概説 |
胃の粘膜を丈夫にするお薬です。胃潰瘍の治療に用います。 |
作用 |
- 【働き】
- 胃の粘膜が弱ると、胃酸の刺激で、胃炎や胃潰瘍(胃粘膜の傷)を起こしやすくなります。
このお薬は、胃の粘膜を丈夫にします。そして、胃酸に対する抵抗力を高め、胃炎や胃潰瘍の治りをよくします。また、鎮痛薬など他の薬による胃の荒れを予防します。
- 【薬理】
- ドパミンという神経伝達物質をおさえることで、胃粘膜の血流をよくします。そのほか、胃を守る粘液を増やしたり、傷ついた組織の修復を助ける作用があります。
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特徴 |
- 抗ドパミン作用をもつ「防御因子増強薬」です。
- 他の類似薬に比べ、副作用が軽減されています。
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注意 |
- 【診察で】
- 持病のある人や、服用中の薬は医師に伝えておきましょう。
- 【注意する人】
- 高齢の人は、副作用がでやすいので慎重に用います。
- 【飲み合わせ・食べ合わせ】
- 安定剤のスルピリド(ドグマチール)や吐き気止めのメトクロプラミド(プリンペラン)と併用すると、副作用がでやすくなります。
- 【使用にあたり】
- 指示どおりにお飲みください。ふつう、1日3回毎食後に飲みます。他の薬と併用することも多いです。
- 【食生活】
- 人によっては、眠気を催します。車の運転や危険な作業は控えましょう。
- 【備考】
- 潰瘍の多くは、胃に住み着く「ピロリ菌」が原因。ピロリ菌を除菌すれば、難治性の潰瘍でも、たいてい完治できます。再発を繰り返す場合は、医師と相談のうえ除菌療法を試みるとよいでしょう。
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効能 |
胃潰瘍 |
用法 |
通常成人は、クレボプリドとして1日1.5mgを3回に分割経口服用する。なお、症状により適宜増減する。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
副作用は少ないほうですが、まれに眠気や不眠、いらいら感やふらふら感があらわれます。
そのほか、ホルモン異常(生理不順、乳汁分泌)や錐体外路症状(ふるえ、こわばり)を起こす可能性があります。とくに高齢の人は、錐体外路症状に念のため注意してください。
【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
- 錐体外路症状..指や手足のふるえ、体のこわばり・つっぱり、ひきつけ、動作がにぶい、無表情、よだれが多い、目の異常運動(正面を向かない、上転)、舌のもつれ、じっとできない、そわそわ感、うまく歩けない。
【その他】
- 眠気、いらいら感、不眠、ふらふら感
- 便秘
- 生理不順、乳汁が出る、男性の乳房がふくらむ
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