おくすり110番
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成分(一般名) ゲフィチニブ
製品例 イレッサ錠250 ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 その他の腫瘍用薬/キナゾリン系/EGFRチロシンキナーゼ阻害薬

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   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
概説 肺がんを治療するお薬です。非小細胞肺がんに用います。
作用

【働き】

肺がんは、細胞の型あるいは薬の効き具合など治療上の観点から、“小細胞肺がん”と、“非小細胞肺がん”に大別されます。抗がん薬がよく効く小細胞肺がんに対し、非小細胞肺がんは薬の効き目が悪いので 手術による切除を第一に考えなければなりません。非小細胞肺がんは、さらに がん遺伝子の変異別に“EGFR遺伝子変異陽性”、“ALK融合遺伝子陽性”、どちらの変異もない“野生型”の3タイプに分けることができます。

このお薬は今までの抗がん薬とは効きかたが違う新しいカテゴリーの分子標的薬です。非小細胞肺がんのうちEGFR遺伝子変異陽性タイプに一定の効果が期待できることから、手術が困難なEGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺がんの治療に使います。効き方には個人差がありますが、よく効くと、がん細胞の増殖が止まり、がんが小さくなります。そして 呼吸困難や痛みが軽減し、より長生きできる可能性もあります。

【薬理】

肺がんの原因のひとつとして、肺がん細胞表面に発現する上皮成長因子受容体“EGFR”の遺伝子異常があげられます。この異常はEGFRのチロシンキナーゼ活性を無秩序に高め、がん細胞の増殖や正常細胞のがん化をもたらします。

この薬は、チロシンキナーゼ阻害薬の一種です(EGFR-TK阻害薬)。EGFRの病的なチロシンキナーゼ活性を阻害することにより、がん細胞の増殖をうながす情報伝達系の流れを遮断します。その結果として、がん細胞の増殖がおさえられ、がんが小さくなるわけです。なお最近の報告によると、野生型EGFRよりも変異型EGFRに対してより低濃度で阻害作用を発揮するとのことです。

【臨床試験】
  • 日本を除く世界28か国の非小細胞肺がん患者を対象にした“長生き効果”を検証する臨床試験がおこなわれています(ISEL試験)。初回解析結果によると、治療抵抗性の非小細胞肺がん患者では、プラセボ(似せ薬)を飲んでいたグループと生存期間に差がつきませんでした。残念ながら、この試験では“長生き効果”は認められなかったわけです。
  • 進行した非小細胞肺がん患者を対象に、他の標準的な抗がん薬(ドセタキセル注射)との比較試験が国内で実施されています。どちらが長生きできるか調べる研究です。その結果、他の抗がん薬を使用していた人のほうが長生きできることが示され、同等の効果があるとはいえませんでした。
  • 標準的な併用化学療法(カルボプラチン + パクリタキセル)との比較試験が日本を含むアジアでおこなわれています。その結果、この薬には併用化学療法に劣らない治療効果があることが示されました。とくに、EGFR遺伝子変異陽性の患者さんに限ると、よい状態がより長く保てる可能性が高いです。一方、変異陰性の場合、治療成績は明らかに劣りました。
特徴
  • チロシンキナーゼ阻害薬の一種のEGFR阻害薬(EGFR-TKI)です。一般的な抗がん薬とは異なる“分子標的薬”の部類で、がん細胞の増殖過程における指令系統を分子レベルでブロックします。この薬の標的は、上皮成長因子受容体(EGFR)のチロシンキナーゼ(TK)。化学構造的には、キナゾリン系の小分子で、エルロチニブ(タルセバ)、アファチニブ (ジオトリフ)と同系です。
  • 有効性と安全性が十分に証明されていないため、必ずしも一次治療として用いるものではありません。他の標準的な化学療法が効果不十分な場合、あるいは副作用で使用できない場合などに、この薬による治療が試みられます。
  • 残念ながら、従来の抗がん薬をしのぐ明確な長生き効果は証明されていません。多くの臨床試験で、この薬を飲んでも、飲まなくても同じような結果でした。ただ、EGFR遺伝子変異陽性の場合は、無増悪生存期間について優越性が示されおり、より長生きできる可能性がなくはありません。EGFR遺伝子変異陽性の患者さんだけを対象とした最近の国内小規模臨床試験において、よい状態で長生きできる期間が2倍程度延長できたとのことです。
  • EGFR遺伝子変異別の有効性が検討され、2011年に効能・効果が見直されました。改定後の適応は、EGFR遺伝子変異陽性の場合に限られます。よい効果が望めない陰性症例は適用外です。なお、有効性が高まる そのほかの背景因子として、腺がん、女性、東洋人、非喫煙などがあげられます。
  • 一般的な抗がん薬でしばしば問題となる脱毛や骨髄抑制にともなう血液障害の副作用はほとんどありません。一方で、間質性肺炎など肺障害がかなりの頻度で発現します。死亡例も多数報告されています。このため、緊急時に十分に対応できる医療施設で、専門医による慎重な診断のうえで処方されなければなりません。
注意
【診察で】
  • 持病のある人は医師に伝えておきましょう。
  • 服用中の薬を医師に教えてください。
  • 妊娠中もしくはその可能性のある人、また授乳中の人は医師に伝えてださい。妊娠中は原則使用できません。
  • 事前に医師から、起こるかもしれない副作用や注意事項について十分説明を受けてください。有効性と安全性をよく理解し、同意のうえで使用するようにしましょう。

