おくすり110番
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成分(一般名) ジエノゲスト
製品例 ディナゲスト錠0.5mg~1mg、ディナゲストOD錠1mg ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 他のホルモン(抗ホルモン含む)/その他/月経困難症治療剤・子宮内膜症治療剤・子宮腺筋症に伴う疼痛改善治療剤

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   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
概説 月経困難症、子宮内膜症や子宮腺筋症を治療するお薬です。
作用

【働き-1】

月経困難症とは月経期間中に起こる耐え難い病的症状のことです。いわゆる生理痛とされる下腹部痛や腰痛を主症状とし、頭痛、吐き気、憂うつ、いらいら感なども伴います。その原因から2つのタイプに分かれます。器質性月経困難症と機能性月経困難症です。前者は子宮内膜症や子宮筋腫など器質的疾患がある場合、後者はない場合です。

このお薬は、器質性、機能性を問わず、月経困難症に有効です。女性ホルモンの分泌をゆるめることで、卵巣機能を抑制し、また子宮内膜の増殖を抑えます。結果として、生理が軽くなり、月経困難症の諸症状が改善するのです。実際の臨床試験でも、服用3カ月後には月経困難症スコア(なし:0点〜重度:6点)が平均4.3点から1.0点に低下しました。

【働き-2】

子宮内膜症は、子宮内膜と同様の組織が子宮内膜以外の場所に現れ、女性ホルモン(卵胞ホルモン)の影響を受けて増殖と剥離・出血を繰り返す病気です。ひどい痛みをともない、進行すると癒着やしこりができ、不妊の原因にもなりかねません。一方、子宮腺筋症は病巣が子宮奥の筋肉層で増殖します。痛みがつらいのは内膜症と同様で、激しい下腹部痛や腰痛を起こすことも多いです。

このお薬は、女性ホルモンの分泌をゆるめ、また子宮内膜病変に直接作用することで、病巣組織の増殖をおさえます。その結果、生理が軽くなり子宮内膜症や子宮腺筋症に伴うつらい症状がやわらぎます。子宮内膜症の場合、8割くらいの人に有効です。ただし、病巣を完全に消失させることは困難ですので、治療を中止すると再燃する可能性があります。

【薬理】

選択的プロゲステロン受容体アゴニスト活性に基づいて卵巣機能抑制作用および子宮内膜細胞の増殖抑制作用を示します。
特徴
  • 黄体ホルモン系(プロゲスチン)の新しい子宮内膜症治療薬です。黄体ホルモン(プロゲステロン)の受容体に選択的に作用し効果を発揮します。偽閉経療法をおこなう従来からの薬と比べ、作用がおだやかで比較的副作用が少なく、長期使用(1年)においても有効性と安全性が示されています。鎮痛薬でコントロールできない子宮内膜症に対し第一選択されるようになりました。
  • その後、月経困難症に対する有効性が期待され、同治療薬として開発が行われました。2020年に月経困難症に対する低用量の専用製剤として「ディナゲスト錠 0.5mg」が承認され発売に至りました。
  • 類似薬のダナゾール(ボンゾール)で問題となる強い男性ホルモン様作用や血栓症の副作用は認められません。また、女性ホルモンを必要以上に下げないことから、更年期様の症状が起こりにくく、骨を弱めることもないようです。一方で、不正出血を起こしやすいのが難点です。
注意
【診察で】
  • 持病のある人は医師に伝えておきましょう。
  • 妊娠中もしくはその可能性のある人は、医師に伝えてください。妊娠していないことを確認したうえで使用する必要があります。
  • 服用中の薬を医師に教えてください。

【注意する人】

異常な性器出血がみられる場合、まずその原因を調べなければなりません。子宮筋腫では、かえって出血がひどくなるおそれがあります。うつ病やうつ状態にある人は、病状の悪化に注意が必要です。最大骨塩量に達していない成長中の人(12歳〜18歳くらい)は、骨密度減少の可能性や将来的な骨粗鬆症等の発症リスクを考慮し、定期的に骨塩量検査を実施するなど慎重に用います。妊娠中は禁止です。

