概説 |
腫れをひき、痛みをやわらげる塗り薬です。関節痛や腰痛、打ち身や捻挫などに用います。 |
作用 | 患部の血流を改善する“ヘパリン類似物質”と、炎症をおさえる“副腎エキス”が配合されています。これらがいっしょに作用することで、効果が高まります。おもに整形外科領域で、痛み止め・腫れ止めの軟膏として広く用いられています。強力な作用があるとはいえませんが、長期に使用しても副作用はほとんどありません。
- ヘパリン類似物質..血液が固まるのを防ぎ、患部の血行をよくします。鬱血を改善し、治りをよくします。
- 副腎エキス..抗炎症作用により、腫れや痛みをやわらげます。
- サリチル酸..消炎鎮痛作用のほか、皮膚を軟化させ、有効成分の患部への浸透を助けます。
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特徴 |
- 皮膚から有効成分が浸透する経皮複合消炎薬です。塗り薬ですので万能とはいえませんが、比較的浅い患部、たとえば打ち身や捻挫、あるいは指や手首など小関節の炎症に一定の効果が期待できます。大関節や深部の炎症には向きません。
- 古くから繁用されたモビラート軟膏は、平成18年に販売中止となりました。製造原料の供給が受けられなくなったためです。代替薬として別のメーカーの同種同効薬が処方されることになると思います。
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注意 |

- 【診察で】

- 持病やアレルギーのある人は医師に報告してください。

- 【注意する人】

- 血友病や血小板減少症など、出血性の血液の病気のある人は控えます。
- 適さないケース..出血性血液疾患(血友病、血小板減少症、紫斑病など)。
 【使用にあたり】
- 使用方法や使用回数は、医師の指示どおりにしてください。ふつう、適量を患部に擦り込むように塗ります。
- 目や粘膜、傷口やただれのある部分には使用しないでください。
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効能 |
- 変形性関節症(深部関節を除く)
- 関節リウマチによる小関節の腫脹・疼痛の緩解
- 筋・筋膜性腰痛
- 肩関節周囲炎
- 腱・腱鞘・腱周囲炎
- 外傷後の疼痛・腫脹・血腫
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用法 |
通常、1日1〜数回適量を塗擦又はガーゼ等にのばして貼付する。症状により密封法を行う。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
塗り薬ですので、副作用は少ないです。もしも、皮膚に発疹や発赤を生じたり、かゆくなることがあれば、医師に相談してください。
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