おくすり110番
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成分(一般名) カルベジロール
製品例 アーチスト錠1.25mg~2.5mg~10mg~20mg ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 降圧剤/β遮断剤/持続性 高血圧・狭心症治療剤

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   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
概説 血圧を下げるお薬です。高血圧症のほか、狭心症や心房細動、心不全の治療にも用います。
作用血管を広げる作用と、心拍をおさえ心臓を休ませる作用があります。作用メカニズムは、交感神経のα受容体とβ受容体を遮断することです。両方の受容体に働くことで、降圧作用が強まり、逆に副作用は軽減されます。高血圧症に用いるほか、狭心症や心房細動に対する効能もあります。

心不全には基本的に禁忌なのですが、病状によっては有効なことが分かってきました。心臓の負担が軽くなり、予後の改善(長生き)につながる可能性があるのです。狭心症や心筋梗塞あるいは拡張型心筋症にともなう慢性心不全に対し、専門の医師により慎重に処方されます。
  • α遮断作用..血管にあるα受容体を遮断して、血管を広げます。その結果、血圧が下がります。
  • β遮断作用..心臓にあるβ受容体を遮断して、心臓の拍動をおさえます。その結果、脈が落ち着き、血圧も下がります。
特徴αβ遮断薬という系統です。主要な作用はβ遮断作用になります。同系のなかでは以下のような特徴をもちます。
  • 効力比.. α:β=1:8
  • β1非選択..心臓だけでなく、気管支などにも影響しやすいです。
  • ISA-..内因性の交感神経刺激作用がありません。
  • 脂溶性..よく吸収され、肝臓で速やかに代謝されます。脳内に入りやすい性質があります。
注意
【診察で】
  • 持病やアレルギーのある人、また妊娠中の人は、医師に伝えておきましょう。
  • 服用中の薬は、医師に伝えてください。

【注意する人】

病気によっては、かえって病状を悪化させるおそれがあります。心不全や喘息のある人は基本的に禁忌です。糖尿病の人では、血糖降下薬の副作用(低血糖)がでやすくなるので注意してください。高齢の人も心不全などの副作用がでやすいので、少量より開始するなど慎重に用います。

  • 適さないケース..喘息のある人、気管支炎や肺気腫で気管支けいれんのおそれがある場合、一部の心不全、重い心臓の刺激伝導障害や徐脈、未治療の褐色細胞腫、妊娠中の人など。
  • 注意が必要なケース..心臓の刺激伝導障害や徐脈、末梢循環障害(レイノー症状)、糖尿病、異型狭心症、重い低血圧、腎臓や肝臓の悪い人、高齢の人など。

【飲み合わせ・食べ合わせ】

飲み合わせに注意する薬がたくさんあります。飲み合わせによっては、副作用がでやすくなります。服用中の薬は、医師に報告しておきましょう。

  • 高血圧の薬のジルチアゼム(ヘルベッサー)、ベラパミル(ワソラン)、あるいは心臓の薬のジギタリス薬や抗不整脈薬と併用すると徐脈を起こしやすくなります。
  • 糖尿病の薬の副作用(低血糖)を強めるおそれがあります。
  • 鎮痛薬との併用により、降圧作用が弱まる可能性があります。
  • そのほか、免疫抑制薬のシクロスポリン(サンディミュン、ネオーラル)、結核の薬のリファンピシン(リファジン)、胃の薬のシメチジン(タガメット)、抗うつ薬のパロキセチン(パキシル)など、相互作用に注意が必要な薬剤がいくつかあります。

【使用にあたり】
  • 決められた飲み方、服用量を守ってください。
  • 慢性心不全に用いる場合は、入院下でごく少量から開始し、段階的に増量していきます。
  • 自分だけの判断で、量を減らしたり、飲むのをやめてはいけません。急に中止すると、狭心発作など反発的な症状を起こすおそれがあります。中止するときは、医師の判断で徐々に減量するようにします。
  • 飲み忘れにも注意してください。万一飲み忘れた場合、2回分を同時に飲んではいけません。

