おくすり110番
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成分(一般名) アトルバスタチン カルシウム
製品例 リピトール錠5mg~10mg ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 高脂血症用剤/スタチン系/HMG-CoA還元酵素阻害剤

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   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
概説 血液中のコレステロールを減らすお薬です。
作用
【働き】
  • 高コレステロール血症は、血液中のコレステロールが多すぎる状態です。自覚症状がなくても、長い間に動脈硬化が進み、狭心症や心筋梗塞の原因にもなりかねません。このお薬で血液中のコレステロールを低下させていれば、将来起こるかもしれない心筋梗塞の危険性を少なくすることができます。
  • 心筋梗塞の多くは、プラークという血管のコブが破れ血管が詰まることで起こります。このお薬でコレステロールを十分に下げてやると、プラークが安定し破れにくくなります。心筋梗塞をすでに起こしたことのある人は、再梗塞の予防につながります。

【薬理】
  • 肝臓でのコレステロールの合成をおさえます。悪玉コレステロール(LDL)が減少する一方、善玉コレステロール(HDL)はむしろ増加します。
  • 血中脂質動態を改善することで、動脈硬化の進展を抑制します。

【臨床試験】

この系統(スタチン系)による心筋梗塞の予防効果や予後改善効果は、いくつもの大規模臨床試験で証明されています。高脂血症の人に用いた場合、心筋梗塞などのリスクをおおよそ30%減らせることが分かっています。とくに、心筋梗塞のリスクの高い人、たとえば狭心症や心筋梗塞をすでに発症している人、高血圧や糖尿病のある人では有用性が高いです。
特徴
  • スタチン系のコレステロール低下薬です。その作用機序から「HMG-CoA還元酵素阻害薬」とも呼ばれます。この系統はコレステロール低下作用が強く、効果も確実です。高コレステロール血症の治療に、たいへんよく使われています。
  • 同系のなかでも、この薬はとくに強力です。コレステロールのほか中性脂肪(トリグリセライド)も低下させます。国内の治験では、平均して総コレステロール値を30%、悪玉といわれるLDLコレステロール値を41%低下させました。また、善玉のHDLコレステロール値が9%上昇しました。
注意
【診察で】
  • 持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。
  • 別に薬を飲んでいる場合は、医師に伝えておきましょう。飲み合わせによっては、副作用がでやすくなります。また、別の病気で他の病院にかかるときも、この薬を飲んでいることを必ず医師に伝えてください。

【注意する人】

重い肝臓病の人は使用できません。病状を悪化させたり、副作用がでやすいためです。腎臓病またはその既往歴のある人は、横紋筋融解症の発現や腎機能の悪化に注意するなど慎重に用います。

  • 適さないケース..重い肝臓病、妊娠中。
  • 注意が必要なケース..肝臓病、腎臓病、甲状腺機能低下症、筋ジストロフィー、酒量の多い人、高齢の人など。

【飲み合わせ・食べ合わせ】

飲み合わせによっては、この薬の血中濃度が上昇し「横紋筋融解症」という筋肉の副作用がでやすくなります。この理由で禁止されるのが、C型肝炎治療薬のグレカプレビル・ピブレンタスビルです。フィブラート系高脂血症薬のベザフィブラートや免疫抑制薬のシクロスポリン、抗真菌薬のイトラコナゾール、マクロライド系抗生物質のエリスロマイシンなども要注意。とくに、腎臓病のある人は、フィブラート系薬との併用は治療上やむを得ない場合に限り、併用の際は定期的に腎機能検査を実施するようにします。

  • 飲み合わせの悪い薬..グレカプレビル・ピブレンタスビル(マヴィレット)。
  • 飲み合わせに注意..ベザフィブラートなどのフィブラート系薬(ベザトール、リピディル、トライコア、パルモディア等)、ニコチン酸(ペリシット、コレキサミン等)、免疫抑制薬のシクロスポリン(ネオーラル)、アゾール系抗真菌薬のイトラコナゾール(イトリゾール)、マクロライド系抗生物質のエリスロマイシン(エリスロシン)やクラリスロマイシン(クラリス、クラリシッド)、C型肝炎治療薬のグラゾプレビル(グラジナ)、抗菌薬のリファンピシン(リファジン)、陰イオン交換樹脂(クエストラン、コレバイン)、強心薬のジゴキシン(ジゴシン)など。
  • 飲酒はほどほどにしましょう。大量のアルコールは、肝臓や横紋筋融解症の副作用をでやすくします。
  • グレープフルーツジュースは控えてください。この薬の血中濃度が上昇するおそれがあります。

