おくすり110番
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成分(一般名) ヒドロコルチゾン
製品例 コートリル錠10mg ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 副腎ホルモン/コルチゾン系/副腎皮質ホルモン剤

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   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
概説 炎症やアレルギーを抑えるお薬です。
作用

【働き】

いわゆるステロイド薬です。炎症をしずめたり、免疫系をおさえる作用があります。炎症性の病気、免疫系の病気、アレルギー性の病気などに広く使用されています。たとえば、膠原病、ネフローゼ、関節リウマチ、重い喘息、ひどいアレルギー症状、めまい、耳鳴り などに用います。おもな効能は以下のようなものです。

  • 慢性副腎不全(アジソン病)..副腎皮質ホルモンが不足しているときに用います。補充療法です。
  • 免疫系の病気..膠原病、関節リウマチ、ネフローゼ、潰瘍性大腸炎など免疫系が関係している炎症性疾患を改善します。
  • アレルギーや炎症性の病気..喘息や湿疹、アトピー、アレルギー性鼻炎、結膜炎、角膜炎のほか、各科領域における炎症性の病気に用います(一部は外用剤が無効な重症例にかぎる)。
  • その他..メニエル病(めまい、耳鳴り)、顔面神経麻痺、いろいろな血液の病気、ある種の腫瘍、臓器移植後の拒絶反応の抑制、注射によるパルス療法の補助などに用います。

【薬理】

“副腎”は左右の腎臓の上にある器官です。ここから、いろいろなステロイドホルモンが産生・分泌されます。その代表がコルチゾルです。コルチゾルは、糖や脂肪の代謝系に働いたり、体液の維持、免疫系の調整など大事な役目をしています。

病院では、コルチゾルの仲間を習慣的に「ステロイド」とか「副腎皮質ホルモン」と呼んでいます。実際の治療には、作用を強めた合成のステロイド薬が使われます。ステロイドを医薬品として一定量以上を用いると、優れた抗炎症作用、抗アレルギー作用、免疫抑制作用などを発揮します。
特徴体内のコルチゾルと同じステロイド薬ですが、飲み薬として用いることは少ないです。作用の持続時間は、短時間型です。電解質代謝作用が強く、浮腫や血圧上昇をまねくことがあります。
注意
【診察で】
  • 持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。
  • 水痘(水ほうそう)または麻疹(はしか)にかかったことのない人は、医師に伝えてください。
  • 服用中の薬を医師に教えてください。
  • 治療が長くなるときは、副作用や注意点について説明を受けておきましょう。

【注意する人】

病気によっては、その症状を悪化させるおそれがあります。ただ、どうしてもこの薬でないとダメなことがあります。そのような場合、副作用に注意しながら慎重に用います。

  • 注意が必要なケース..感染症(有効な抗菌薬がない場合、全身の真菌症、結核、単純疱疹性角膜炎など)、肝炎ウイルスをもっている人、水痘(水ぼうそう)・麻しん(はしか)の既往がなく また予防接種を受けていない人、胃潰瘍、精神の病気、緑内障、白内障、高血圧、電解質異常、手術後、血栓症、心臓病、糖尿病、骨粗鬆症のある人など。

【飲み合わせ・食べ合わせ】
  • 男性の夜間頻尿にデスモプレシン(ミニリンメルト)を使用している場合は併用できません。併用により低ナトリウム血症を起こすおそれがあるためです。
  • 抗けいれん薬のフェノバルビタールやフェニトイン、結核の薬のリファンピシンなどと併用すると、この薬の効きめが弱くなるかもしれません。そのほか、抗凝血薬のワルファリン、アスピリンなどサリチル酸誘導体、糖尿病の薬、利尿薬などと相互作用を起こす可能性があります。
  • 長期・大量服用中はあるいは中止後まもない場合、生ワクチン(麻しんワクチン、風しんワクチン、BCGワクチン等)の接種を控えることがあります。

【使用にあたり】
  • 決められた飲み方を守ってください。症状によって、飲む量や飲み方が違います。隔日服用や間欠服用など変則的になることも多いです。超大量療法では、入院が必要です。
  • ステロイドの長期服用時の注意点として「自分の判断で急にやめない」ということがあります。反発的な重い症状が出るおそれがあるためです。中止するときは、医師の診断のうえで、時間をかけて徐々に減らします。
  • 発熱やかぜ症状を含め、この薬を服用中にいつもと違う症状があらわれたら、すぐに受診してください。
  • 次のような場合、この薬を飲んでいることを報告してください。大けがをした場合、手術をするとき、予防接種や皮内反応テストをするとき。

