おくすり110番
スポンサード リンク 投げ銭コ-ナ-

成分(一般名) ボノプラザン フマル酸塩
製品例 タケキャブ錠10mg~20mg ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 消化性潰瘍用剤/プロトンポンプ阻害剤/カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB)

  PR 人気の薬系書籍ベスト30 「くすり本NAVI 」

   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
概説 胃酸の分泌をおさえるお薬です。胃潰瘍や逆流性食道炎の治療に用います。
作用

【働き】

胃酸は、本来、胃腸に侵入してくる“ばい菌”を殺菌する大切な役目をしています。けれど、胃壁が弱っていると、胃粘膜を傷つけ胃潰瘍や十二指腸潰瘍の原因にもなりかねません。また、胃酸が逆流すると、食道を荒らし ひどい胸焼けを起こしたりします。

このお薬は、酸分泌抑制薬です。胃酸の分泌を強力におさえ、胃酸の悪い影響をなくします。結果的に、胃潰瘍や逆流性食道炎の治りがよくなり、胃痛や胸焼けもやわらぎます。アスピリンや鎮痛薬(非ステロイド性抗炎症薬)が原因の胃潰瘍にも有効です。

そのほか、胃炎や胃潰瘍をはじめとする さまざまな胃病変の原因菌“ヘリコバクター・ピロリ”の除菌にも用います。この場合、他の2種類の抗生物質と併用します。この薬で胃酸を少なくすると、胃内での抗生物質の効き目がよくなり、除菌成功率が高まるのです。

【薬理】

胃酸は、胃粘膜に存在する酵素「H+,K+_ATPase」の働きにより分泌されます。この酵素はいわゆるプロトンポンプとしての役割を担い、ATPのエネルギーを利用して 酸(H+)を放出し、代わりにカリウムイオン(K+)を取り込みます。

このお薬はプロトンポンプ阻害薬(PPI)の部類ですが、既存薬とは異なり、「H+,K+_ATPase」を可逆的かつカリウムイオン競合的に阻害することで強力かつ持続的な酸分泌抑制作用を示します。このような作用から、カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(Potassium-Competitive Acid Blocker : P-CAB)と呼ばれることがあります。

【臨床試験-1】

胃潰瘍または十二指腸潰瘍の患者さんを対象に、既存の類似薬のランソプラゾール(タケプロン)と治癒率を比較する試験がおこなわれています。服用期間はおおよそ2カ月間、治癒の判定は内視鏡検査でおこないます。

その結果、胃潰瘍でこの薬を飲んでいた人達231人の治癒率は93.5%(216/231人)、ランソプラゾールの人達225人もほぼ同じ93.8%(211/225人)でした。汎用薬のランソプラゾールに劣らない同等の効果が確かめられたわけです。

一方、十二指腸潰瘍でこの薬を飲んでいた人達178人の治癒率は95.5%(170/178人)、ランソプラゾールの人達180人で98.3%(177/180人)でした。残念ながら、統計学的にランソプラゾールと同等と判定できませんでしたが、臨床的には十分な有効性があると認められました。

【臨床試験-2】

逆流性食道炎の患者さんを対象に、既存の類似薬のランソプラゾール(タケプロン)と治癒率を比較する試験がおこなわれています。服用期間は2カ月間、治癒の判定は内視鏡検査でおこないます。

その結果、ランソプラゾールを飲んでいた人達199人の治癒率が95.5%(190/199人)だったのに対し、この薬を飲んでいた人達205人では99.0%(203/205人)と高い有効性が得られました。さらに、長期維持療法においても同等以上の再発抑制効果が示されています。

【臨床試験-3】

次は、低用量アスピリン服用時の消化管潰瘍の再発抑制効果を調べる試験です。参加したのは、胃潰瘍または十二指腸潰瘍の既往歴があり、心筋梗塞や脳卒中の予防のために低用量アスピリン療法が必要な患者さん。このうち、197人はこの薬を、別の213人は類似薬のランソプラゾール(タケプロン)をアスピリンとともに併用します。

その結果、半年後までの潰瘍再発率は、この薬を飲んでいた人達で0.5%(1/197人)、ランソプラゾールの人達で2.8%(6/213人)でした。さらに半年から1年以上継続した場合でも再発率に変化はみられませんでした。この薬を併用することで、アスピリン長期服用時に心配される消化管潰瘍の再発を高い割合で防ぐことができたわけです。
特徴
  • 国内5番目のPPI ことプロトンポンプ阻害薬(プロトンポンプインヒビター:PPI)です。この系統は、他のどの薬よりも、強力に胃酸の分泌をおさえます。難治性の潰瘍にも優れた効果を発揮することから、胃潰瘍や逆流性食道炎の治療に第一選択されることが多くなりました。くわえて、胃潰瘍の原因菌“ヘリコバクター・ピロリ”の除菌補助、低用量アスピリン療法または鎮痛薬長期服用時における消化管潰瘍の再発予防にも有用です。
  • カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(Potassium-Competitive Acid Blocker: P-CAB)という新しいカテゴリーのPPIです。作用機序が多少異なりますが、有効性に大きな違いはないようです。非びらん性胃食道逆流症に対する効能未取得を除き、臨床的位置付けは従来品のランソプラゾール(タケプロン)とほぼ同様です。
注意
【診察で】
  • 持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。
  • 別の薬を使用している場合は、その薬を医師に教えてください。

