概説 |
筋肉や骨を丈夫にしたり、赤血球を増やすお薬です。 |
作用 | たんぱく同化作用といって、たんぱく質の合成を促進する作用があります。重いケガややけど、消耗性の病気、手術のあとの弱った体の回復を助けます。また、下垂体性小人症の身長の伸びをよくするのに用います。 |
特徴 | 蛋白同化ステロイド薬です。男性ホルモンに近い薬ですが、男性化作用は弱く、蛋白同化作用が強くなっています。処方頻度は少なく、現在、骨粗鬆症に用いることはまずありません。一般的な病気ではありませんが、下垂体性小人症の治療に使われることがあります。 |
注意 |
 【診察で】
- 持病のある人は医師に伝えておきましょう。
- 妊娠中もしくはその可能性のある人は、医師に伝えてください。妊娠中は使用できません。
- 服用中の薬を医師に教えてください。
- 副作用や注意点についてよく説明を受けておきましょう。

- 【注意する人】

- 前立腺がんや肝障害のある人は使用できません。そのほか、前立腺肥大、心臓病、腎臓病、糖尿病、子供、高齢の人などは慎重に用います。

- 【飲み合わせ・食べ合わせ】

- 抗凝血薬のワルファリンの作用を増強することがあります。

- 【使用にあたり】

- 指示どおりに正しくお飲みください。

- 【検査】

- 定期的に決められた検査を受け、効果や副作用をチェックするようにしましょう。血液や尿検査のほか、男性では前立腺の検査も必要です。
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効能 |
- 骨粗鬆症
- 下垂体性小人症
- 次の疾患による著しい消耗状態//慢性腎疾患、悪性腫瘍、手術後、外傷、熱傷
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用法 |
メスタノロンとして通常、成人1日10〜30mg(1〜3錠)を1〜3回に分割経口服用する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
多めに用いると、男性ホルモンとしての副作用がでやすくなります。にきび、体毛が濃くなる、頭髪の脱毛、性欲の亢進などが出現するかもしれません。
さらに、男性では陰萎、持続性勃起、長期使用で精液の減少、女性では声変わり、生理不順、無月経などもみられます。女性の声変わりは進行すると治りにくいことがあります。変だと思ったら医師に相談してください。
そのほか発疹などの過敏症状がでたり、肝機能値の異常や体のむくみもみられます。いつもと違う体の異常に気づいたら、どんなことでも医師に伝えてください。
- 発疹、かゆみ
- 吐き気、吐く
- にきび、多毛、脱毛、性欲の亢進
- 男性の乳房がふくらむ、陰萎、持続性勃起、陰茎肥大、長期使用で精液の減少
- 生理不順、無月経、しゃがれ声(声変わり)、乳房が張る、おりものが増える、陰核肥大
- 肝機能値の異常、むくみ、動悸、息切れ
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