概説 |
胃の粘膜を丈夫にするお薬です。胃潰瘍の治療に用います。 |
作用 |
- 【働き】
- 胃の粘膜が弱ると、胃酸の刺激で、胃炎や胃潰瘍(胃粘膜の傷)を起こしやすくなります。
このお薬は、胃の粘膜を丈夫にします。そして、胃酸に対する抵抗力を高め、胃炎や胃潰瘍の治りをよくします。また、鎮痛薬など他の薬による胃の荒れを予防します。
- 【薬理】
- 局所ホルモンの“プロスタグランジン”と同様の作用をします。胃を守る粘液を増やしたり、胃粘膜の血流をよくする作用です。また、胃酸の分泌をおさえる作用もあります。
|
特徴 |
- プロスタグランジン系の「防御因子増強薬」です。とくに、プロスタグランジンの低下をともなう胃潰瘍に適します。
- 他の強力な胃酸分泌抑制薬(H2ブロッカー、PPI)と併用することが多いです。また、鎮痛薬などによる胃の荒れを予防する目的で、いっしょに処方されることもあります。
|
注意 |
【診察で】
- 妊娠中の人、またその可能性のある人は医師に伝えください。妊娠中は使用できません。
- 持病のある人は医師に伝えておきましょう。
- 服用中の薬は、医師に伝えましょう。
- 【注意する人】
- 妊娠中は使用できません。また、出血のみられる潰瘍には向きません。かえって出血を助長するおそれがあります。
- 適さないケース..妊娠中
- 注意が必要なケース..出血性潰瘍
- 【使用にあたり】
- 指示どおりにお飲みください。ふつう、1日4回食間と寝る前に飲みます。他の薬と併用することも多いです。
- 【妊娠・授乳】
- 子宮を収縮したり、出血しやすくするので、妊娠中の使用は禁止されています。
- 【備考】
- 潰瘍の多くは、胃に住み着く「ピロリ菌」が原因。ピロリ菌を除菌すれば、難治性の潰瘍でも、たいてい完治できます。再発を繰り返す場合は、医師と相談のうえ除菌療法を試みるとよいでしょう。
|
効能 |
胃潰瘍。 |
用法 |
通常成人はオルノプロスチルとして1回5μgを1日4回(食間及び就寝前)経口服用する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
|
副作用 |
わりと多いのは、軟便や下痢、吐き気や腹痛です。軟便くらいでしたら心配ないですが、下痢が続くときは早めに受診してください。重い副作用はまずありません。
- 下痢、腹痛、吐き気、腹部膨満感
- 発疹、肝機能値の異常
|