【注意する人】

間質性肺炎など肺の病気を併発している人、またその既往歴のある人は慎重に用います。肺疾患が悪化したり、再発するおそれがあるためです。肝臓病のある人は、血中濃度の上昇に注意が必要です。

  • 注意が必要なケース..肺の病気、肝臓病、体が弱っている人、喫煙歴など。

【飲み合わせ・食べ合わせ】

いろいろな薬と相互作用を起こしやすい性質があります。飲み合わせによっては、薬の副作用がでやすくなります。逆に効果が弱くなってしまうこともあります。服用中の薬は必ず医師に報告しておきましょう。また、別の病院で診察を受けるときも、この薬を飲んでいることを伝えてください。

  • アゾール系抗真菌薬(イトリゾール等)やマクロライド系抗生物質(エリスロシン、クラリス等)などは、この薬の血中濃度を上昇させ重い副作用をまねくおそれがあります。
  • 抗結核薬(リファジン)や抗けいれん薬(アレビアチン、ヒダントール、テグレトール、フェノバール等)など、一部の薬との併用によりこの薬の作用が弱まるかもしれません。
  • 抗血栓薬のワルファリンの作用が強まり、出血を生じたという報告があります。
  • グレープフルーツジュースは飲まないでください。この薬の血中濃度が上昇し、副作用がでやすくなるおそれがあります。
  • セイヨウオトギリソウ( セント・ジョーンズ・ワート)を含む健康食品は控えてください。この薬の作用を弱めるかもしれません。

【使用にあたり】
  • 治療開始にあたり、必要に応じて入院します。間質性肺炎など重い副作用の発現に細心の注意が必要なためです。
  • 決められた飲み方を厳守してください。ふつう、1日1回1錠を食後に飲みます。
  • 咳や息切れ、発熱、下痢、発疹など、この薬を服用中にいつもと違う症状があらわれたら、すぐに医師と相談してください。

【検査】
  • EGFR遺伝子変異があるか(陽性)、ないか(陰性)を調べます。変異がある場合に限り適用となります。
  • 副作用や効果をチェックするため、定期的に検査を受けなければなりません。肝機能や腎機能検査のほか、肺に副作用がでていないか 胸部レントゲン検査をおこないます。

【妊娠・授乳】

妊娠中は、治療上やむを得ない場合を除き、できるだけ使用しないようにします。また、服薬中は妊娠しないように避妊をしてください。
効能 EGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌
用法 通常、成人はゲフィチニブとして250mgを1日1回、経口服用する。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 もっとも重要なのが間質性肺炎など肺にあらわれる副作用です。から咳、息切れ、息苦しさ、発熱といった症状があらわれたら、ただちに受診してください。対応が遅れると、重症化し治療が困難になります。

ほかにも、肝障害や重度の下痢、脱水症状など注意を要する副作用があります。ニキビのような発疹もかなりの頻度でみられます。下記のような初期症状をふまえ、なにか普段と違う「おかしいな」と感じたら、医師と連絡をとってください。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • 間質性肺炎..から咳、息苦しさ、少し動くと息切れ、発熱。
  • 肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。
  • 重度の下痢・脱水..激しい下痢、嘔吐、尿が出ない
  • 重い皮膚・粘膜障害..発疹、発赤、水ぶくれ、うみ、皮がむける、皮膚の熱感や痛み、かゆみ、唇や口内のただれ、のどの痛み、目の充血、発熱、全身けん怠感。
  • 出血性膀胱炎..血尿、排尿時の痛み。
  • 膵炎..吐き気、吐く、上腹部〜背中の激しい痛み。
  • 消化管穿孔、消化管潰瘍、消化管出血..激しい腹痛、持続する腹痛、血液便、吐血。

【その他】
  • 発疹、ニキビ、かゆみ、肌荒れ、爪の異常
  • 食欲不振、吐き気、下痢、腹痛
  • 肝機能異常
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用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。
すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。
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Good luck & Good bye