。日本茶、コーヒー、紅茶類は控えめにしましょう。
- 禁煙をはじめるときは、事前に医師と相談してください。禁煙により、この薬の作用が強まることがあります。
 【使用にあたり】
- 決められた飲み方を守ってください。この薬には気難しい性質があります。量が少ないと効きませんし、逆に多すぎると副作用がでやすくなります。そのため、できるだけ血中濃度を測定して、その人に合った量を用いるようにします。医師により最適な服用量が決められますので、指示された量を正しく飲むようにしてください。
- 赤ちゃんや小さい子供の場合、発熱時には一時減量もしくは中止するよう指示されるかもしれません。ご家族の方は、服用後の子供の様子に異変がないか十分に観察しましょう。
 【検査】
- 体内の薬の濃度が一定に保たれているか検査することがあります。
- 長期に続けるときは、血液や尿の定期的な検査が必要です。
 【備考】
- 発作がおさまらない場合や、たびたび起こる場合は早めに受診しましょう。
- 喘息の原因そのものを治せる薬はありません。多くの場合、予防的に長く飲み続ける必要があります。けれど、必ずしも減量・中止ができないというわけではありません。症状が安定すれば、医師の管理のもとゆっくりと減量していくことも可能です。
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効能 |
気管支喘息、喘息性(様)気管支炎、閉塞性肺疾患(肺気腫、慢性気管支炎など)における呼吸困難、うっ血性心不全、心臓喘息(発作予防)。 |
用法 |
通常成人は、1日2〜8錠(コリンテオフィリンとして1日200〜800mg)を3〜4回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
ときどき起こるのは、吐き気や腹痛、頭痛、動悸、手の震えなどです。このような場合、服用量を少し減らしたほうがよいかもしれませんので、早めに受診してください。
量が多すぎると、さらに重い中毒症状がでる恐れがあります。めったにはないですが、けいれん、意識障害、胃腸出血、横紋筋融解症などの報告があります。とくに、赤ちゃんや小さい子供、肝臓の悪い人、高齢の人など要注意です。
 【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
- けいれん、意識障害、急性脳症..けいれん、硬直、白目、意味不明な言動、もうろう、意識がはっきりしない。
- 横紋筋融解症..手足のしびれ・けいれん、力が入らない、筋力低下、筋肉痛、歩行困難、赤褐色の尿。
- 消化管潰瘍・胃腸出血..胃痛、腹痛、吐き気、嘔吐、吐血(コーヒー色のものを吐く)、下血(血液便、黒いタール状の便)。
- 赤芽球癆..だるい、疲れやすい、めまい、息切れ、顔色が悪い、動悸。
- アナフィラキシー・ショック..じんま疹、全身発赤、顔や喉の腫れ、ゼーゼー息苦しい、冷汗、顔が白くなる、手足のしびれ、脈が弱い、血圧低下、目の前が暗くなり意識が薄れる。
- 肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。
- 頻呼吸..呼吸が荒く速い。
- 高血糖..異常にのどが渇く、水をがぶ飲み、多尿、頻尿。
 【その他】
- 吐き気、吐く、腹痛、下痢
- 動悸(ドキドキ感)、頻脈、脈の乱れ
- 手や指の震え、口や舌のしびれ
- 頭痛、不眠、興奮、いらいら感
- 肝機能値の異常、発疹
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