おくすり110番
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成分(一般名) フルチカゾン フランカルボン酸エステル
製品例 アニュイティ100μgエリプタ30吸入用、アニュイティ200μgエリプタ30吸入用 ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 他の呼吸器用薬/吸入ステロイド薬/吸入ステロイド喘息治療剤

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   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
概説 気道の炎症をおさえる吸入薬です。喘息の治療に用います。
作用

【働き】

喘息は「気道の慢性炎症にもとづく病気」と考えられるようになりました。気管や気管支が炎症により過敏になり、少しの刺激でけいれん収縮し気道が狭くなります。そして、ゼーゼー・ヒューヒュー呼吸が苦しくなるのです。

この吸入薬の主成分は、ステロイドの一種です。ステロイドには強い抗炎症作用があります。気道の炎症がおさまると、過敏性が低下し発作が起こりにくくなります。ふだんからステロイド吸入薬により気道の炎症をしずめておくことが、発作を予防する意味で非常に重要なわけです。

【薬理】

ステロイドには組織の反応性を低下させる作用があります。気道における抗炎症作用は、炎症起因物質のサイトカイン、マスト細胞、好酸球などを減少させることによります。そのほか、血管透過性抑制作用や粘液分泌抑制作用もあります。

【臨床試験】

この薬の喘息に対する効果をプラセボ(にせ薬)と比較する試験がおこなわれています。参加したのは、前治療でコントロール不十分な軽症持続型から中等症持続型相当の患者さんです。このうち205人はこの薬を1日1回100μg吸入、別の203人はプラセボを吸入し、肺活量(FEV1:1秒間努力呼気量)(L)の変化量を調べます。肺活量は、喘息の病状を客観的にとらえる重要な指標です。

その結果、この薬を3カ月間吸入していた人達の肺活量は平均0.32(2.29→2.61)上昇、プラセボの人達は0.22上昇しました。 この薬のほうが肺活量がより改善し、長期管理薬としての有効性が証明されたわけです。また、重症患者さんを対象に、1日1回200μg吸入する別の試験では、標準的なフルチカゾン プロピオン酸エステル(フルタイド)と同等の有効性が示されています。
特徴
  • 強力なステロイド(副腎皮質ホルモン)の一種 フルチカゾン フランカルボン酸エステルを主成分とするドライパウダー式吸入薬です。気道局所で優れた抗炎症作用を発揮します。体内にほとんど吸収されないため、全身性副作用はまずありません。ステロイド吸入療法は、喘息の治療に第一選択されます。
  • 長期管理薬として利便性の高い吸入剤です。作用時間が長く、吸入回数は1日1回(類似薬の多くは1日2回)。ドライパウダー吸入式で、専用のエリプタという吸入器を使います。1アクションで操作でき、残量がひと目でわかるカウンター付き吸入器です。
  • 成分量が異なる2種類の製品が販売されています。軽症〜中等症には低用量製剤(100μg)を、重症例には高用量製剤(200μg)の使用が想定されます。なお、同一成分を含有する製品に、レルベア エリプタ吸入配合剤とアラミスト点鼻薬があります。
注意
【診察で】
  • 持病やアレルギーのある人は医師に伝えてください。
  • 使用中の薬を医師に教えてください。
  • 正しい使い方、吸入方法の説明を受けましょう。

【注意する人】

注意が必要なのは、細菌や真菌による重い呼吸器感染症がある場合です。この薬により、悪化するおそれがあるためです。とくに結核については、処方の適否を慎重に検討しなければなりません。

【飲み合わせ・食べ合わせ】

飲み合わせによっては、この薬の血中濃度が上昇する可能性があります。たとえば、マクロライド系抗生物質のクラリスロマイシン(クラリス、クラリシッド)、アゾール系抗真菌薬のイトラコナゾール(イトリゾール)、抗エイズウイルス薬のリトナビル(ノービア、カレトラ)などです。

【使用にあたり】
  • 予防薬として毎日規則的に吸入してください。吸入回数は、1日1回、1吸入。時間は指示どおりに。説明書をよく読み、正しく吸入しましょう。
  • 1本に30吸入分(30日分)入っています。カウンターが0になったら、新しいものと交換してください。
  • 吸入後、うがいをし口をすすぎましょう。嗄声や口内炎を予防するうえで大切です。うがいは、十分水を含み、上を向くガラガラうがいと、グチュグチュする含みうがいを10秒ほど2回以上おこなうと効果的。上向きうがいができなければ、含みうがいのあと、水を飲むだけでも違います。食前に吸入し直ちにうがい、食後に歯磨きをすればほぼ完璧です。外出先で うがいができなければ、テイッシュにつばを吐き出すだけでもよいでしょう。
  • 炎症がひき気道過敏性が改善されるまでに数カ月かかります。よくなったからと自分だけの判断でやめてはいけません。急に中止をすると、反動で症状が悪化します。減量・中止をする場合は、医師の判断で徐々に減量するようにします。
  • 起きている発作を止めるのには向きません。発作時に他の速効性の吸入薬を使うよう指示されている場合は、その吸入薬を直ちに吸入してください。決められた回数を吸入しても発作がおさまらない場合や、たびたび起こる場合はすみやかに受診してください。
  • しばらく続けても効果不十分ならば段階的に増量します。逆に、症状が安定したなら、治療上の必要最少量となるよう減量を考慮します。漫然と長期大量使用を続けることは好ましくありません(全身性の副作用がでやすくなります)。そのときの症状に応じ、きめ細かな指導を受けるとよいでしょう。

【検査】

長期間に大量を使用している場合は、定期的に検査をおこなう必要があります。
効能 気管支喘息
用法 通常、成人はアニュイティ100μgエリプタ1吸入(フルチカゾンフランカルボン酸エステルとして100μg)を1日1回吸入する。なお、症状に応じてアニュイティ200μgエリプタ1吸入(フルチカゾンフランカルボン酸エステルとして200μg)を1日1回吸入する。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 比較的多いのは嗄声です。声がかすれたり、のどがイガイガしたりします。ときに、口内炎(口腔カンジダ症)もみられます。もし、口の中に白いものができたら、医師に伝えてください。これらの口内トラブルは、吸入後に十分うがいをすることで、たいていは予防できます。

局所に作用するので、ステロイドの飲み薬にみられる全身性の副作用はまずありません。ただし、まったくないとも言えません。とくに長期大量使用時は、副腎皮質機能抑制、子供の成長遅延、骨粗鬆症、白内障、緑内障などに念のため注意が必要です。これらの検査を定期的に受けていれば安心でしょう。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • アナフィラキシー..発疹、じんま疹、全身発赤、顔や口・喉や舌の腫れ、咳込む、ゼーゼー息苦しい。

【その他】
  • のどの刺激感・不快感、嗄声(声のかすれ、しゃがれ声)
  • 口腔・呼吸器カンジダ症(のどや口の刺激痛、口内に白いものができる)
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用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。
すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。
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