概説 |
ビタミンB6を補給するお薬です。 |
作用 | ビタミンB6は、たん白質やアミノ酸の代謝にかかわっています。また、皮膚や粘膜を正常に保ち、神経や血液の働きにも重要な役わりをしています。不足すると、肌が荒れたり、末梢神経の働きが悪くなり手足がしびれたりします。欠乏症としては、末梢神経炎や鉄芽球性貧血が知られています。
このお薬の有効成分は、ビタミンB6です。一般的な用途としては、口内炎や湿疹、ざ瘡(にきび)などに広く用いられています。ビタミンB6欠乏性の末梢神経炎や鉄芽球性貧血には必須です。そのほか、結核の薬の副作用(末梢神経炎、貧血)を予防するのに飲んだり、子供のてんかんの治療に応用されることがあります。 |
注意 |

- 【診察で】

- 服用中の薬を医師に教えてください。

- 【飲み合わせ・食べ合わせ】

- ビタミンB6には、パーキンソン病の薬(レボドパ)の作用を弱める性質があります。併用により、パーキンソン病の症状が悪化する可能性がありますので注意してください。

- 【使用にあたり】

- 症状により服用量が違います。指示どおりに正しくお飲みください。
 【食生活】
- 普通に食事をとっている健康な人では、ビタミンが欠乏することはありません。栄養剤としてビタミンの補給が必要なのは、消耗性の病気や胃腸に病気のある人などです。妊娠中の女性や、ひどい疲労時などにも用いますが、十分に食事がとれていれば、必ずしも必要ではありません。
- 無理なダイエットや偏食が続くと、ビタミンが不足がちになってくるかもしれません。そのような場合は、薬やサプリメントだけに頼るのではなく、普通に食事をとることが何より大切です。
- ビタミンB6を多く含む食品には、肉類、バナナ、じゃがいも、米(胚を含むもの)・麦(パン)、ピーナッツなどがあります。
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効能 |
- ビタミンB6欠乏症の予防及び治療(薬物投与によるものを含む。例えばイソニアジド)。
- ビタミンB6の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦など)。
- ビタミンB6依存症(ビタミンB6反応性貧血、B6依存性痙攣、アミノ酸代謝異常など)。
- 次の疾患のうちビタミンB6の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合(ただし、効果がないのに月余にわたって漫然と使用しないこと)//(1)口角炎、口唇炎、舌炎。(2)急・慢性湿疹、脂漏性湿疹、接触皮膚炎。(3)末梢神経炎。(4)放射線障害(宿酔)。
- そのほか、医師の判断で別の病気に応用されるかもしれません(子供の点頭てんかん、その他)。
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用法 |
ピリドキシン塩酸塩として、通常成人1日10〜100mgを経口服用する。なお、年齢、症状により適宜増減する。きわめてまれであるが、依存症の場合には、より大量を用いる必要のある場合もある。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
副作用はまずありません。あっても、軽い吐き気や食欲不振くらいです。水溶性ビタミンですので、とりすぎてもすぐに排泄され、体にたまることもありません。
例外的に、新生児や乳幼児のビタミンB6依存症に大量を用いた場合にかぎり、下痢や嘔吐、肝機能異常、あるいは横紋筋融解症などが報告されています。
 【重い副作用(乳幼児大量服用)】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
- 横紋筋融解症..手足のしびれ・こわばり、脱力、筋力低下、筋肉痛、歩行困難、赤褐色の尿。
 【その他】
- 食欲不振、吐き気
- 発疹、光線過敏症(日光に当たった皮膚が発赤)
- 大量・長期服用で、手足のしびれ
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