おくすり110番
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成分(一般名) レボカルニチン塩化物
製品例 レボカルニチン塩化物錠100mg~300mg、(エルカルチン錠) ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 他の代謝性医薬/その他/レボカルニチン製剤(ミトコンドリア機能賦活薬)

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   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
概説 カルニチンを補充するお薬です。カルニチン欠乏症に用います。
作用

【働き】

カルニチンは、脂肪酸を燃焼してエネルギーにかえる必要不可欠な体内物質です。カルニチンが不足すると、筋肉で十分なエネルギーが産生されず、筋力低下、筋肉痛、つっぱり(こむら返り)などの筋肉症状がでやすくなります。さらに重篤な欠乏症では、肝臓、脳、心臓、腎臓をはじめとする種々の臓器に障害をもたらし、低血糖による昏睡、高アンモニア血症による脳症、心筋症、腎性貧血などを引き起こし命にかかわることもあるのです。

カルニチン欠乏の原因はさまざまです。先天代謝異常症のほかにも、後天的な病気(肝臓病、腎臓病など)や医療行為(完全静脈栄養、透析、食事制限、薬剤性など)によるものがあります。カルニチンはアミノ酸誘導体であり食品からも摂れますが、肝臓や腎臓でもつくられます。このため、肝硬変の治療で食事制限をしている人、慢性腎不全で透析をおこなっている人はカルニチンが不足しがちです。さらに、抗てんかん薬のバルプロ酸(デパケン)やある種の抗菌薬(ピボキシル基をもつ抗生物質)による薬剤性のカルニチン欠乏症も知られています。

このお薬は、そのようなカルニチン欠乏症の治療に用います。主成分は、有効性が高いレボカルニチン(L-カルニチン)です。カルニチンを補うことで、組織内における慢性的なカルニチン欠乏状態を是正します。そして、脂肪酸代謝を円滑にしエネルギー量を十分にすることにより、筋肉症状をはじめとする諸症状を改善し、また臓器障害の進展を防止することができるのです。先天代謝異常症に対する唯一の治療方法となるほか、後天的な病気または医療行為に起因するカルニチン欠乏症、なかでも透析中にみられる筋肉症状や、高アンモニア血症を呈する肝硬変などに処方されることが多くなりました。

【薬理】

カルニチンを補充することにより、カルニチン欠乏状態を是正します。カルニチンは、組織内で過剰に蓄積した“プロピオニル基”をプロピオニルカルニチンとして体外(尿中)へ排泄し、“プロピオニル基”による有害作用からミトコンドリアを保護します。結果的に、ミトコンドリア機能が賦活し、脂肪酸の代謝が改善されることにより治療効果があらわれるのです。
特徴
  • カルニチン製剤です。カルニチン欠乏症に対する補充療法として国内外で使用されています。先天代謝異常症に必須となるほか、肝硬変や透析治療など後天的医学条件あるいは医療行為にともなうカルニチン欠乏症に対しても広く用いられるようになりました。
  • L-体だけのレボカルニチン(L-カルニチン)製剤になります。光学異性体のd-体もしくは両方を含むdL-体に比較して有用性が高いとされます。なお、塩化物(この薬)に変わり、注射剤と同一のフリー体(FF: Free Form)も新たに開発されています(エルカルチンFF)。
  • もともとの適応症は、プロピオン酸血症など先天性代謝異常症におけるカルニチン欠乏症に限られていました。その後、患者さんや医師の要望を受け、いろいろな原因によるカルニチン欠乏症に適応が拡大されました。
注意
【診察で】
  • 持病のある人は医師に伝えておきましょう。
  • 使用中の薬を医師に教えてください。

【注意する人】

重い腎臓病のある人や透析治療を受けている人は、低用量から開始するなど慎重に用います。また、有害代謝物の蓄積を避けるため、高用量を長期間漫然と使用しないようにします。

【使用にあたり】
  • 症状や体重によって、飲む量が違います。指示どおりに正しくお飲みください。一般的には少量で開始し、効果と副作用をみながら適量を決めます。
  • 透析をおこなっている場合、血液透析日には透析終了後に服用してください。
  • 錠剤が飲み込めない場合は、水に溶いて飲んでもかまいません。
  • 吸湿性が強いので、服用直前にアルミシートから取り出しましょう。直射日光、高温、湿気を避けて保管してください。

【検査】

定期的に血液や尿の検査をおこないます。また、カルニチンの欠乏状態を調べることがあります。
効能 カルニチン欠乏症
用法 通常、成人は、レボカルニチン塩化物として、1日1.8〜3.6gを3回に分割経口服用する。なお、患者の状態に応じて適宜増減する。

通常、小児は、レボカルニチン塩化物として、1日体重1kgあたり30〜120mgを3回に分割経口服用する。なお、患者の状態に応じて適宜増減する。
  • 参考:本剤は、レボカルニチン塩化物1,800mgでレボカルニチン1.5gに相当する。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 もともと体にあるものですので、副作用はほとんどありません。

  • 食欲不振、下痢、軟便、腹部膨満感
  • 顔のむくみ、血尿、貧血
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用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。
すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。
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Good luck & Good bye