おくすり110番
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成分(一般名) ラパチニブ トシル酸塩水和物
製品例 タイケルブ錠250mg ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 その他の腫瘍用薬/他の抗悪性腫瘍剤/抗悪性腫瘍剤/チロシンキナーゼ阻害剤

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   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
概説 乳がんを治療するお薬です。
作用

【働き】

HER2と呼ばれる特殊な蛋白質が、乳がんの細胞表面に出てくることがあります。このHER2の発現は、乳がんの悪化につながり、予後不良因子の一つとされます。HER2をつくる乳がん遺伝子を持つ人の割合は、乳がん患者さんの25%〜30%くらいです。

このお薬ラパチニブ(タイケルブ)は、がん細胞の増殖を促進するHER2(ErbB2)に対して強力な阻害作用を示します。したがって適応となるのは、HER2が過剰に発現している場合です。通常、単独ではなく、フッ化ピリミジン系の代謝拮抗薬カペシタビン(ゼローダ)またはホルモン系に作用するアロマターゼ阻害薬と併用します。

【臨床試験-1】

フッ化ピリミジン系代謝拮抗薬のカペシタビン(ゼローダ)との併用療法を検証する試験がおこなわれています。HER2陽性で既存の標準薬による治療歴のある進行性または転移性乳がん患者を対象に、カペシタビン単独で治療をおこなう161人と、カペシタビンとラパチニブ(この薬)を併用する160人に分かれ、それぞれの治療効果を比較する試験です。その結果、病状が安定している無増悪期間の中央値が、カペシタビンだけの場合4.6カ月、カペシタビンとラパチニブを併用した場合では8.6カ月になりました。この薬を併用することにより、病状が落ち着いている期間がより長くなることが証明されたわけです。

【臨床試験-2】

アロマターゼ阻害薬のレトロゾール(フェマーラ)との併用療法についても検証されています。進行性または転移性乳がんで、未治療のホルモン受容体陽性かつ閉経後のHER2陽性の患者さんを対象に、レトロゾール単独で治療をおこなう108人と、レトロゾールとラパチニブ(この薬)を併用する111人に分かれ、それぞれの治療効果を比較する試験です。その結果、病状が安定している無増悪生存期間の中央値が、レトロゾールだけの場合約3カ月、レトロゾールとラパチニブ併用した場合では8カ月になりました。この薬を併用することにより、病状が落ち着いている期間がより長くなることが証明されたわけです。
特徴
  • いわゆる「分子標的治療薬」の部類です。がん細胞の増殖過程における指令系統を分子レベルでブロックします。標的分子は、EGFR(ErbB1)とHER2(ErbB2)の2種類の受容体型チロシンキナーゼ。「チロシンキナーゼ阻害薬」とも呼ばれます。
  • トラスツズマブ既治療のHER2陽性転移性乳がんに対する有効性が、臨床試験で初めて証明された薬剤です。HER2が過剰に発現しているHER2強陽性乳がん患者さんの新たな治療選択肢として期待されています。なお、術前・術後補助化学療法における有効性と安全性は未確立です。
  • 理論的にはがん細胞にだけ作用しますので、従来の抗がん薬に比べ副作用は少なくまた軽いと考えられます。骨髄抑制にともなう血液障害もみられません。一方で、心臓障害など特殊な副作用があらわれることがあります。
注意
【診察で】
  • 持病のある人は医師に伝えておきましょう。
  • 服用中の薬を医師に教えてください。
  • 妊娠中もしくはその可能性のある人、また授乳中の人は医師に伝えてださい。妊娠中は使用できません。
  • 注意事項や副作用を含め、医師から この薬の有効性や安全性について十分説明を受けてください。薬の性質をよく理解し、納得のうえで治療にあたりましょう。

【注意する人】

もともと肝臓病や心臓病のある人は、病状の悪化に注意するなど慎重に用いるようにします。また、間質性肺炎にかかったことのある人は、その再発に注意が必要です。妊娠中は使用できません。

  • 適さないケース..妊娠中。
  • 注意が必要なケース..肝臓病、心臓病、間質性肺炎またはその既往歴のある人、高齢の人など。

【飲み合わせ・食べ合わせ】

いろいろな薬と相互作用を起こしやすい性質があります。飲み合わせによっては、薬の副作用がでやすくなります。逆に効果が弱くなってしまうこともあります。服用中の薬は必ず医師に報告しておきましょう。また、別の病院で診察を受けるときも、この薬を飲んでいることを伝えてください。

