おくすり110番
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成分(一般名) アビラテロン酢酸エステル
製品例 ザイティガ錠250mg ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 その他の腫瘍用薬/他の抗悪性腫瘍剤/前立腺癌治療剤(CYP17阻害剤)

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   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
概説 前立腺がんを治療するお薬です。
作用

【働き】

前立腺がんは、男性ホルモンに依存して増殖します。切除を基本としますが、外部に浸潤している進行がんに対しては、男性ホルモン除去療法として内科的または外科的去勢術をおこないます。内科的去勢術で使用されるのは、GnRHアゴニスト/アンタゴニストという部類の注射薬です。さらに、症状によってはドセタキセル(タキソテール注)による化学療法を試みることがあります。ただ、去勢術や化学療法にも限界があり、進行を完全に止めるのは困難です。

このお薬は、男性ホルモン合成阻害薬です。男性ホルモンの生合成を抑える作用から、前立腺がんに対するホルモン療法として用いられます。上記のような去勢術によっても男性ホルモンが多少残存してしまうのですが、この薬の併用によりその影響を最小化することが可能です。第一の適応症は「去勢抵抗性前立腺がん」になります。ホルモン療法(内分泌療法)などによる去勢術のあと病勢が進行した場合でも、二次ホルモン療法として用いれば、腫瘍の増殖抑制、化学療法実施までの期間延長、さらには生存期間の延長が期待できるのです。そのほか第二の適応として、骨病変や内臓転移があるなど予後が心配される転移性前立腺がんに対しては、ホルモン療法未治療であっても使うことができます。

【薬理】

男性ホルモン(アンドロゲン)を作れなくし、その影響をなくすことで抗腫瘍効果を発揮します。作用メカニズムは、男性ホルモンの生合成に必要なCYP17(cytochrome P450 17α-hydroxylase/17,20-lyase)という酵素を阻害することです。この作用は、精巣だけでなく、微量の男性ホルモンが産生される副腎や前立腺がん組織内にも及びます。結果的に、男性ホルモンを介したがん細胞増殖の情報伝達がおさえられ、腫瘍の増殖抑制につながるわけです。このような作用機序からCYP17阻害薬と呼ばれています。

【臨床試験】

この薬の前立腺がんに対する効果と安全性を調べる臨床試験が海外でおこなわれています。参加したのは、化学療法歴のない無症状または軽い症状をともなう転移性の前立腺がんで、内科的または外科的去勢術をおこなっている患者さん1082人です。そして、プレドニゾロンの併用のもと、542人はこの薬を、別の540人はプラセボ(にせ薬)を服用し、それぞれの生存期間を比較します。

その結果、この薬を飲んでいた人達の生存期間の中央値は35カ月でした。一方、プラセボの人達は27カ月にとどまりました。この薬を飲んでいた人達のほうが生存期間が長く、プラセボを上回る延命効果が示されたわけです。さらに、ドセタキセル(タキソテール注)をふくむ化学療法歴のある転移性前立腺がんの患者さんを対照にした別の臨床成試験では、この薬を飲んだ人達の生存期間中央値が15カ月、プラセボで11カ月でした。化学療法歴の有無にかかわらず、去勢抵抗性の前立腺がんに有効なことが確かめられたのです。
特徴
  • 男性ホルモン合成阻害薬です。男性ホルモン受容体に作用する従来の抗男性ホルモン薬(オダイン、カソデックス、イクスタンジ)とは異なり、男性ホルモンの生合成そのものを阻害します。しかも、精巣、副腎、腫瘍組織自体という3つの分泌源すべてで男性ホルモンの産生を阻害できるのです。従来の去勢の定義では血液中の男性ホルモン(テストステロン)が50ng/dl以下とされますが、この薬を使用すると2ng/dl以下に制御可能です。
  • 男性ホルモンの影響を最小化し、治療効果を高めるのに有用です。実際の臨床試験でも、去勢術だけよりも、生存期間が長くなることが確かめられています。処方が検討されるのは、内科的または外科的去勢術をおこない、その後に進行または再発が確認された場合、または高リスクのホルモン療法未治療転移性前立腺がんに対してです。ドセタキセル(タキソテール注)による化学療法の有無は特に問いません。前立がんに対する新たな治療選択肢として期待されています。
注意
【診察で】
  • 持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。
  • 使用中の薬を医師に教えてください。

【注意する人】

心血管疾患や低カリウム血症のある人は、病状の悪化に注意するなど慎重に用いる必要があります。また、肝臓が悪いと、この薬の代謝が遅れ血中濃度が上昇する可能性があります。

