おくすり110番
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成分(一般名) クロピドグレル・アスピリン
製品例 コンプラビン配合錠 ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 他の血液,体液用薬/抗血小板剤/抗血小板剤

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   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
概説 血液を固まりにくくするお薬です。狭心症や心筋梗塞でステントを留置するときに用います。
作用

【働き】

虚血性心疾患は、心臓の冠動脈が動脈硬化により狭窄し、心筋への血液供給が不足する病気です。このうち、‘狭心症’では心臓の血液需要が増大する運動時に胸が痛んだり圧迫感を感じたりします。その程度がひどくなり、安静時にまで出現するような状態が‘不安定狭心症’です。これを放置すると、冠動脈が血栓で完全にふさがり、命にかかわる急性心筋梗塞を起こしかねません。

そのような危険な虚血性心疾患に対する治療法のひとつが経皮的冠動脈形成術、通称‘PCI’です。カテーテル治療の一種であり、カテーテルを冠動脈まで挿入しバルーン(風船)をふくらませて血管を広げます。さらに、その部分に網目筒状の金属製‘ステント’を留置するのが一般的です。ステントが血管の支え役となり、再狭窄のリスク低減がはかれるわけです。

このお薬には、2種類の有効成分が配合されています。抗血栓薬のアスピリン(バイアスピリン)とクロピドグレル(プラビックス)です。どちらも血小板の働きをおさえる作用から‘抗血小板薬’と呼ばれますが、作用のしかたが違います。これら2剤による強化療法をおこなうことで、ステントを入れた部分に血栓ができにくくなり、PCIの治療効果を長続きさせることができるのです。

【薬理】

アスピリンは血小板のCOX1(シクロオキシゲナーゼ1)をアセチル化することで、その作用を非可逆的に失活させます。そして血小板の凝集にかかわるTXA2(トロンボキサンA2)の合成を阻害し、血小板凝集を抑制します。このような作用機序から、専門的にCOX1阻害薬と呼ばれています。一方、クロピドグレルは体内で活性代謝物に変換されたあと、血小板膜上のADP(アデノシン二リン酸)受容体サブタイプP2Y12を選択的・非可逆的に阻害することで、血小板の活性化を抑制します。こちらは、ADP受容体拮抗薬またはP2Y12受容体拮抗薬と呼ばれることがあります。

【臨床試験】

この薬の有効性と安全性を調べるため、旧来の類似薬チクロピジン(パナルジン)と比較する臨床試験がおこなわれています。参加したのは、PCIを受ける急性冠症候群(急性心筋梗塞や不安定狭心症)の患者さん799人。どちらを飲むかはクジ引きで半々に分かれるようにし、基礎薬として全員がアスピリンを併用します。効果判定の主要評価項目は、試験終了までに心血管イベント(心筋梗塞や脳卒中)を起こした人の割合です。

その結果、心血管イベントの発現割合は、この薬を飲んでいた人達で10.3%(41/400人)、チクロピジンを飲んでいた人達で9.5%(38/399人)でした。優越性は認められませんが、チクロピジンと同等の有効性が示されたわけです。一方、副作用の発現率は、この薬で44.9%(178/396人)、チクロピジンで55.3%(219/396人)と、チクロピジンより低いことがわかりました。また、重篤な肝障害や血液障害、重大な出血などにより中止に至ったケースもこの薬のほうが少なかったです。
特徴
【特徴】
  • アスピリン(バイアスピリン)とクロピドグレル(プラビックス)の配合剤です。アスピリンは昔からの古典的薬剤ですが、抗血小板療法の基礎薬として重要です。PCIが適用される虚血性心疾(狭心症、心筋梗塞)においては、アスピリンとチエノピリジン系抗血小板薬との二剤抗血小板療法が推奨されています。
  • クロピドグレルはチエノピリジン系の抗血小板薬です。比較的安全性が高く、従来のチクロピジン(パナルジン)に代わり広く処方されるようになりました。
注意
【診察で】
  • 持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。
  • 服用中の薬を医師に教えてください。また、別の病院や別の科で診察を受けるときも、この薬を飲んでいることを必ず伝えてください。
  • 注意事項や副作用について十分説明を受けてください。薬の性質をよく理解しておくことが大切です。
  • 手術や抜歯の予定のある人は、事前に医師と相談しておきましょう。出血が止まりにくくなることがあります。

