概説 |
肝臓病に用いる総合栄養剤です。栄養状態を改善し、肝性脳症を予防します。 |
作用 | 体の栄養分の「アルブミン」は、肝臓で合成されます。肝硬変などで肝臓の働きが低下すると、そのアルブミンが不足し、栄養状態が悪くなります。さらに、血液中のアミノ酸のバランスもくずれてきます。肝臓で代謝されるべき「芳香族アミノ酸」が増加し、筋肉で代謝される「分岐鎖アミノ酸」が減少してしまうのです。そして、肝性脳症や腹水など肝硬変に特徴的な症状をもたらします。
このお薬には、分岐鎖アミノ酸を中心に、さまざまなビタミンやミネラルが配合されています。不足している分岐鎖アミノ酸を補給することで栄養状態がよくなり、肝性脳症や腹水の改善効果も期待できます。肝性脳症をともなう重い肝臓病で栄養状態が悪いときに用いられます。 |
注意 |

- 【診察で】

- 調製方法や注意点について、よく説明を受けておきましょう。

- 【注意する人】

- 糖尿病を合併している人は、他の食事を含め、摂取カロリーに注意が必要です。
 【使用にあたり】
- 水かぬる湯(熱湯は避ける)に溶かしてから飲みます。溶解後は、6時間以内に使用してください(冷蔵庫に保存する場合は24時間以内)。
- 飲みにくい場合は、医師か薬剤師に相談してください。専用の味付けフレーバーもあります。冷やしたほうが、飲みやすいかもしれません。
- 決められた食事療法も守ってください。
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効能 |
肝性脳症を伴う慢性肝不全患者の栄養状態の改善。 |
用法 |
通常、成人に1回量として1包(80g)を約250mLの常温の水又は微温湯に溶かし(約310kcal/300mL)、1日2回食事とともに経口摂取する。なお、年齢・症状に応じて適宜増減する。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
栄養剤ですので、副作用はほとんどありません。人によっては、下痢ぎみになったり、お腹が張ることがあるかもしれません。ひどいときは、早めに受診し医師と相談してください。また、もともと糖尿病のある人では、血糖値の上昇に注意します。
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