概説 |
気管を広げる吸入薬です。また、局所出血や充血をおさえるのにも使います。 |
作用 | 
- 【働き-1】

- 気管支が腫れたり収縮すると、気道が狭くなり、ゼーゼー・ヒューヒュー呼吸が苦しくなります。このお薬は、気管支拡張薬です。気管を広げて呼吸を楽にします。おもに喘息の治療に吸入薬として用います。

- 【働き-2】

- 血管を収縮し止血作用をあらわします。局所の出血を止めたり、出血予防に用います。また、鼻粘膜の充血や腫れをおさえる作用もあります。

- 【働き-3】

- 局所麻酔剤の作用を増強させ、その効力を持続させます。
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注意 |
 【診察で】
- 高血圧や心臓病など、持病のある人は医師に伝えておいてください。
- 服用中の薬を医師に教えてください。
- 正しい使用方法の説明を受けておきましょう。
 【注意する人】
- 交感神経を興奮させる作用があるので、病気によってはその症状を悪化させます。高血圧や心臓病、甲状腺機能亢進症、糖尿病のある人は慎重に使用します。
- 子供や高齢の人も副作用がでやすいので、用量などに注意します。
 【飲み合わせ・食べ合わせ】
- イソプレナリン(イソメニール、プロタノール)などカテコールアミン製剤との併用により動悸や不整脈の副作用がでやすくなります。
- 一部の安定剤(ブチロフェノン系、フェノチアジン系など)や、高血圧・排尿障害に用いるα遮断薬と併用すると、低血圧を起こすおそれがあります。これらとは併用できません。
 【使用にあたり】
- 喘息の場合、ネブライザーを用いて吸入します。決められた用量を正確に測り、指示された範囲内で吸入してください。過剰に使用すると、不整脈などの副作用がでやすくなります。
- 決められた量を使用しても発作が止まらない場合、それ以上使わないで、すぐに受診してください。

- 【検査】

- 長く続けるときは、定期的に血液検査を受けるようにしましょう。カリウム値などに異常がないか調べます。
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効能 |

- 【効能A】

- 次の疾患に基づく気管支痙攣の緩解//気管支喘息、百日咳(吸入)。

- 【効能B】

- 局所麻酔薬の作用延長(粘膜面の表面麻酔に限る)。
 【効能C】
- 手術時の局所出血の予防と治療。
- 耳鼻咽喉科領域における局所出血。
- 耳鼻咽喉科領域における粘膜の充血・腫脹。
- 外創における局所出血。
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用法 |

- 【効能A】

- 通常5〜10倍に希釈して吸入する。この場合、1回の投与量はアドレナリンとして0.3mg以内とすること。2〜5分間たって効果が不十分な場合でも、前記の投与をもう一度行うのを限度とする。続けて用いる必要がある場合でも、少なくとも4〜6時間の間隔をおくこと。

- 【効能B】

- 血管収縮薬未添加の局所麻酔薬10mLに1〜2滴(アドレナリン濃度1:10〜20万)の割合に添加して用いる。

- 【効能C】

- 通常本剤(アドレナリン0.1%溶液)をそのままか、あるいは5〜10倍希釈液を、直接塗布、点鼻もしくは噴霧するか、またはタンポンとして用いる。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
吸入の場合で、わりと多いのは動悸と手の震えです。ひどいときは、早めに受診してください。重い副作用はまずありませんが、過剰に吸入すると、血液中のカリウム分が減少し、場合によっては不整脈を引き起こします。決められた用量を守ることが大切です。
 【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
- 低カリウム血症..だるい、筋力低下(力が入らない)、便秘、動悸、脈の乱れ。
 【その他】
- 動悸(ドキドキ感)、頻脈、血圧変動
- 指や手のふるえ
- 頭痛、発汗、いらいら感
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