概説 |
がん細胞をおさえる塗り薬です。皮膚がんの治療に用います。 |
作用 | がん細胞の遺伝情報を持つ“DNA”と結合し、DNA鎖を切断します。そうして、がん細胞の分裂増殖をおさえます。皮膚がんの治療に用いられています。 |
特徴 | 放線菌の培養液から分離された抗がん性抗生物質です。軟膏のほか注射薬もあります。略号はBLM。 |
注意 |
【診察で】
- 持病のある人は医師に伝えておきましょう。
- 事前に医師から、起こるかもしれない副作用や注意事項について十分説明を受けてください。
- 【注意する人】
- 病気によっては、その病状を悪化させるおそれがあります。とくに肺に病気のある人は使用できないことがあります。高齢の人は副作用がでやすいので慎重に用います。
- 適さないケース..重い肺障害、重い腎臓病、重い心臓病、胸部およびその周辺部への放射線照射を受けている人など。
- 注意が必要なケース..肺障害、腎臓病、肝臓病、心臓病、水痘(水ぼうそう)にかかっている人、高齢の人など。
- 【飲み合わせ・食べ合わせ】
- 放射線照射や別の抗がん薬と併用する場合は、間質性肺炎など肺障害の副作用に十分注意する必要があります。
【使用にあたり】
- 決められた使用方法を厳守してください。
- 目に入らないように注意してください。
- 手で塗る場合には塗布後直ちに手洗いをしましょう。
- 発熱や、空咳、息切れなど、この薬を服用中にいつもと違う症状があらわれたら、すぐに医師と相談してください。
- 【検査】
- 副作用や効果をチェックするため、定期的に検査を受けなければなりません。肺に副作用がでていないか、胸部レントゲン検査などをおこないます。
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効能 |
皮膚悪性腫瘍 |
用法 |
患部に1日1回 Occlusive Dressing Therapy (以下ODTと略す)(閉鎖密封療法)する。ODTが困難な場合は1日2〜3回単純塗布する。標準的な用量は病巣の大きさ、状態にもよるが、患部100cm2(10cm×10cm)につき1〜2.5g(硫酸ブレオマイシンとして5〜12.5mg(力価))とする。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
わりと多いのは、塗布部の痛みや発赤です。長く続けると、皮膚の色が浅黒くなってくることもあります。局所の軽い副作用の場合、治療を優先しなければならないことも多いです。
軟膏剤ですので全身性の副作用は少ないですが、念のため注意が必要なのは間質性肺炎などの肺障害です。から咳、息切れ、息苦しさ、発熱といった症状がみられたら、ただちに医師に連絡してください。
【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
- 間質性肺炎..から咳、息苦しさ、少し動くと息切れ、発熱。
【その他】
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