概説 | 
    アンモニアの代謝をよくするお薬です。尿素サイクル異常症に用います。 | 
  作用 | 先天性尿素異常症は、生まれつきアンモニアを分解代謝する酵素が不足している病気です。アンモニアの代謝がうまくできず、血液中にアンモニアがたまってきます。高アンモニア血症になると、ふるえやけいれん、意識障害などいろいろな症状がでてきます。
  このお薬には、アルギニンという成分が含まれています。アルギニン基質を補充することで、残存するアンモニア代謝機能を活性化させ、血中アンモニア濃度の上昇をおさえます。 | 
  特徴 | 先天性尿素異常症に適応するオーファンドラッグ(希少疾病医薬品)です。 | 
  
     
 注意 | 
     
 - 【使用にあたり】
 
  
 - 症状によって飲む量や飲み方が違います。指示どおりに正しくお飲みください。
 
  
 - 【食生活】
 
  
 - 食事療法(低蛋白食)が基本です。薬を飲み始めても、きちんと続けましょう。
 
  
 - 【備考】
 
  
 - 血中アンモニア濃度の調節が困難な場合は、アルギニンの注射薬による治療や、透析療法がおこなわれます。
 
  | 
  
     
 効能 | 
    下記疾患における血中アンモニア濃度の上昇抑制。
- 先天性尿素サイクル異常症[カルバミルリン酸合成酵素欠損症、オルニチントランスカルバミラーゼ欠損症、アルギニノコハク酸合成酵素欠損症(シトルリン血症)、アルギニノコハク酸分解酵素欠損症(アルギニノコハク酸尿症)]
 - リジン尿性蛋白不耐症(ただし、アルギニンの吸収阻害が強い患者を除く)
 
  | 
  
     
 用法 | 
    通常、1日量として、体重1kg当たり0.15〜0.50g(L‐アルギニンとして0.12〜0.38g)を3〜6回に分割し、経口服用する。なお、年齢、症状に応じて適宜増減する。一般に少量より開始し、血中アンモニア濃度、自他覚症状等を参考に十分な効果が得られるまで漸増する。また、食事管理(低蛋白食)及び必須アミノ酸補給等の十分な栄養管理の下に服用する。
    
    
      
         ※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |  
     
     
     | 
  
     
 副作用 | 
    
吐き気や嘔吐、下痢、肝機能異常などがみられますが、重い副作用はまずありません。
  
 |