  • 注意が必要なケース..高血圧症、心臓病、低カリウム血症、肝臓病のある人など。

【飲み合わせ・食べ合わせ】
  • 飲み合わせによっては、この薬の血中濃度が低下し作用が減弱する可能性があります。たとえば、抗結核薬のリファンピシン(リファジン)とリファブチン(ミコブティン)、抗けいれん薬のフェノバルビタール(フェノバール)やフェニトイン(アレビアチン、ヒダントール)、カルバマゼピン(テグレトール)などです。
  • 併用薬に影響する飲み合わせとして、咳止め薬のデキストロメトルファン(メジコン)、抗不整脈薬のプロパフェノン(プロノン)やフレカイニド(タンボコール)、安定薬のハロペリドール(セレネース)などがあげられます。併用により、これらの血中濃度が上昇し副作用が強まるおそれがあります。

【使用にあたり】
  • 用法・用量は医師の指示通りにしてください。通常は1日1回、1回に4錠(1000mg)を飲みます。時間は空腹時です。食事の1時間前から食後2時間までの間を避けてください。
  • 原則、単独ではなく去勢術のもとステロイド薬のプレドニゾロンと併用します。プレドニゾロンと併用するのは、この薬の副作用(高血圧、低カリウム血症、浮腫)を軽減するためです。プレドニゾロンの一般的な用量は1日2回、1回に5mgです。

【検査】

副作用や効果をチェックするため、定期的に検査を受けなければなりません。血圧測定、血清カリウム値など電解質濃度の測定、体重測定、肝機能検査、血液検査などをおこないます。

【食生活】

妊娠中または妊娠している可能性のある女性は、この薬にさわらないほうが無難です。微量でも体内に入ると、お腹の赤ちゃんの発育に影響する可能性があるためです。もし直接触れてしまった場合は、すぐに手洗いをしてください。看護や介護で手に取る必要がある場合、手袋をすれば安心です。

【備考】

前立腺がんの治療は、ホルモン療法(内分泌療法)を中心におこないます。男性ホルモンの影響を低減させることにより、前立腺がんの増殖を抑制しようとする治療法です。これには大きく2つの方法があります。男性ホルモンそのものの分泌を抑える「去勢術」と、男性ホルモンの働きを抑える「抗男性ホルモン療法」です。

単に去勢術といえば、外科的精巣摘除術(除睾術)を指すことが多いのですが、内科的な薬物療法でも同等の治療効果が得られます。このため、外科的去勢術に対して、後者を内科的去勢術とすることがあります。内科的去勢術で使用される薬剤は、GnRH(LH-RH)アゴニストまたはアンタゴニストと呼ばれる注射薬(リュープリン、ゾラデックス、ゴナックス)です。

一方、抗男性ホルモン療法として用いるのが抗男性ホルモン薬(抗アンドロゲン薬)の部類で、フルタミド(オダイン)やビカルタミド(カソデックス)、エンザルタミド(イクスタンジ)などがあります。去勢術と抗男性ホルモン療法はそれぞれ単独でもおこないますが、男性ホルモンの影響を最小化するために両者の併用療法(CAB、MAB)も広くおこなわれています。この薬は、従来の抗男性ホルモン薬とは作用が異なり、前立腺がんに対する新たな治療選択肢として有望です。
効能
  • 去勢抵抗性前立腺癌
  • 内分泌療法未治療のハイリスクの予後因子を有する前立腺癌
用法 プレドニゾロンとの併用において、通常、成人はアビラテロン酢酸エステルとして1日1回1,000mgを空腹時に経口服用する。
  • 注意:本剤は食事の影響によりCmax及びAUCが上昇するため、食事の1時間前から食後2時間までの間の服用は避けること。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 比較的多いのは、高血圧、顔や手足のむくみ、ほてり、吐き気、便秘、下痢、めまい、疲労などです。また、検査で低カリウム血症や肝機能値の異常、高脂血症が見つかることがあります。重症化しないように、定期的に検査を受け、早く対処することが大事です。

重い副作用で重要なのが心臓障害と肝機能障害、それと低カリウム血症です。浮腫とともに心不全を起こしたり、カリウム値の変動で不整脈を起こす可能性があるのです。とくに、もともと心臓病のある人は要注意です。肝機能値が悪化した場合は、重症化しないように その程度により減量または休薬して慎重に様子をみるようにします。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • 心臓障害(心不全、不整脈等)..息苦しい、胸が苦しい、疲れやすい、むくみ、体重増加、動悸、頻脈、胸の痛み、冷汗。
  • 肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。
  • 低カリウム血症..だるい、筋力低下(力が入らない)、便秘、動悸、脈の乱れ。
  • 血小板減少..鼻血、歯肉出血、血尿、皮下出血(血豆・青あざ)、血が止まりにくい。
  • 横紋筋融解症..手足のしびれ・こわばり、脱力、筋力低下、筋肉痛、歩行困難、赤褐色の尿。

【その他】
  • 高血圧、浮腫(むくみ)
  • 吐き気、嘔吐、便秘、下痢
  • 疲労、倦怠感、ほてり、頭痛、めまい
  • 低カリウム血症(だるい、筋力低下、便秘、動悸)
  • 肝機能値異常、高脂血症
   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
  









用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。
すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。
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Good luck & Good bye