【注意する人】

血が止まりにくくなるので、出血を起こしている場合は使用できません。同様の理由で、手術の2週間くらい前から一時休薬することがあります。また、鎮痛薬で喘息を起こしたことのある人は飲んではいけません(アスピリン喘息の人)。胃潰瘍など消化性潰瘍のある人も基本的には避けます(特別な胃薬と併用して用いることはあります)。保存的治療あるいは冠動脈バイパス術が選択され、PCIをおこなわない場合は処方を控えます。

  • 適さないケース..出血をともなう病気(血友病、脳出血、消化管出血、尿路出血、喀血、眼底出血など)、消化性潰瘍のある人、アスピリン喘息、出産予定日12週以内の女性、PCIを適用しない場合。
  • 注意が必要なケース..消化性潰瘍の既往、肝臓病、腎臓病、高血圧、血液の異常、喘息のある人、低体重、高齢の人、妊娠中(出産予定日12週以内は禁忌)、手術の前後。

【飲み合わせ・食べ合わせ】
  • 肺高血圧症治療薬のセレキシパグ(ウプトラビ)は併用禁止です。セレキシパグの血中濃度が上昇し、副作用が強まるおそれがあるためです。
  • ワルファリンなど他の抗血栓薬または血小板凝集抑制作用をもつ薬剤と併用する場合は、出血の副作用に十分注意する必要があります。
  • ある種の鎮痛薬(NSAID)や抗うつ薬(SSRI)との併用により、出血を起こしやすくなる可能性があります。とくに鎮痛薬による消化管出血の副作用を助長するおそれがあります。
  • そのほか、痛風の治療に用いる尿酸排泄促進薬(ユリノーム等)、抗リウマチ薬のメトトレキサート(リウマトレックス等)、気分安定薬のリチウム(リーマス等)、さらに鎮痛薬や糖尿病の薬、利尿薬、抗けいれん薬、抗うつ薬(SSRI)など多くの薬と相互作用を起こすおそれがあります。市販薬も含め、他の薬との飲み合わせには注意が必要です。服用中の薬は忘れずに医師に報告しておきましょう。
  • 飲酒はできるだけ控えて下さい。多量のアルコールは胃潰瘍や肝障害などの副作用をでやすくします。

【使用にあたり】
  • PCIを急ぐ場合、すばやい効果を期待して初回服用量を多めにすることがあります。この場合、この薬ではなく単剤のクロピドグレル(プラビックス錠75mg4錠)を用います。2日目からは、維持用量としてこの薬を1日1回食後に服用するようにします。胃の負担になる空腹時は避けたほうがよいでしょう。
  • 安定狭心症で余裕をもってPCIに臨める場合、PCIをおこなうまでに維持用量を4日間以上服用していれば、必ずしも初回服用量を多くする必要はありません。
  • 大切な薬ですから、飲み忘れに気をつけましょう。万一飲み忘れたら、気づいたときにすぐ1回分を飲んでください。次の服用時間が近ければ1回分をとばし、次からいつも通りに飲んでください。2回分を一度に飲んではいけません。
  • 服用期間は数ヵ月から数年です。症状やステントの種類によりますので、医師から指示された期間続けてください。なお、基礎薬のアスピリンは原則生涯飲み続けなければなりません。
  • 出血しやすくなります。皮下出血や鼻血など異常な出血がみられたら医師と連絡をとってください。また、歯科をふくめ他科または別の病院を受診する際は、この薬を飲んでいることを必ず医師に伝えてください。

【検査】

定期的に肝機能や腎機能、血液の検査を受ける必要があります。とくに飲み始めの2カ月間は、2週間ごとにおこなうことが望ましいです。

【食生活】
  • 出血が止まりにくいかもしれません。運動や危険な作業をおこなうさいは、ケガをしないように注意しましょう。もしも、ひどいケガをしたときは、直ちに受診してください。
  • 食生活の改善も大切です。狭心症のある人は、禁煙、節酒に努めましょう。タバコは、狭心症や心筋梗塞の発症率を高める最大の危険因子です。飲酒は、めまいや立ちくらみ、頭痛などの薬の副作用を強めます。ストレスや過労もできるだけ避けてください。
効能 経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される下記の虚血性心疾患
  • 急性冠症候群(不安定狭心症、非ST上昇心筋梗塞、ST上昇心筋梗塞)
  • 安定狭心症、陳旧性心筋梗塞

