おくすり110番
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成分(一般名) エロビキシバット
製品例 グーフィス錠5mg ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 下剤,浣腸剤/その他/胆汁酸トランスポーター阻害剤

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   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
概説 便通をつけるお薬です。便秘症に用います。
作用

【働き】

便秘は、十分量かつスムーズな排便ができず、排出すべき便が大腸内に留まっている状態です。排便回数の減少、便の硬さ、排便困難感、残便感などにより診断され、主な症状として腹痛や膨満感などを伴います。便秘は発症経過や病状の期間から急性(一過性)便秘と慢性便秘に分かれ、さらに腸管通過に影響する器質的病変の有無により機能性便秘と器質性便秘に大別されます。

このお薬は便秘薬です。胆汁酸の大腸への流入量を増やし、大腸内で水分分泌と腸の運動を亢進させて便通をつけます。機能性の慢性便秘症に広く用いられるほか、別の病気からくる症候性便秘や薬剤性便秘にも使えます。ただし、腫瘍などによる器質性便秘には向きません。

【薬理】

胆汁酸は脂肪の吸収に必要な体内物質で、胆汁の主成分として胆のうから十二指腸に分泌されます。その多くは小腸で再吸収され再び胆汁酸として利用されるのですが、一部再吸収されなかった胆汁酸は大腸内で水分を分泌させたり、消化管の運動を亢進したりします。

この薬は、胆汁酸の再吸収に関わる胆汁酸トランスポーターを阻害し、大腸内に流入する胆汁酸の量を増やします。増大した胆汁酸の働きにより、大腸内で水分がより多く分泌され、さらに大腸運動が促進されることで排便が促されるわけです。このような作用から「胆汁酸トランスポーター阻害薬」と呼ばれています。

【臨床試験】

慢性便秘症に対する効果をプラセボ(にせ薬)と比較する試験がおこなわれています。参加したのは、自発排便回数が週3回未満の慢性便秘症の患者さん130人。このうち67人はこの薬を、残りの63人はプラセボを服用し、服薬第1週の自発排便回数がどれだけ増えるか調べます。

その結果、排便回数の変化量は、この薬を飲んだ人達で週あたり平均6.4回増加(1.8→8.2回/週)、プラセボの人達で1.7回増加(1.7→3.4回/週)しました。この薬を飲んでいた人達のほうが、プラセボに比べ週4.7回ほど排便回数が増えたわけです。また、初回排便発現までの時間や便の硬さについても、プラセボに比べ統計学的に有意に改善しました。安全性については、腹痛と下痢がプラセボより多くなりましたが、いずれも軽度から中等度で、減量または休薬により回復しました。
特徴
  • 胆汁酸トランスポーター阻害薬という新しい作用の便秘症治療薬です。塩類下剤がもつ水分増加作用、刺激性下剤がもつ運動亢進作用の2つの作用を兼ね備えます。この部類として世界初の薬剤になります。
  • 消化管内で直接作用し、体内への吸収はわずかです。このため、安全性が高く、全身性の重い副作用は報告されていません。刺激性下剤にみられる耐性や習慣性も低いと考えられます。
注意
【診察で】
  • 持病やアレルギーのある人は医師に伝えてください。
  • 妊娠中またはその可能性のある人は、医師に報告してください。
  • 服用中の薬を医師に教えてください。薬が原因の便秘も少なくありません。

【注意する人】
  • 腫瘍やヘルニアなどで腸閉塞のある人は使用できません。
  • 肝臓または胆のう・胆管に重い病気のある人は慎重に用いられます。胆汁酸分泌が低下していると、十分な効果がでない可能性があるためです。

【使用にあたり】
  • 指示された飲み方を守ってください。通常、1日1回、食事の前に2錠(10mg)飲みます。飲む時間は、排便のタイミングや生活リズムを考慮し、朝食前、昼食前または夕食前のいずれかにします。
  • 効果を良くするには、食事の刺激により胆汁酸が放出されるすぐ前、すなわち食前に飲むことが大事です。
  • 飲み忘れたら、次の食前に飲んでください。2回分を一度に飲んではいけません。
  • 比較的安全に長期服用が可能です。ただし、腹痛や下痢を起こしやすいので、症状に応じ減量、休薬または中止を考慮する必要があります。治療方針もなく、ただ漫然と続けるのは好ましくありません。

【妊娠・授乳】
  • 危険性が高いわけではありませんが、妊娠中における安全性はまだ確立されていません。このため、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合に限り使用されることになります。
  • 乳汁中へ薬が移行する可能性がありますので、服用中は授乳を避けてください。

【食生活】

薬にだけ頼るのではなく、食生活の改善をおこない規則正しい排便習慣をつけることが大切。便秘薬は、どうしても便通のないときにワンポイントで使用したり、排便のリズムをとり戻すために一定期間だけ使用するのが原則です。

  • 排便習慣..朝食後、便意がなくても必ずトイレへ。朝おきたときに、冷たい水や牛乳を飲んでおくとよい。
  • 運動..とくに腹筋を使う運動、からだの反り・ねじりなど腹部の体操が効果的。
  • 食物繊維と乳酸菌食品..野菜、果物、海藻、きのこ、豆、ヨーグルト、乳酸菌飲料などを積極的にとる。
効能 慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)
用法 通常、成人はエロビキシバットとして10mgを1日1回食前に経口服用する。なお、症状により適宜増減するが、最高用量は1日15mgとする。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 比較的多いのは、効き過ぎによる腹痛と下痢です。重症化することはまずありませんが、早めに受診し減量や休薬をふくめ医師とよく相談してください。

  • 腹痛、下痢、腹部膨満、吐き気
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用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。
すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。
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Good luck & Good bye