【注意する人】

肝臓や腎臓の働きが悪いと、この薬の血中濃度が上昇しやすいです。肝臓病または腎臓病のある人、高齢の人など、副作用の発現に注意するなど慎重に用いるようにします。

【飲み合わせ・食べ合わせ】
  • 胃酸減少により、他の薬の吸収に影響することがあります。とくに抗エイズウイルス薬のアタザナビル(レイアタッツ)またはリルピビリン(エジュラント)とはいっしょに飲めません。これらの吸収が低下し、作用が減弱するおそれがあるためです。原則、エイズの薬を優先するようにします。
  • 禁止ではありませんが、同様の理由で抗真菌薬のイトラコナゾール(イトリゾール)、抗がん薬のゲフィチニブ(イレッサ)やニロチニブ(タシグナ)、エルロチニブ(タルセバ)などの作用低下に注意が必要です。
  • 逆に、ジゴキシン(ジゴシン)やメチルジゴキシン(ラニラピッド)との併用では、これらの強心薬の血中濃度が上昇し中毒症状を起こすおそれがあります。
  • この薬の血中濃度が上昇する可能性もあります。たとえば、抗生物質のクラリスロマイシン(クラリス、クラリシッド)、抗真菌薬のイトラコナゾール(イトリゾール)、リトナビル(ノービア、カレトラ)などいくつかの抗エイズウイルス薬との併用においてです。

【使用にあたり】
  • 決められた飲み方を守ってください。症状や治療目的によって飲み方が違います。
  • 作用が強く治りが早いこともあり、胃潰瘍と十二指腸潰瘍では投与期間が6〜8週間までと制限されています。このため、いったん止めて、別の酸分泌抑制薬のH2受容体拮抗薬などに変更することがあります。
  • 再発を繰り返す逆流性食道炎など、症状によっては継続して飲み続ける必要があります。保険適用上は微妙ですが、胃潰瘍においても少量を維持療法として続けることがあるかもしれません。
  • 低用量アスピリン服用時に用いるのは、心筋梗塞や脳梗塞の予防のためアスピリンの長期服用が必要、かつ過去に潰瘍になったことのある人に対してです。低用量アスピリン製剤にはバイアスピリン錠やバファリン配合錠A81などがあります。
  • 鎮痛薬による潰瘍予防に用いるのは、関節リウマチや変形性関節症などで鎮痛薬の長期服用が必要、かつ過去に潰瘍になったことのある人に対してです。鎮痛薬としては、ロキソニンやボルタレン、モービックやハイペン、セレコックスなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)と呼ばれる部類になります。
  • ピロリ菌の除菌には、他の2種類の抗生物質とともに7日間服用します。この薬を併用することで、除菌成功率が高まります。

【検査】

長く続けるときは、定期的に内視鏡検査を実施するなど観察を十分おこなうようにします。

【備考】

胃潰瘍の多くは、胃に住みつくピロリ菌が原因。ピロリ菌陽性ならば、除菌療法が最優先です。除菌に成功すれば、難治性の潰瘍でも たいてい完治できます。もう一つの原因として意外と多いのが、鎮痛薬によるものです(NSAIDs潰瘍)。この場合、鎮痛薬の中止を原則としますが、長期服用時の再発予防にはプロトンポンプ阻害薬(この薬)が有用です。
効能

【効能A】

胃潰瘍、十二指腸潰瘍

【効能B】

逆流性食道炎

【効能C】

低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制

  • 注意:血栓・塞栓の形成抑制のために低用量のアスピリンを継続投与している患者を投与対象とし、投与開始に際しては、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往を確認すること。

【効能D】

非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制

  • 注意:関節リウマチ、変形性関節症等における疼痛管理等のために非ステロイド性抗炎症薬を長期継続投与している患者を投与対象とし、投与開始に際しては、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往を確認すること。

【効能E】

下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助

胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎

  • 注意1:進行期胃MALTリンパ腫に対するヘリコバクター・ピロリ除菌治療の有効性は確立していない。
  • 注意2:特発性血小板減少性紫斑病に対しては、ガイドライン等を参照し、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療が適切と判断される症例にのみ除菌治療を行うこと。
  • 注意3:早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃以外には、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療による胃癌の発症抑制に対する有効性は確立していない。
  • 注意4:ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に用いる際には、ヘリコバクター・ピロリが陽性であること及び内視鏡検査によりヘリコバクター・ピロリ感染胃炎であることを確認すること。
用法

【効能A】

通常、成人はボノプラザンとして1回20mgを1日1回経口服用する。なお、通常、胃潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間までの服用とする。

【効能B】

通常、成人はボノプラザンとして1回20mgを1日1回経口服用する。なお、通常4週間までの服用とし、効果不十分の場合は8週間まで服用することができる。さらに、再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては、1回10mgを1日1回経口服用するが、効果不十分の場合は、1回20mgを1日1回経口服用することができる。

【効能C・D】

通常、成人はボノプラザンとして1回10mgを1日1回経口服用する。

【効能E】

通常、成人はボノプラザンとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口服用する。なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。

プロトンポンプインヒビター、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤服用によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合は、これに代わる治療として、通常、成人はボノプラザンとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びメトロニダゾールとして1回250mgの3剤を同時に1日2回、7日間経口服用する。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 副作用は少ないほうです。人によっては、便秘や下痢をするかもしれません。ピロリ菌の除菌治療で、ひどい下痢が続くようでしたら 医師に連絡してください。

  • 便秘、軟便、下痢、吐き気、味覚異常
  • 発疹
  • 肝機能値の異常、血清ガストリン値の上昇
   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
  









用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。
すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。
おくすり110番病気別の薬くすり本NAVIおくすり鑑定妊娠とくすり禁忌薬副作用薬価Drug Yaboo!

スポンサード リンク 投げ銭してネ !
Good luck & Good bye