おくすり110番
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成分(一般名) ベラプロスト ナトリウム
製品例 プロサイリン錠20、ドルナー錠20μg ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 他の血液,体液用薬/PG誘導体/経口プロスタサイクリン(PGI2)誘導体製剤

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   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
概説 血管を広げ血流をよくするお薬です。慢性動脈閉塞症や肺高血圧症の治療に用います。
作用

【働き】

手足の動脈に病変を生じ細くなったり詰まったりすると血のめぐりが悪くなります。すると、それより先が異常に冷えて、しびれや痛みを生じたり、歩きにくくなったり、さらに悪化すると皮膚に潰瘍ができたりします。また、肺動脈が狭くなり肺高血圧症になると、息切れや呼吸困難を起こし、運動能力低下から日常生活にも支障がでてきます。

このお薬は、そのような動脈の血行障害に有効です。血管を広げ、また血管内で血液が固まるのをおさえ血流をよくする作用があります。慢性動脈閉塞症や肺動脈性肺高血圧症をはじめ、いろいろな病気が原因の血行障害に応用されています。血管が悪くなる糖尿病においてもよく処方されます。

【薬理】

有効成分のベラプロストは、体内に吸収されると、局所ホルモンの一種のプロスタサイクリン(プロスタグランジンI2:PGI2)と同様に作用します。すなわち、プロスタサイクリンの受容体(IP受容体)を刺激することで、血管拡張作用、抗血小板作用および血管平滑筋細胞増殖抑制作用を発揮するのです。このような作用機序から、IP受容体刺激薬またはIP受容体作動薬と呼ばれることがあります。
特徴
  • プロスタグランジンの仲間のプロスタサイクリン(PGI2)誘導体です。プロスタグランジンは、体内で産生される局所ホルモンの一種で、血管の拡張や血液の固まり具合を調節しています。そのような作用から、血管拡張薬または末梢循環改善薬、あるいは抗血小板薬に分類されます。
  • 動脈硬化が原因の血管病「慢性動脈閉塞症(ASO)」に標準的に処方されています。単独で用いるほか、歩行障害をともなう中等症以上においてはシロスタゾール(プレタール)など別系統の抗血小板薬と併用することも多いです。肺高血圧症に対しては、同一成分の持続製剤ケアロードLAまたはベラサスLAに処方が移っています。
注意
【診察で】
  • 持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。
  • 妊娠中や、その可能性のある人は申し出てください。妊娠中は服用禁止です。
  • 服用中の薬を医師に教えてください。
  • 手術や抜歯の予定のある人は、事前に医師と相談しておきましょう。出血が止まりにくくなることがあります。

【注意する人】

血が止まりにくくなるので、出血をともなう病気のある人は使用できません。たとえば、血友病、消化管出血、尿路出血、喀血、眼底出血などです。

  • 適さないケース..出血をともなう病気、妊娠中
  • 注意が必要なケース..出血しやすい病気、生理中、重い腎臓病のある人など。

【飲み合わせ・食べ合わせ】

ワルファリンやアスピリンなど他の抗血栓薬といっしょに飲むと、出血しやすくなるかもしれません。併用する場合は、用量に注意するなど慎重に用います。肺高血圧症の治療に用いるケアロードLAおよびベラサスLAは、この薬と同一成分の徐放性製剤であることに留意する必要があります。

  • 飲み合わせに注意..ワルファリン(ワーファリン)やアスピリン(バイアスピリン、バファリン)、チクロピジン(パナルジン)、クロピドグレル(プラビックス)、ベラプロスト(ケアロードLA、ベラサスLA)、ボセンタン(トラクリア)など。

【使用にあたり】
  • 病気の症状によって、飲み方が違います。指示された用法用量を守ってください。
  • 手術や抜歯のさいは1日前から一時中止したほうが無難です。早めに医師の指示をあおいでください。
  • しばらく飲み続けても少しもよくならないときは、医師に相談してみましょう。別の治療法に変えたほうがよいかもしれません。

【食生活】
  • タバコは病状を悪化させますし、この薬の作用を弱めます。医師と相談のうえ、できるだけ禁煙してください。
  • 車の運転をふくめ危険をともなう機械の操作、高所作業のさいは注意が必要です。まれなケースですが、意識障害を起こすおそれがあるためです。
効能

【効能A】

慢性動脈閉塞症に伴う潰瘍、疼痛及び冷感の改善

【効能B】

原発性肺高血圧症
用法

【効能A】

通常、成人は、ベラプロストナトリウムとして1日120μgを3回に分けて食後に経口服用する。

【効能B】

通常、成人は、ベラプロストナトリウムとして1日60μgを3回に分けて食後に経口服用することから開始し、症状(副作用)を十分観察しながら漸次増量する。増量する場合には、服用回数を1日3〜4回とし、最高用量を1日180μgとする。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 顔が赤くほてったり、頭痛や動悸を起こすことがあります。これは、この薬の血管拡張作用にもとづくものです。下痢や腹痛、吐き気など消化器症状も比較的多くみられます。つらいときは早めに受診して医師と相談しましょう。

もしも、皮下出血や歯ぐきの出血など出血傾向がみられたら、すぐに医師と連絡をとってください。重症化することはまれですが、消化管出血や脳出血など重篤な出血を起こす危険性がまったくないともいえません。

そのほか、重い副作用として狭心症や肝障害、間質性肺炎などが報告されています。これらの発現頻度もきわめてまれですが、下記のような初期症状の発現に念のため注意が必要です。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • 重い出血(消化管出血、肺出血、脳出血、眼底出血)..出血傾向、血便(赤〜黒い便)、吐血、血痰、息苦しい、頭痛、めまい、しびれ、うまく話せない。
  • ショック、失神、意識消失..気持ち悪い、冷汗、顔面蒼白、手足の冷え・しびれ、耳鳴り、息苦しい、脈が速い・弱い、血圧低下、目の前が暗くなり意識が薄れる、気を失う。
  • 狭心症、心筋梗塞..胸の痛み・違和感・圧迫感、冷汗、締め付けられるような胸の痛み。
  • 肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。
  • 間質性肺炎..から咳、息苦しさ、少し動くと息切れ、発熱。

【その他】
  • 潮紅、ほてり、動悸、血圧低下
  • 頭痛、ふらつき、めまい
  • 下痢、腹痛、吐き気、嘔吐
  • 歯ぐきの出血、鼻血、皮下出血(青あざ)、血尿、生理の出血が多い
  • 発疹、かゆみ
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用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。
すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。
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