概説 |
咳を止めるお薬です。 |
作用 | 3種類の有効成分が配合されています。中枢性鎮咳薬のノスカピン、気管支拡張薬の塩酸メチルエフェドリン、抗ヒスタミン薬のマレイン酸クロルフェニラミンの3種類です。これらがいっしょに作用することで、咳止め効果が強まります。
- ノスカピン:脳の咳中枢をおさえて咳を止めます。
- メチルエフェドリン:気管支を広げ呼吸を楽にします。
- クロルフェニラミン:アレルギー症状を緩和し、痰をおさえます。
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特徴 | 主成分のノスカピンは、咳中枢に作用する速効性の「非麻薬性中枢性鎮咳薬」で、気管支をゆるめる作用も持ちあわせています。麻薬系の咳止め薬と異なり、呼吸を抑制することなく、また習慣性もありません。 |
注意 |
 【診察で】
- 持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。
- 別に薬を飲んでいる場合は、その薬を医師に教えてください。

- 【注意する人】

- 緑内障のある人や前立腺肥大症などで尿の出の悪い人には用いません。症状が悪化するおそれがあります。そのほか、心臓病や高血圧症、糖尿病、甲状腺機能亢進症のある人は慎重に用います。
- 適さないケース..緑内障、前立腺肥大症などで尿の出の悪い人。
- 注意が必要なケース..心臓病、高血圧症、糖尿病、甲状腺機能亢進症など。
 【飲み合わせ・食べ合わせ】
- アドレナリン(ボスミン)や、イソプロテレノール(イソメニール、プロタノール)などカテコールアミン製剤との併用は禁止されています。併用により動悸や不整脈の副作用がでやすくなります。
- 安定剤など脳の神経をしずめる薬と併用すると、眠気の副作用がでやすくなります。
- 一部の安定剤や抗うつ薬(三環系)、胃腸薬(鎮痙薬)との併用により、口の渇きや排尿困難、便秘などの副作用がでやすくなります。
- レボチロキシン(チラーヂン)と併用すると、動悸を起こしやすいです。
- テオフィリン(テオドール)、ステロイド薬、利尿薬などとの併用により、血清カリウム値が低下するおそれがあります。
- 飲酒は控えてください。めまいや眠気などの副作用がでやすくなります。

- 【使用にあたり】

- 症状や年齢により、用法用量が異なります。指示通りにご使用ください。

- 【食生活】

- 人によっては、眠気を催します。車の運転や危険な作業は控えましょう。

- 【備考】

- 咳は、気道の異物(痰やほこりなど)を排出させようとする自然な防御システムです。ですから、単に止めればよいというものではありません。
とくに、痰をともなう咳を無理に止めることは、必ずしも好ましくありません。痰がたまり、かえって症状を悪化させるおそれがあるのです。
一方で、しつこい咳は安眠を妨げ、体力を消耗させます。ときには、激しい咳き込みで肋骨が折れてしまうことさえあります。このような場合、悪い影響のほうが大きいですから、咳止め薬を用いることになります。いずれにしても、咳の原因に目を向けることが大切です。
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効能 |
下記疾患に伴う咳嗽。
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用法 |
通常成人1日10mLを3回に分割経口服用する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
わりと多いのは、眠気やけん怠感です。たいてい心配ないですが、ひどいようでしたら早めに医師に相談してください。
そのほか、量が多すぎると、動悸(ドキドキ感)や頭痛、手の震え、便秘などもでやすくなります。もともと前立腺肥大症のある人や、高齢の男性では、排尿の具合にも注意してください。重い副作用はまずありません。
 【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
- 重い血液成分の異常..発熱、喉の痛み、口内炎、だるい、皮下出血(血豆・青あざ)や鼻血・歯肉出血など出血傾向。
- 低カリウム血症..だるい、筋力低下(力が入らない)、便秘、動悸、脈の乱れ。
 【その他】
- 眠気、だるい、めまい、頭痛、頭重感
- 口の渇き、吐き気、食欲不振、便秘
- 動悸(ドキドキ感)、顔面蒼白
- 痰が出にくい、目のかすみ、排尿困難(尿が出にくい)
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