概説 |
脳の働きをよくするお薬です。脳卒中後のめまいの治療に用います。 |
作用 | 脳や内耳の血流を増やしたり、エネルギー代謝を改善します。血管のなかで血液が固まるのを防ぐ作用もあります。98年の再審査により効能が整理され、現在の正式な適応症は「脳卒中後遺症に伴うめまいの改善」に限定されています。 |
注意 |
【診察で】
- 持病やアレルギーのある人は、医師に伝えておきましょう。
- 服用中の薬は、医師に伝えてください。
- 【注意する人】
- 脳卒中の直後は控えます。心臓の悪い人や低血圧の人も慎重に用います。
【飲み合わせ・食べ合わせ】
- ワルファリンやアスピリン、チクロピジン(パナルジン)、ジピリダモール(ペルサンチン)など血栓の薬といっしょに飲むと、出血の副作用がでやすくなるかもしれません。
- 起立性低血圧の薬のドロキシドパ(ドプス)の作用を弱めるおそれがあります。
- 飲酒は控えましょう。アルコールは、めまいや動悸などの副作用を強めます。
【使用にあたり】
- 決められた飲み方、服用量を守ってください。
- よい効果がでるのに、1〜2カ月かかることがあります。指示された期間続けてください。
- 3カ月以上飲んでも症状がよくならないときは、医師と相談してみましょう。
- 【その他】
- 脳卒中後は、リハビリをきちんと行うことが大切です。最近は、リハビリもいろいろと工夫され、よい効果をあげています。脳循環代謝改善薬は、補助的なものにすぎません。
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効能 |
- 【適用】
- 脳梗塞後遺症、脳出血後遺症に伴うめまいの改善。
- 【応用】
- 必ずしも脳卒中にこだわらず、医師の判断により他の病気に応用されるかもしれません。たとえば、耳鳴り、めまい、頭痛などに対してです。
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用法 |
通常成人は、1回にイフェンプロジル酒石酸塩として20mgを1日3回毎食後経口服用する。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
安全性が高く、副作用は少ないほうです。ときに、口の渇き、吐き気、頭痛、動悸などが現れますが、たいてい心配いりません。ひどいときは早めに受診してください。
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