  • 適さないケース..診断のつかない異常性器出血、高度の子宮腫大または重度の貧血、妊娠中の人
  • 注意が必要なケース..うつ病・うつ状態、子宮筋腫、肝臓病、貧血のある人、成長中の人など

【飲み合わせ・食べ合わせ】
  • 一部の抗菌薬や抗真菌薬は、この薬の血中濃度を上昇させ、主作用あるいは副作用を強めるおそれがあります。たとえば、マクロライド系抗生物質のエリスロマイシン(エリスロシン)やクラリスロマイシン(クラリス、クラリシッド)、アゾール系抗真菌薬のイトラコナゾール(イトリゾール)やフルコナゾール(ジフルカン)などです。
  • 逆に、この薬の血中濃度を低下させ効果を減弱させる薬もあります。代表的なのが抗結核薬のリファンピシン(リファジン)です。抗けいれん薬のフェノバルビタール(フェノバール)やフェニトイン(アレビアチン、ヒダンチール)、カルバマゼピン(テグレトール)なども注意が必要です。
  • 他の女性ホルモン薬との併用は、この薬の治療効果に影響する可能性があります。卵胞ホルモン薬(エストロゲン)はこの薬の作用を弱め、黄体ホルモン薬(プロゲステロン)は逆に増強するおそれがあります。

【使用にあたり】
  • 妊娠していないことを確認したうえ、生理初日から2〜5日目に開始します。ふつう、1日2回朝夕に、月経困難症では1回に錠0.5mgを1錠、子宮内膜症または子宮腺筋症の場合は1回に錠1mgを1錠服用します。
  • 不正出血がよくみられます。一度の大量出血または出血が続く場合は、早めに医師と相談してください。
  • 服用中はピル以外の方法で避妊してください。もし生理がなくなったとしても、必ずしも排卵が止まっているわけではありませんので注意してください。
  • 使用期間の制限はありませんが、1年以上長期に使用する場合は、定期的に決められた検査を受け、効果や副作用をチェックしましょう。

【検査】

不正出血がみられる場合は、必要に応じ血液検査を行います。長期服用のさいは骨塩量検査を実施することがあります。
効能

【効能A】

月経困難症

【効能B】
  • 子宮内膜症
  • 子宮腺筋症に伴う疼痛の改善
用法

【効能A】

通常、成人はジエノゲストとして1日1mgを2回に分け、月経周期2〜5日目より経口服用する。

【効能B】

通常、成人はジエノゲストとして1日2mgを2回に分け、月経周期2〜5日目より経口服用する。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 一番多いのは通常の生理とは違う不正出血です。程度はまちまちですが、多くの人にみられます。一度の大量出血または出血が何日も続く場合は、すぐに受診し医師と相談してください。多量の出血は、貧血の重大要因です。

飲み始めの吐き気は、徐々に慣れて数日で治ると思います。さらに、更年期のような症状がでることがあります。ほてりや頭痛、発汗、肩こり、めまい、イライラ、気分の落ち込み、不眠などです。危険な副作用ではありませんが、つらいときは医師とよく相談してみましょう。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • 重篤な不正出血にともなう重い貧血..出血量が多い、出血が続く、疲れやすい、めまい、息切れ、顔色が悪い、動悸。
  • アナフィラキシー..発疹、じんま疹、全身発赤、顔や口・喉や舌の腫れ、咳込む、ゼーゼー息苦しい。

【その他】
  • 不正出血、貧血
  • ほてり、頭痛、発汗、肩こり、めまい、倦怠感
  • イライラ、気分の落ち込み、不安、不眠
  • 吐き気、胃の不快感、腹痛
  • 乳房緊満感、乳房痛
  • 骨塩量低下
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用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。
すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。
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Good luck & Good bye