  • マクロライド系抗生物質のエリスロマイシン(エリスロシン)やクラリスロマイシン(クラリス、クラリシッド)、アゾール系抗真菌薬のイトラコナゾール(イトリゾール)は、この薬の血中濃度を上昇させ、不整脈など重い副作用をまねくおそれがあります。
  • 抗結核薬のリファンピシン(リファジン)や抗けいれん薬のフェニトイン(アレビアチン、ヒダントール)、カルバマゼピン(テグレトール)、フェノバルビタール(フェノバール)、ステロイド薬のデキサメタゾン(デカドロン)など ある種の薬と併用すると、この薬の作用が弱まるかもしれません。
  • 不整脈(QT延長)の副作用をもつ薬と併用する場合は、その発現に注意しなければなりません。多くの抗不整脈薬のほか、抗精神病薬のピモジド(オーラップ)、抗うつ薬のクロミプラミン(アナフラニール)やイミプラミン(トフラニール)、高脂血症治療薬のプロブコール(ロレルコ、シンレスタール)、抗菌薬のモキシフロキサシン(アベロックス)、スパルフロキサシン(スパラ)、マクロライド系抗生物質のエリスロマイシン(エリスロシン)やクラリスロマイシン(クラリス、クラリシッド)などに注意が必要です。
  • この薬の併用により、強心薬のジゴキシン(ジゴシン)の血中濃度が上昇し、ジゴキシンの副作用がでやすくなる可能性があります。
  • グレープフルーツジュースは飲まないでください。この薬の血中濃度が上昇し、副作用がでやすくなるおそれがあります。
  • セイヨウオトギリソウ( セント・ジョーンズ・ワート)を含む健康食品は控えてください。この薬の作用を弱めるかもしれません。

【使用にあたり】
  • 1日1回、食間(空腹時)に飲みます。食前や食後は避け、食事と1時間以上あけてください。1回服用量は、カペシタビン併用療法で通常1250mg(5錠)、アロマターゼ阻害薬併用療法で通常1500mg(6錠)になります。ただし肝機能値や副作用の程度により減量することがあります。決められた飲み方を厳守してください。
  • 通常、単独では用いません。別の抗がん薬のカペシタビン(ゼローダ)またはホルモン療法薬のアロマターゼ阻害薬と併用します。アロマターゼ阻害薬にはレトロゾール(フェマーラ)、エキセメスタン(アロマシン)、アナストロゾール(アリミデックス)の3種類があります。
  • 飲み忘れた場合は、その日は飲まないで、翌日から通常通り服用してください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
  • 発熱、動悸、息切れ、咳、むくみ、皮膚や白目が黄色くなるなど、いつもと違う症状があらわれたら直ちに医師に伝えてください。

【検査】
  • 治療に先立ち、HER2蛋白の過剰発現の有無を確認します(Hercep Test等)。効果が期待できるのは陽性の場合だけです。
  • 副作用や効果をチェックするため、定期的に検査を受けなければなりません。肝機能検査のほか、心エコーや心電図検査も重要です。

【妊娠・授乳】
  • おなかの赤ちゃんの発育に悪い影響をおよぼすおそれがあります。そのため、妊娠中は禁止です。また、服用中は妊娠しないよう適切な方法で避妊してください。
  • 授乳は中止してください。母乳に薬が移行する可能性があります。
効能 HER2過剰発現が確認された手術不能又は再発乳癌
  • カペシタビンと併用する場合には、アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤、タキサン系抗悪性腫瘍剤及びトラスツズマブ(遺伝子組換え)による化学療法後の増悪もしくは再発例を対象とすること。
  • アロマターゼ阻害剤と併用する場合には、ホルモン受容体陽性かつ閉経後の患者を対象とすること。
用法 通常、成人はラパチニブとして以下の用量を1日1回、食事の1時間以上前又は食後1時間以降に経口服用する。なお、患者の状態により適宜減量する。
  • カペシタビンとの併用:1250mg
  • アロマターゼ阻害剤との併用:1500mg

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 下痢や嘔吐、発疹、かゆみ、口内炎などいろいろな副作用がでやすいです。軽い場合は治療を優先しますが、重症度によっては減量や休薬が必要です。下痢が続くと脱水症状を起こしますので、早めに受診し対策をとってもらいましょう。

重い副作用として重要なのが、肝障害と間質性肺炎、それと心臓障害です。心臓障害には心不全や不整脈が含まれます。そのほか、併用薬のカペシタビンによる手足症候群や骨髄抑制、血液障害、感染症などにも注意が必要です。下記のような初期症状をふまえ、なにか普段と違う「おかしいな」と感じたら、すぐ医師と連絡をとってください。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • 肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。
  • 間質性肺炎..から咳、息苦しさ、少し動くと息切れ、発熱。
  • 心不全・不整脈..息切れ、息苦しい、むくみ、体重増加、動悸、脈が弱い、脈の乱れ、めまい、失神。
  • 重い下痢..激しい下痢、下痢が続く。
  • 重い皮膚・粘膜障害..発疹、発赤、水ぶくれ、うみ、皮がむける、皮膚の熱感や痛み、かゆみ、唇や口内のただれ、のどの痛み、目の充血、発熱、全身けん怠感。

【その他】
  • 下痢、食欲不振、吐き気、嘔吐、口内炎
  • 疲労、けん怠感、頭痛、筋肉痛、鼻出血、ほてり
  • 発疹、発赤、かゆみ、皮膚乾燥、ニキビ、爪の異常
   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
  









用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。
すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。
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Good luck & Good bye