概説 |
造血機能をたかめ、貧血を改善するお薬です。そのほか、乳がんに対する適応もあります。 |
作用 | 
- 【作用-1】

- 骨髄に働きかけ、その造血機能をたかめて、赤血球を増やします。そのような作用から、透析施行中の腎性貧血に対する適応があります。

- 【作用-2】

- 女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)の働きを抑制します。そのため、エストロゲン依存性の乳がんに有効です。ただし、がんそのものは治せませんので、第一選択されることはありません。
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特徴 | 男性ホルモン薬(アンドロゲン)に近く、男性ホルモン様作用を持ちます。 |
注意 |
 【診察で】
- 持病のある人は医師に伝えておきましょう。
- 妊娠中もしくはその可能性のある人は、医師に伝えてださい。
- 服用中の薬を医師に教えてください。
- 副作用や注意点についてよく説明を受けておきましょう。

- 【注意する人】

- 前立腺がんのある人は使用できません。また、前立腺肥大、腎臓病、心臓病などのある人、また子供や高齢の人は慎重に用いる必要があります。妊娠中は使用禁止です。

- 【使用にあたり】

- 指示どおりに正しくお飲みください。

- 【検査】

- 定期的に決められた検査を受け、効果や副作用をチェックするようにしましょう。血液や尿検査のほか、男性では前立腺の検査も必要です。
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効能 |
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用法 |
通常、成人はメピチオスタンとして1日20mgを2回に分けて経口服用する。症状により適宜増減する。なお、透析施行中の腎性貧血に対しては、服用開始後3ヵ月目頃に効果判定を行い、有効な場合は服用を継続する。その後、末梢血液像の改善及び貧血症状の有無等により適宜減量又は休薬する。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
女性では、ニキビ、肌荒れ、声枯れ、多毛、月経異常など、男性ホルモン様作用による症状に注意が必要です。中止をすればほとんど治りますが、声変わりは戻りにくいことがあります。異常に気付いたら早めに受診し、医師とよく相談してください。
男性においては、ときに、持続性勃起や陰茎肥大がみられます。逆に、長期大量使用では、かえって睾丸が萎縮し、精液や精子が減少してしまうおそれがあります。
そのほか、検査で多くみられるのは、肝機能値の異常です。また、もともと心臓や腎臓の悪い人は、むくみや体重増加とともに、その病状を悪化させるおそれがあります。息切れや動悸など、いつもと違う体の異常に気づいたら、早めに受診してください。
- ニキビ、皮膚が油っぽい、毛深くなる、乳房が小さくなる、声枯れ、声が低くなる、陰核肥大(女性)
- 持続性勃起、陰茎肥大、睾丸萎縮、精液・精子減少(男性)
- 吐き気、吐く、食欲不振
- 肝機能値の異常、黄疸
- 発疹、むくみ、体重増加、脱毛、多幸症状
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