    [注意1] クロピドグレル75mg(維持量)とアスピリン100mgの併用による治療が適切と判断される場合に、本剤を使用することができる。なお、患者の状態を十分に考慮した上で、本剤の投与が適切であるか慎重に判断すること。

    [注意2] PCIが適用予定の虚血性心疾患患者への投与は可能である。冠動脈造影により、保存的治療あるいは冠動脈バイパス術が選択され、PCIを適用しない場合には、以後の投与を控えること。
用法

【用法】

通常、成人は、1日1回1錠(クロピドグレルとして75mg及びアスピリンとして100mg)を経口服用する。

【注意】
  • クロピドグレルのローディングドーズ投与(投与開始日に300mgを投与すること)には本剤を用いず、クロピドグレル硫酸塩(クロピドグレルとして75mg)単剤を用いること。なお、PCI施行の4日以上前からクロピドグレルを投与されている場合、ローディングドーズ投与は必須ではない。
  • ステント留置患者への本剤投与時には該当医療機器の添付文書を必ず参照すること。なお、原則として本剤の投与終了後は単剤の抗血小板剤に切り替えること。
  • 空腹時の投与は避けることが望ましい。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 出血したり、血が止まりにくくなることがあります。もしも、出血がみられたら、すぐに受診してください。たとえば、歯ぐきの出血、鼻血、皮下出血、血尿などです。重症化することはまれですが、脳出血や消化管出血など重い出血を起こす危険性がないともいえません。

アスピリンの副作用として胃潰瘍など胃腸障害にも注意が必要です。さらに、クロピドグレルによる重篤な肝障害や血液障害、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)の報告があります。重い副作用の発現率はきわめてまれですが、念のため下記のような初期症状に留意ください。とくに飲み始めの2カ月間は要注意です。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • 重大な出血(脳出血、消化管出血、肺出血、眼底出血)..頭痛、吐き気、嘔吐、しびれ、片側のまひ、うまく話せない、意識もうろう、吐血、血便(赤〜黒い便)、血痰、息苦しい。
  • TTP(血栓性血小板減少性紫斑病)..だるい、食欲不振、皮下出血(青あざ)、発熱、意識もうろう
  • 消化管潰瘍・胃腸出血..胃痛、腹痛、吐き気、嘔吐、吐血(コーヒー色のものを吐く)、下血(血液便、黒いタール状の便)。
  • 重い血液成分の異常..発熱、喉の痛み、口内炎、だるい、皮下出血(血豆・青あざ)や鼻血・歯肉出血など出血傾向。
  • 肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。
  • 重い皮膚・粘膜障害..発疹、発赤、水ぶくれ、うみ、皮がむける、皮膚の熱感や痛み、かゆみ、唇や口内のただれ、のどの痛み、目の充血、発熱、全身けん怠感。
  • 遅発性の重い過敏症状..発疹、発熱、だるい、吐き気、リンパ節の腫れ、皮膚や白目が黄色くなる。
  • 間質性肺炎、好酸球性肺炎..から咳、息苦しさ、息切れ、痰、発熱。
  • 喘息発作の誘発..咳込む、ぜいぜいする、息をするときヒューヒュー音がする、息切れ、呼吸しにくい。
  • 横紋筋融解症..手足のしびれ・こわばり、脱力、筋力低下、筋肉痛、歩行困難、赤褐色の尿。
  • ショック、アナフィラキシー..気持ちが悪い、冷汗、顔面蒼白、手足の冷え・しびれ、じんま疹、全身発赤、顔のむくみ・腫れ、のどが腫れゼーゼー息苦しい、めまい、血圧低下、目の前が暗くなり意識が薄れる。

【その他】
  • 歯ぐきの出血、鼻血、皮下出血(青あざ)、血尿、生理の出血が多い
  • 発疹、かゆみ
  • 胃の不快感、食欲不振、吐き気、腹痛、下痢
   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
  









用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。
すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。
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Good luck & Good bye