【検査】

心電図検査や血液検査を定期的に受ける必要があります。

【食生活】
  • とくに飲みはじめに、めまいや立ちくらみを起こしやすいです。急に立ち上がらないで、ゆっくり動作するようにしましょう。また、車の運転や高所での危険な作業には十分注意してください。
  • 本態性高血圧症では、生活習慣の見直しも大切。減塩などの食事療法、運動療法、肥満があれば体重を落とすだけでも血圧が下がるものです。軽い高血圧であれば、薬をやめられることもあります。できたら簡易血圧計で自宅で血圧測定をおこない、適切に血圧がコントロールされているかチェックすることをおすすめします。
効能
【錠1.25mg】
  • 次の状態で、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、利尿薬、ジギタリス製剤等の基礎治療を受けている患者/虚血性心疾患または拡張型心筋症に基づく慢性心不全

【錠2.5mg】
  • 次の状態で、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、利尿薬、ジギタリス製剤等の基礎治療を受けている患者/虚血性心疾患または拡張型心筋症に基づく慢性心不全
  • 頻脈性心房細動

【錠10mg】
  • 本態性高血圧症(軽症〜中等症)
  • 腎実質性高血圧症
  • 狭心症
  • 次の状態で、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、利尿薬、ジギタリス製剤等の基礎治療を受けている患者/虚血性心疾患または拡張型心筋症に基づく慢性心不全
  • 頻脈性心房細動

【錠20mg】
  • 本態性高血圧症(軽症〜中等症)
  • 腎実質性高血圧症
  • 狭心症
  • 頻脈性心房細動
用法
  • 本態性高血圧症(軽症〜中等症)..カルベジロールとして、通常、成人1回10〜20mg(錠10mg:1〜2錠、錠20mg:0.5〜1錠)を1日1回経口服用する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
  • 腎実質性高血圧症..カルベジロールとして、通常、成人1回10〜20mg(錠10mg:1〜2錠、錠20mg:0.5〜1錠)を1日1回経口服用する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
  • 狭心症..カルベジロールとして、通常、成人1回20mg(錠10mg:2錠、錠20mg:1錠)を1日1回経口服用する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
  • 慢性心不全..カルベジロールとして、通常、成人1回1.25mg、1日2回食後経口服用から開始する。1回1.25mg、1日2回の用量に忍容性がある場合には、1週間以上の間隔で忍容性をみながら段階的に増量し、忍容性がない場合は減量する。用量の増減は必ず段階的に行い、1回服用量は1.25mg、2.5mg、5mgまたは10mgのいずれかとし、いずれの用量においても、1日2回食後経口服用とする。通常、維持量として1回2.5〜10mgを1日2回食後経口服用する。なお、年齢、症状により、開始用量はさらに低用量としてもよい。また、患者の本剤に対する反応性により、維持量は適宜増減する。
  • 頻脈性心房細動..カルベジロールとして、通常、成人1回5mgを1日1回経口服用から開始し、効果が不十分な場合には10mgを1日1回、20mgを1日1回へ段階的に増量する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、最大服用量は20mgを1日1回までとする。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 飲み始めに、体がだるくなったり、めまいを感じることがあります。立ちくらみも起こしやすいです。これらは徐々になくなることが多いのですが、症状の強いときは早めに受診しましょう。

注意する症状として、徐脈があります。脈が1分間に50以下になったり、息苦しさや胸苦しさが強いときは、医師に連絡してください。とくに高齢の人は、心不全を含め注意が必要です。

まれですが、喘息発作を誘発する可能性があります。ゼーゼーと呼吸が苦しくなるようでしたら、すぐに受診してください。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • 心不全、心ブロック、高度な徐脈..息苦しい、胸が苦しい、動悸、疲れやすい、むくみ、急な体重増加、脈が飛ぶ、脈が1分間50以下、めまい、気が遠くなる、失神。
  • 喘息発作の誘発..咳込む、ぜいぜいする、息をするときヒューヒュー音がする、息切れ、呼吸しにくい。
  • 肝臓の障害..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。
  • 急性腎不全..尿が少ない・出ない、むくみ、尿の濁り、血尿、だるい、吐き気、頭痛、のどが渇く、けいれん、血圧上昇。

【その他】
  • だるい、めまい、ふらつき、立ちくらみ
  • 動悸、徐脈、低血圧
  • 発疹、かゆみ、肝機能値の異常
  • 目の乾燥(目がゴロゴロ、しょぼつく)
  • 気分がしずむ、眠気、不眠、幻覚
   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
  









用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。
すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。
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Good luck & Good bye