概説 |
腸の炎症をしずめるお薬です。下痢症に用います。 |
作用 | 強い収れん作用があります。腸の粘膜のタンパク質と結合して、保護膜を作る作用です。炎症がしずまり、粘膜への刺激がやわらぐので、腸のぜん動がおさえられます。そうして、下痢がおさまります。 |
特徴 | 古くからある下痢止め薬です。副作用が少しでやすいので、最近はあまり処方されません。 |
注意 |

- 【診察で】

- 持病のある人は医師に伝えておきましょう。

- 【注意する人】

- O157や赤痢菌などによる重い出血性大腸炎には用いません。下痢を止めると、かえって治りが悪くなるおそれがあるためです。細菌性下痢症には、原則禁忌です。また、胃腸に重い病気のある人は、使用できないことがあります。
- 適さないケース..細菌性下痢症、重い消化性潰瘍、腸に閉塞や通過障害のある人。
- 注意が必要なケース..胃腸に病気のある人。
 【使用にあたり】
- 症状や年齢によって、飲む量、飲み方が異なります。指示どおりに正しくお飲みください。
- 薬の影響で、便の色が黒くなることがあるります
- 下痢が止まったら、早めに中止したほうがよいでしょう(医師の指示どおりに)。
- 長期の服用は避けます。やむをえない場合でも、原則として1カ月に20日程度(1週間に5日以内)の服用にとどめます。
 【備考】
- 下痢の原因は、さまざまです。食べすぎ・飲みすぎ、食中毒、過敏性腸症候群など比較的よくみられるものから、潰瘍性大腸炎やクローン病など特殊な病気によるものもあります。急性の下痢症では、下痢を止めることよりも、まず原因をみきわめることが大切です。
- 食中毒や細菌性の下痢は、有害物質を体外に排出させようとする自然な防衛反応です。このような場合、むやみに下痢を止めればよいというものではありません。
- 激しい下痢は、脱水症状をまねきます。とくに、小さい子供や高齢の人は要注意です。点滴で水分を補給したほうがよいですから、早めに受診しましょう。
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効能 |
下痢症。 |
用法 |
通常成人1日2gを2〜3回に分割経口服用する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
人によっては、吐き気がしたり、食欲がなくなります。かえって便秘がちになるときは、早めに医師と相談してください。
長期に大量を用いていると、不安感や無力感、頭痛、ふるえなど精神神経系に悪い影響が出てくるおそれがあります。安易な長期服用は好ましくありません。
 【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
- 精神神経系の障害..不安、不快感、記憶力減退、頭痛、無力感、注意力低下、ふるえ、けいれん、混乱、取り乱す
- 亜硝酸中毒..血圧低下、皮膚の紅潮
 【その他】
- 吐き気、食欲不振、便秘
- 舌や口内が青色または青黒色に着色
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