概説 |
食事がとれないときに用いる総合栄養剤です。 |
作用 | 手術のあとなどで、普通の食事がとれないときに用いる総合栄養剤です。腸から直接吸収できるので、専門的に「経腸栄養剤」と呼ばれています。タンパク質、脂質、糖質、ビタミン、ミネラルなど体に必要な栄養分がバランスよく配合されています。
口から飲むこともありますが、飲めないときは鼻からチューブで注入します。胃や腸に開けた穴から直接注入することもあります。胃腸の手術や、大きな手術のあとに用いるほか、クローン病など腸の特殊な病気にも使われます。そのほか、大やけど、膵炎、難治性の下痢、ガンなどで栄養管理が困難な病気にも広く用いられています。 |
特徴 | 経腸栄養剤のうち「半消化能栄養剤」に分類されます。窒素源(タンパク源)として牛乳と大豆が使われており、腸で多少消化されてから吸収されます。 |
注意 |
 【診察で】
- 牛乳アレルギーのある人は、医師に報告してください。
- 外来で処方されましたら、調製方法や使用方法、注意点などについて、よく説明を受けておきましょう。

- 【注意する人】

- 牛乳アレルギーのある人は使用できません。高熱のあるときや、意識がはっきりしないとき、また腎臓病のある人は慎重に用います。
 【使用にあたり】
- 鼻やお腹に開けた穴から直接チューブで腸内に注入します(おもに入院時)。また、ふつうに口から飲むことも多いです(外来時)。病状により使用方法が異なりますので、決められた用法用量にならってください。
- お湯(50〜60℃)で溶かして使用します。溶解後は、6時間以内に使い切るようにしてください。
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効能 |
一般に手術後患者の栄養保持に用いることができるが、とくに、長期にわたり経口的食事摂取が困難な場合の経管栄養補給に使用する。 |
用法 |
標準量として、成人1日350〜530g(1,575〜2,385kcal)を服用する。1g当り4.5kcalである。なお、年齢症状により適宜増減する。一般に、初期量は、1日量の1/3〜1/2を所定の濃度の半分以下で服用し、患者の状態により徐々に濃度及び量を増加する。
経口服用では、成人は通常約4倍量の温湯(50〜60℃)で稀釈して1日1回又は、数回に分けて服用する。
経鼻管投与では、約4倍量の温湯(50〜60℃)で100mL中の熱量が100kcalとなるように溶解した液を1日数回に分けて投与する。注入速度は、100mL(1kcal/1mL)で、約60分を標準とし患者の状態により、注入速度を適当に調節する。
経胃瘻、腸瘻投与では100mL中の熱量が100kcalとなるように溶解した液を、持続的に注入する。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
わりと多いのは下痢です。お腹が張ったり、吐き気がすることもあります。下痢が続くようでしたら、医師と連絡をとり相談してください。
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