【検査】

定期的に決められた検査を受け、効果や副作用をチェックするようにしましょう。

【食生活】

大量服用中は感染症にかかりやすいです。外出のときはマスクをし、うがいや手洗いをしっかりしてください。できたら、人ごみは避けたほうがよいでしょう。もし、発熱やのどの痛み、咳や痰、皮膚の発赤や発疹、水ぶくれなどがあらわれたら、すぐに受診してください。
効能
  • 慢性副腎皮質機能不全(原発性、続発性、下垂体性、医原性)、急性副腎皮質機能不全(副腎クリーゼ)、副腎性器症候群、亜急性甲状腺炎、甲状腺疾患に伴う悪性眼球突出症、ACTH単独欠損症。
  • 関節リウマチ、若年性関節リウマチ(スチル病を含む)、リウマチ熱(リウマチ性心炎を含む)。
  • エリテマトーデス(全身性及び慢性円板状)、全身性血管炎(大動脈炎症候群、結節性動脈周囲炎、多発性動脈炎、ヴェゲナ肉芽腫症を含む)、多発性筋炎(皮膚筋炎)、強皮症。
  • ネフローゼ及びネフローゼ症候群。
  • 気管支喘息、薬剤その他の化学物質によるアレルギー・中毒(薬疹、中毒疹を含む)、血清病。
  • 重症感染症(化学療法と併用する)。
  • 溶血性貧血(免疫性又は免疫性機序の疑われるもの)、白血病(急性白血病、慢性骨髄性白血病の急性転化、慢性リンパ性白血病)(皮膚白血病を含む)、顆粒球減少症(本態性、続発性)、紫斑病(血小板減少性及び血小板非減少性)、再生不良性貧血。
  • 限局性腸炎、潰瘍性大腸炎。
  • 重症消耗性疾患の全身状態の改善(癌末期、スプルーを含む)。
  • 慢性肝炎(活動型、急性再燃型、胆汁うっ滞型)(但し、一般的治療に反応せず肝機能の著しい異常が持続する難治性のものに限る)、肝硬変(活動型、難治性腹水を伴うもの、胆汁うっ滞を伴うもの)。
  • サルコイドーシス(但し、両側肺門リンパ節腫脹のみの場合を除く)。
  • 肺結核(粟粒結核、重症結核に限る)(抗結核剤と併用する)、結核性胸膜炎(抗結核剤と併用する)、結核性腹膜炎(抗結核剤と併用する)、結核性心のう炎(抗結核剤と併用する)。
  • 脳脊髄炎(脳炎、脊髄炎を含む)(但し、一次性脳炎の場合は頭蓋内圧亢進症状がみられ、かつ他剤で効果が不十分なときに短期間用いること)、末梢神経炎(ギランバレー症候群を含む)、筋強直症、多発性硬化症(視束脊髄炎を含む)、小舞踏病、顔面神経麻痺、脊髄蜘網膜炎。
  • 悪性リンパ腫(リンパ肉腫症、細網肉腫症、ホジキン病、皮膚細網症、菌状息肉症)及び類似疾患(近縁疾患)、好酸性肉芽腫、乳癌の再発転移。
  • 特発性低血糖症。
  • 原因不明の発熱。
  • 副腎摘除、副腎皮質機能不全患者に対する外科的侵襲。
  • 蛇毒・昆虫毒(重症の虫さされを含む)。
  • 卵管整形術後の癒着防止。
  • ★湿疹・皮膚炎群(急性湿疹、亜急性湿疹、慢性湿疹、接触皮膚炎、貨幣状湿疹、自家感作性皮膚炎、アトピー皮膚炎、乳・幼・小児湿疹、ビダール苔癬、その他の神経皮膚炎、脂漏性皮膚炎、進行性指掌角皮症、その他の手指の皮膚炎、陰部あるいは肛門湿疹、耳介及び外耳道の湿疹・皮膚炎、鼻前庭及び鼻翼周辺の湿疹・皮膚炎など)(但し、重症例以外は極力投与しないこと)、★痒疹群(小児ストロフルス、蕁麻疹様苔癬、固定蕁麻疹を含む)(重症例に限る)、蕁麻疹(慢性例を除く)(重症例に限る)、★乾癬及び類症[尋常性乾癬(重症例)、関節症性乾癬、乾癬性紅皮症、膿疱性乾癬、稽留性肢端皮膚炎、疱疹状膿痂疹、ライター症候群]、★掌蹠膿疱症(重症例に限る)、成年性浮腫性硬化症、紅斑症(★多形滲出性紅斑、結節性紅斑)(但し、多形滲出性紅斑の場合は重症例に限る)、ウェーバークリスチャン病、粘膜皮膚眼症候群[開口部びらん性外皮症、スチブンス・ジョンソン病、皮膚口内炎、フックス症候群、ベーチェット病(眼症状のない場合)、リップシュッツ急性陰門潰瘍]、★円形脱毛症(悪性型に限る)、天疱瘡群(尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、Senear-Usher症候群、増殖性天疱瘡)、デューリング疱疹状皮膚炎(類天疱瘡、妊娠性疱疹を含む)、★紅皮症(ヘブラ紅色粃糠疹を含む)、顔面播種状粟粒狼瘡(重症例に限る)、アレルギー性血管炎及びその類症(急性痘瘡様苔癬状粃糠疹を含む)。
  • 内眼・視神経・眼窩・眼筋の炎症性疾患の対症療法(ブドウ膜炎、網脈絡膜炎、網膜血管炎、視神経炎、眼窩炎性偽腫瘍、眼窩漏斗尖端部症候群、眼筋麻痺)、外眼部及び前眼部の炎症性疾患の対症療法で点眼が不適当又は不十分な場合(眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、強膜炎、虹彩毛様体炎)。
  • 急性・慢性中耳炎、滲出性中耳炎・耳管狭窄症、メニエル病及びメニエル症候群、急性感音性難聴、アレルギー性鼻炎、花粉症(枯草熱)、進行性壊疽性鼻炎、食道の炎症(腐蝕性食道炎、直達鏡使用後)及び食道拡張術後、耳鼻咽喉科領域の手術後の後療法。
  • 難治性口内炎及び舌炎(局所療法で治癒しないもの)。
  • 注釈..★印の適応に対しては、外用剤を用いても効果が不十分な場合あるいは十分な効果を期待し得ないと推定される場合にのみ用いること。
用法 通常、成人はヒドロコルチゾンとして1日10〜120mgを1〜4回に分割して経口服用する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 ステロイドの副作用は、服用量や服用期間によって違います。とくに、多めの量を続けていると、いろいろな副作用がでやすくなります。このため、長期大量服用時など場合によっては入院が必要です。治療が長くなるときは、定期的に決められた検査を受けてください。

