概説 |
皮膚の組織を守るお薬です。ライ菌を抑える作用もあります。 |
作用 | 
- 【働き-1】

- 皮膚組織を破壊する活性酸素や炎症にかかわる体内物質“炎症性サイトカイン”の産生を抑制する作用があります。そのような作用から、ある種の重い皮膚障害の治療に用いられます。

- 【働き-2】

- ハンセン病の原因菌であるライ菌の増殖をおさえます。多剤併用療法として、クロファジミン(ランプレン)やリファンピシン(リファジン)などと併用されることがあります。
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注意 |
 【診察で】
- 持病のある人は医師に伝えておきましょう。
- 服用中の薬を医師に教えてください。
- 副作用や注意点についてよく説明を受けておきましょう。

- 【注意する人】

- 血液障害、糖尿病、肝臓病や腎臓病のある人は、病状悪化や副作用の発現に注意が必要です。
 【飲み合わせ・食べ合わせ】
- 抗菌薬のリファンピシンとの併用により、この薬の作用が減弱することがあります。
- 痛風の薬のプロベネシドは、この薬の排泄を阻害するかもしれません。
- 抗腫瘍・抗リウマチ薬のメトトレキサート(メソトレキセート、リウマトレックス)、抗菌薬のST合剤(バクタ)、抗マラリア薬のファンシダールといっしょに飲むときは、血液障害の副作用に注意が必要です。

- 【使用にあたり】

- 指示された用法用量を厳守してください。

- 【検査】

- 定期的に血液や尿の検査を受けるようにしましょう。
 【妊娠・授乳】
- 妊娠中における安全性は未確立。治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合に使用されます。
- 授乳しないことが望ましいです。母乳中へ薬が移行する可能性があります。
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効能 |

- 【効能A】

- 持久性隆起性紅斑、ジューリング疱疹状皮膚炎、天疱瘡、類天疱瘡、色素性痒疹
 【効能B】- <適応菌種>

- 本剤に感性のらい菌
- <適応症>

- ハンセン病
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用法 |

- 【効能A】

- ジアフェニルスルホンとして、通常、成人1日50〜100mgを2〜3回に分けて経口服用する。

- 【効能B】

- ジアフェニルスルホンとして、通常、成人1日75〜100mgを経口服用する。原則として、他剤と併用して使用すること。なお、年齢、症状により適宜増減する。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
多くはありませんが、ときに血液障害など重い副作用を起こすことがあります。定期的に検査を受けていれば、たいてい予防できますが、発熱や発疹、出血など、いつもと違う症状があらわれたら、すぐ医師に連絡してください。
 【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
- D.D.S.症候群..発熱、発疹、顔のむくみ、手足や首の付け根のリンパ節が腫れる。
- 血液障害、溶血性貧血..発熱、喉の痛み、だるい、出血傾向(血豆・青あざ、歯肉出血、鼻血、血尿)、息切れ、動悸、黄疸(皮膚や白目が黄色)、むくみ、尿量減少。
- SLE様症状..筋肉や関節が痛む、体や顔が赤くなる、赤い斑点ができる、発熱、手足や首の付け根のリンパ節が腫れる。
- 重い皮膚・粘膜障害..発疹、発赤、水ぶくれ、うみ、皮がむける、皮膚の熱感や痛み、かゆみ、唇や口内のただれ、のどの痛み、目の充血、発熱、全身けん怠感。
- 腎臓の重い症状..尿が少ない・出ない、尿の濁り・泡立ち、血尿、むくみ、だるい、吐き気、側腹部痛、腰痛、発熱、発疹。
- 肝臓の障害..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。
- 過敏性肺障害(好酸球性肺炎、間質性肺炎など)..から咳、息苦しさ、少し動くと息切れ、発熱。
 【その他】
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