【使用にあたり】
  • 症状や体質によって飲む量が異なります。指示どおりに正しくお飲みください。
  • コレステロールの生合成は夜間に亢進するので、夕食後の服用が効果的とされます。

【検査】

決められた検査を定期的に受け、効果や副作用をチェックしてもらいましょう。とくに、肝機能検査、腎機能検査、血液の検査が大切です。

【妊娠授乳】

おなかの赤ちゃんの発育に悪い影響をおよぼすおそれがあります。妊娠中の服用は避けてください。

【食生活】

食事療法や運動療法、適切な体重の維持、禁煙なども大切です。これらをきちんとおこなえば、薬を飲まなくて済むことが多いものです。薬を飲みはじめても、不摂生をしては意味がありません。

【備考】
  • コレステロールは、臨床的意義により大きく2つのタイプに分類されます。一つは悪玉とされるLDLコレステロール、もう一つは善玉のHDLコレステロールです。LDLは肝臓からコレステロールを全身の組織に運ぶ役目をしているのですが、多すぎると血管内壁に入り込み動脈硬化をすすめます。一方、善玉とされるHDLは、全身の組織から余分なコレステロールを回収し肝臓に戻します。このHDLコレステロールが少なすぎるのも良くないので、脂質異常症(高脂血症)のひとつの判定基準になります。
  • 薬を飲む必要があるかは、単にコレステロールの値だけで判断できません。喫煙、肥満、年齢、高血圧、糖尿などがあり、心筋梗塞を起こす危険性の高い人は、より低い値でも服薬をすすめられるものです。逆に、コレステロール値が多少高いだけで、その他のリスク要因が少ないのであれば、必ずしも薬物治療を必要としません。とくに、もともと心筋梗塞の少ない日本人女性での有用性については議論のあるところです。
  • コレステロールは体に必要なものです。免疫細胞やホルモンを作るのにも欠かせません。やみくもにコレステロール値を下げればよいというものではありません。
効能 高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症。
用法
  • 高コレステロール血症..通常、成人はアトルバスタチンとして10mgを1日1回服用する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、重症の場合は1日20mgまで増量できる。
  • 家族性高コレステロール血症..通常、成人はアトルバスタチンとして10mgを1日1回服用する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、重症の場合は1日40mgまで増量できる。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 注意したいのは、筋肉が障害を受ける「横紋筋融解症」です。まれな副作用ですが、とくに腎臓の悪い人、高齢の人は注意が必要です。また、フィブラート系の高脂血症の薬といっしょに飲むと起こりやすいといわれます。万一、足のふくらはぎなどに筋肉痛があらわれたら、すぐに受診してください。

そのほか、わりと多いのは腹痛や吐き気などの胃腸症状と肝機能値の異常です。肝機能値の多少の悪化はそれほど心配ないと思いますが、ごくまれに重い肝障害を起こすことがあります。ひどい倦怠感、吐き気、発熱、皮膚や白目が黄色くなる、といった症状に注意し、そのような場合はすぐ医師に連絡してください。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • 横紋筋融解症、ミオパチー..手足のこわばり・しびれ、筋肉のぴくつき、脱力、筋力低下、筋肉痛、歩行困難、赤褐色の尿。
  • 肝臓の障害..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。
  • 重い過敏症..発疹、じんま疹、全身発赤、顔や口・喉や舌の腫れ、咳き込む、ゼーゼー息苦しい。
  • 重い血液成分の異常..発熱、喉の痛み、口内炎、だるい、皮下出血(血豆・青あざ)や鼻血・歯肉出血など出血傾向。
  • 重い皮膚・粘膜障害..発疹、発赤、水ぶくれ、うみ、皮がむける、皮膚の熱感や痛み、かゆみ、唇や口内のただれ、のどの痛み、目の充血、発熱、全身けん怠感。
  • 間質性肺炎..から咳、息苦しさ、少し動くと息切れ、発熱。

【その他】
  • 肝機能値の異常..AST、ALT等の肝機能値が上昇(まれに肝障害にいたることがあるので要注意)。
  • 胃の不快感、吐き気、腹痛、下痢
  • 指のしびれ感、頭痛、不眠
  • 発疹、かゆみ
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用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。
すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。
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Good luck & Good bye