概説 |
細菌を殺菌するお薬です。細菌が原因のいろいろな病気に用います。 |
作用 | 
- 【働き】

- 細菌を殺菌する作用があります。膀胱洗浄などで局所に用いるほか、腸内を殺菌するのに内服することもあります。

- 【薬理】

- 主成分のポリミキシンBは、ポリペプチド系の抗生物質です。細菌の細胞膜をこわして殺菌的に作用します。とくに、緑膿菌などグラム陰性菌に強い抗菌力を発揮します。
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注意 |
 【診察で】
- 持病やアレルギーのある人は、医師に報告しておいてください。
- 外来で処方された場合は、使用方法や注意事項をよく聞いておきましょう。

- 【注意する人】

- 腎臓の悪い人は、慎重に使用する必要があります。
 【使用にあたり】
- 症状により使用方法が違います。指示通りに使用してください。
- 安易な長期使用は好ましくありません。
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効能 |
 【局所投与】- <適応菌種>

- ポリミキシンBに感性の大腸菌、肺炎桿菌、エンテロバクター属、緑膿菌
- <適応症>

- 外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、骨髄炎、関節炎、膀胱炎、結膜炎、角膜炎(角膜潰瘍を含む)、中耳炎、副鼻腔炎

- 【経口投与】

- 白血病治療時の腸管内殺菌
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用法 |
 【局所投与】
- 外傷・熱傷及び手術創等の二次感染に使用する場合には、硫酸ポリミキシンBとして、通常、成人50万単位を注射用蒸留水または、生理食塩液5〜50mLに溶解し、その適量を患部に散布する。1回の最高投与量は50万単位を超えてはならない。
- 骨髄炎、関節炎、中耳炎、副鼻腔炎に使用する場合には、硫酸ポリミキシンBとして、通常、成人50万単位を、注射用蒸留水または生理食塩液10〜50mLに溶解し、その適量を患部に注入、噴霧、もしくは散布する。1回の最高投与量は50万単位を超えてはならない。
- 膀胱炎に使用する場合には、硫酸ポリミキシンBとして、通常、成人50万単位を滅菌精製水または生理食塩液10〜500mLに溶解し、その適量を1日1〜2回に分けて、膀胱内に注入または洗浄する。1回の最高投与量は50万単位を超えてはならない。
- 結膜炎、角膜炎(角膜潰瘍を含む)に使用する場合には、硫酸ポリミキシンBとして、通常、成人50万単位を注射用蒸留水または生理食塩液20〜50mLに溶解し、その適量を点眼する。

- 【経口投与】

- 硫酸ポリミキシンBとして、通常、成人1日300万単位を3回に分けて経口投与する。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
副作用はほとんどありませんが、かえって使用部位が悪化するときは、早めに受診してください。
長く続けていると、神経系や腎臓に悪い影響がでてくるおそれがあります。とくに耳に使用する場合、耳鳴りや難聴の副作用に注意が必要です。
 【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
- ショック..気持ち悪い、冷汗、顔面蒼白、手足の冷え・しびれ、耳鳴り、息苦しい、胸苦しさ、めまい、脈が速い・弱い、血圧低下、目の前が暗くなり意識が薄れる。
- 難聴..めまい、回転性めまい、耳鳴り、聞こえにくい。
- 呼吸抑制..息切れ、呼吸しにくい、息苦しい、呼吸が浅く速い、呼吸が弱く少ない(10回/分未満)、不規則な呼吸、異常ないびき、意識がうすれる。
- 腎臓の重い症状..尿が少ない・出ない、尿の濁り・泡立ち、血尿、むくみ、だるい、吐き気、側腹部痛、腰痛、発熱、発疹。
 【その他】
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