おくすり110番
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成分(一般名) エレンタールP(製)
製品例 エレンタールP乳幼児用配合内用剤 ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 タンパクアミノ酸製剤/他の配合剤/新生児・乳幼児用成分栄養剤

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   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
概説 食事がとれないときに用いる乳幼児向けの総合栄養剤です。
作用栄養管理はどんな病気でも大事です。このお薬は、消化吸収力が低下しミルクや食事がとれないときに用いる乳幼児向けの総合栄養剤です。糖質を中心に、アミノ酸、ビタミン、ミネラルなど体に必要な栄養分が吸収されやすいかたちで配合されています。そのまま腸から吸収できるように調整されているので、専門的に「経腸栄養剤」と呼ばれています。

口から飲むこともありますが、飲めないときは経管投与として鼻の穴(経鼻)または胃や腸に開けた穴(胃瘻、腸瘻)からチューブで胃や腸内に注入することができます。消化をほとんど必要としないので、胃腸が弱っているときや、胃腸を休めたいときに最適です。具体的には、大きな手術の前後、重い腸の病気、重症の下痢、大やけど、小児がんで栄養管理が困難な場合などです。
特徴
  • 経腸栄養剤のうち「成分栄養剤」に分類されます。特徴は、窒素源(タンパク源)が消化を必要としないアミノ酸だけということ、そして脂質がごくわずかなことです。栄養分がそのまま腸から吸収されるので、残りかすの残渣(便)がほとんどでません。エレンタールは大人用、エレンタールPは新生児・乳幼児用です。
  • 臭みがあり、味が悪いです。青リンゴやパイナップル味など8種類のフレーバーがありますので、これを添加すれば多少なりとも飲みやすくなります。
注意

【診察で】

外来で処方されましたら、調製方法や使用方法、注意点などについて、よく説明を受けておきましょう。

【注意する人】

フェニルケトン尿症などアミノ酸代謝異常がある場合は使用できません。

【使用にあたり】
  • 病気により、また病状により使用方法が違います。指示された用法用量にならって使用してください。ふつうに口から飲むほか、必要に応じて経管投与をおこないます。誤飲のないように気をつけましょう。
  • 経管栄養の場合は、鼻の穴(経鼻)またはお腹に開けた穴(胃瘻、腸瘻)から専用のチューブを通しポンプで注入します。感染予防のため、汚染防止に留意し衛生的におこなってください。
  • 低濃度、少量で開始し、徐々に増量するのが一般的です。注入スピードが速すぎると、下痢を起こしやすいです。決められた時間でゆっくりとおこなってください。
  • 粉末を容器に入れ、水または微温湯に溶かして使用します。溶解後は、6時間以内に使い切るようにしてください(冷蔵して保存する場合は30時間以内)。
  • 味はよくありません。経口で飲みにくいときは、医師か薬剤師に相談してみるとよいでしょう。青リンゴ、パイナップル、オレンジ、コーヒー、ヨーグルト、さっぱり梅、グレープフルーツ、フルーツトマトの8種類の味付けフレーバーがあります。ムースベースでとろみをつけたり、ゼリーミックスで固めることも可能です。
  • 長期使用時は脂肪分が不足したり、鉄欠乏性貧血を起こす可能性があります。また、微量元素のセレン欠乏症やカルニチン欠乏症も報告されているようです。普通の食事(ミルク等)に勝るものではないので、原則、手術後の一定期間または急性期だけとし、回復したなら できるだけ早く半消化態経腸栄養剤やミルクなどに切り替えるようにします。
効能 新生児及び乳幼児の下記疾患の栄養管理に用いる。ただし、適用年令は原則として2才未満とする。
  • 小腸切除、回腸瘻造設等で消化吸収障害を有する場合
  • 悪性腫瘍
  • 心疾患術後
  • 難治性下痢
  • 術前に腸管内の清浄化を要する場合
  • 消化管術後で、未消化態タンパクを含む栄養物による栄養管理が困難な場合
  • ヒルシュスプルング病 (short segment) の保存療法、胆道閉鎖、栄養障害等で、未消化態タンパクを含む栄養物による栄養管理が困難な場合
用法 本剤を水又は微温湯に溶解し、経口又は経管投与する。症状により適宜増減する。

1才未満:20〜30g/kg体重(78〜117kcal/kg体重)。1才〜2才:15〜25g/kg体重(59〜98kcal/kg体重)。(本剤は原則として2才未満の患者に用いるが、2才以上の幼児で特に本剤の投与が必要と判断される場合は1才〜2才の投与量に準じる。)

通常、1日3〜10g/kg体重 (12〜39kcal/kg体重)で投与を開始し、徐々に投与量を増やし、通常3〜10日で維持量に達する。

濃度は、通常、10〜15W/V% (0.4〜0.6kcal/mL)で投与を開始し、徐々に濃度をあげて、維持期には18〜20W/V% (0.7〜0.8kcal/mL)とする。なお、症状により適宜増減する。経口投与では1日数回に分けて投与し、経管投与では原則として1日24時間持続的に投与する。なお、注入速度は患者の状態により適当に調節する。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 比較的多いのは下痢です。お腹が張ったり、吐いたりすることもあります。下痢は、注入スピードが速すぎたり、製剤が冷えていると起きやすいです。下痢が続くようでしたら、医師と相談してみてください。

また、高濃度の溶液を短時間で注入すると、血糖値の急激な変動により体調が悪くなることがあります。高血糖の反動として低血糖を生じ、けん怠感、脱力感、めまい、冷や汗といった症状が現われることがあるのです。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • ショック、アナフィラキシー..気持ちが悪い、冷汗、顔面蒼白、手足の冷え・しびれ、じんま疹、全身発赤、顔や喉の腫れ、ゼーゼー息苦しい、めまい、血圧低下、目の前が暗くなり意識が薄れる。
  • ダンピング症候群様の低血糖..けん怠感、ふるえ、さむけ、冷や汗、顔面蒼白、けいれん、意識低下。

【その他】
  • 下痢、お腹が張る、吐く
  • 貧血
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用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。
すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。
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Good luck & Good bye