|  概説 | 心臓の働きを助けるお薬です。 | 
|  作用 |  
 【働き】
  
心臓のポンプ機能が低下すると、血液や水分の循環が悪くなります。その結果、体に余分な水分がたまりやすくなり、浮腫(むくみ)を生じたり、息苦しさや疲れを感じるようになります。肺に水分がたまると、咳がでたり、ゼーゼーとぜん息のような呼吸になることもあります。このような状態が「心不全」です。
 このお薬は、心筋の酸素利用効率を高めて心臓の働きをよくします。そして、心不全の予防や改善にもつながると考えられます。ただし、強い作用はないので、他の強心薬と併用するなど補助的に用います。
  
 【薬理】
  
細胞内のミトコンドリアに取り込まれ酵素利用率を上げることにより心臓の機能を改善します。そのほか抗アルドステロン作用や抗酸化作用(抗加齢作用)を持つとされ、これらも心臓によい影響を与えると考えられます。
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|  特徴 | 副作用がないかわり効果がいま一つです。実際の人での臨床研究から、心不全に対する効果は疑問視されており、アメリカなどでは推奨されていません。日本でも、昔ほどは使われなくなりました。2001年に食薬区分が変わり、健康食品としても製造販売が可能となりました。いわゆる「コエンザイムQ10」と同じものです。
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    |  注意 |  
 【使用にあたり】
  
指示された用法用量どおりに、正しくお飲みください。
  
 【食生活】
  
決められた食生活を守るようにしましょう。症状によっては、水分や塩分の摂取制限、運動制限が必要です。
  
 【備考】
  
抗酸化ビタミン「コエンザイムQ10」などとして、いろいろな健康食品として製品化されているようです。体に悪い活性酸素を抑えることにより、健康維持、老化防止、さらには美肌効果も期待できるとして盛んに宣伝されています。けれど、そのような科学的根拠は十分とはいえず、実際に効果があるのかはよく分かっていません。最近の研究で抗酸化ビタミンによる心疾患予防効果については否定されつつあります。
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    |  効能 | 基礎治療施行中の軽度及び中等度のうっ血性心不全症状。 | 
  
    |  用法 | ユビデカレノンとして通常成人は1回10mgを1日3回食後に経口投与する。 
    
      
        | ※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
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    |  副作用 | 副作用はほとんどありません。安全性の高いお薬です。 
 
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