概説 |
気道の炎症(腫れ)をとる吸入ステロイド薬です。喘息の治療に用います。 |
作用 | 喘息は「気道の慢性的な炎症性の病気」と考えられるようになりました。そして、その治療もステロイド吸入療法が重要視されています。ステロイドには強い抗炎症作用があります。気道の炎症がおさまると、過敏な反応が起こりにくくなります。ふだんからステロイド薬により気道の炎症をしずめておくことが、発作を予防するうえで非常に重要なわけです。 |
特徴 |
- ノンフロンタイプのドライパウダー吸入式ステロイド薬。有効成分のブデソニドは既存のベクロメタゾンの約2倍の局所抗炎症作用を有する。また、全身性の副作用がでにくい。
- タービュヘイラーの採用により、薬剤肺到達率が向上。従来の加圧式定量噴霧吸入器の2倍以上の到達率を示す。
- 100回もしくは200回分の薬剤が充填されているので、薬剤の詰め替えの必要がない。
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注意 |
 【診察で】
- 持病やアレルギーのある人は医師に伝えておいてください。
- 正しい使い方と吸入方法の説明を受けておきましょう。

- 【注意する人】

- 細菌や真菌による重い感染症のある人は、慎重に使用する必要があります。
 【使用にあたり】
- 説明書をよく読んでおいてください。正しく吸入しないと、よい効果が発揮されません。吸入力の弱い人は、吸い残しに注意しましょう。
- 予防薬として毎日規則的に吸入するようにします。十分な効果がでるまでに、数週間かかることがあります。
- 起きている発作を止める作用はほとんどありません。発作時には、他の気管支拡張タイプの吸入薬を使ってください。
- 急に中止をすると、反動で症状が悪化します。自分だけの判断でやめてはいけません。減量・中止をする場合は、医師の判断で徐々に減量するようにします。指示された用法・用量を必ず守りましょう。
- 症状がよくなったら、医師の判断で治療上の必要最少量を用いることになっています。漫然と長期大量使用を続けることは好ましくありません(効き目が弱くなったり、全身性の副作用がでやすくなります)。そのときどきの症状により、きめ細かな指導を受けるようにしてください。
- 発作がおさまらない場合や、たびたび起こる場合は早めに受診しましょう。
- 吸入後、うがいをで口をすすいでください。もし、口に白いものができたら、医師に報告してください。
- 使用後は必ずキャップ(カバー)を閉めて保管してください。また、マウスピースの外側を週に1〜2回乾燥した布で清拭しておきましょう(水洗いはしないこと)。

- 【検査】

- 長期間に大量を使用している場合は、定期的な検査が必要です。
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効能 |
気管支喘息 |
用法 |
通常、成人は、ブデソニドとして1回100〜400μgを1日2回吸入する。なお、症状に応じて増減するが、1日の最高量は1600μgまでとする(パルミコート100タービュヘイラー:1回吸入量100μg、パルミコート200タービュヘイラー:1回吸入量200μg)。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
声がかれたり、まれに口腔内カンジダ症があらわれます。吸入後のうがいで予防しましょう。局所に作用するので、飲み薬のような重い副作用はまずありません。ただ、長期に大量を使用していると、全身性の副作用がでてくるおそれがあります(副腎皮質機能抑制、子供の成長遅延、骨粗鬆症、白内障、緑内障・・・)。そのような場合は、定期的な検査で副作用のチェックをしてもらいましょう。
- のどの刺激感、痛み、声がかれる。
- 口内炎(口腔内カンジダ症)..のどや口の刺激感、口のなかに白いものができる。
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