飲み始めに多いのは、いらいら感、不眠、消化不良、下痢、吐き気、食欲増進などです。服用が長めになると、にきび、むくみ、生理不順なども起こります。軽い副作用の場合、病気によっては治療を優先しなければなりません。

長期服用で特異なのが、脂肪の異常沈着です。多めの量を続けると、かなりの頻度で生じます。ムーンフェイスといって顔がふっくらしたり、肩やおなかが太る症状です。ただ、これは減量すれば治りますので大丈夫です。

そのほかは多くありませんが、大量もしくは長期の服用においては、副腎不全、ウイルス性肝炎を含め各種感染症の誘発、血糖値の上昇、骨が弱る、胃潰瘍、気分の落ち込み、眼圧上昇、動脈硬化、血栓症などに注意が必要です。また、副腎不全の状態で、急に中止すると重い反発症状がでる危険性があります。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • 重い感染症..発熱、寒気、だるさ、食欲不振、のどの痛み、咳や痰、息苦しい、嘔吐、下痢、皮膚発赤・小水疱・ピリピリ痛い、水ぶくれ、できもの。
  • 副腎不全、糖尿病..だるい、吐き気、下痢、のどが渇く、水をがぶ飲み、多尿、食欲増進、太る
  • 消化管潰瘍・胃腸出血..胃痛、腹痛、吐き気、嘔吐、吐血(コーヒー色のものを吐く)、下血(血液便、黒いタール状の便)。
  • 膵炎..吐き気、吐く、持続的な激しい腹痛、上腹部または腰から背中の激痛、発熱。
  • 抑うつ..憂うつ、気分が落ち込む、やる気がでない、考えがまとまらない、悲観的、不安感、不眠。
  • 骨粗鬆症..骨がもろくなる、背中や足腰の痛み、骨折。
  • 目の重い症状(緑内障、白内障など)..見えにくい、かすんで見える、まぶしい、視力低下、目の痛み、頭痛、吐き気。
  • 血栓症..手足とくにふくらはぎの痛み・はれ・むくみ・しびれ、突然の息切れ・息苦しい、深呼吸で胸が痛い、急に視力が落ちる、視野が欠ける、目が痛む、頭痛、片側のまひ、うまく話せない、意識が薄れる。

【その他】
  • いらいら感、不眠
  • 消化不良、下痢、吐き気、食欲増進、食欲不振
  • にきび、肌荒れ、毛深くなる、頭髪の脱毛
  • 生理不順、むくみ、血圧上昇、体重増加
  • 脂肪の異常沈着(顔がふっくらする、肩やおなかが太る)
  • コレステロール値の上昇、低カリウム血症
   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
  









用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。
すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。
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Good luck & Good bye