概説 |
アレルギーを抑えるお薬です。アレルギー性鼻炎の治療に用います。 |
作用 |
- 【働き】
- アレルギーの発症には、ヒスタミンやロイコトリエン、トロンボキサンなど、いろいろな体内物質が関与しています。このお薬は、そのなかのトロンボキサンの働きをおさえます。アレルギーによるクシャミ、鼻水、鼻づまりの症状をやわらげたり、予防する効果があります。とくに鼻づまりに効果的です。花粉症に使われることもあります。
- 【薬理】
- 鼻粘膜血管や血小板のトロンボキサンA2(TXA2)受容体に特異的に結合し、トロンボキサンA2による血管透過性亢進作用や炎症性細胞浸潤を抑制します。そのほか、好酸球など炎症細胞上のプロスタグランジンD2受容体に結合することにより、炎症細胞の遊走や脱顆粒を抑える作用もあります。
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特徴 |
- 抗アレルギー薬です。そのなかの「トロンボキサンA2拮抗薬」に分類されます。
- 従来の抗ヒスタミン薬では効きにくい「鼻づまり」にも有効です。眠気や倦怠感といった副作用もほとんどみられません。
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注意 |
【診察で】
- 持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。
- 別に薬を飲んでいる場合は、その薬を医師に教えてください。
【注意する人】
- 出血傾向のある人や肝臓の悪い人は、慎重に用います。
- 生理中に飲むと、月経期間が長くななったり、出血量が少し多くなるかもしれません。
- 【飲み合わせ・食べ合わせ】
- 血栓を予防する薬(アスピリンやチクロピジンなど)と併用すると、出血傾向が強まるおそれがあります。併用する場合は、用量を調節するなど慎重に用います。
- 飲み合わせに注意..アスピリン(バファリン)、チクロピジン(パナルジン)、ワルファリンなど。
- 飲み合わせに注意..テオフィリン(テオドールなど)。
- 【検査】
- 長期に続けるときは、定期的に血液や尿の検査を受けたほうがよいでしょう。とくに肝機能検査が大切です。
- 【使用にあたり】
- 花粉症では、予防的に飛散1〜2週間前から開始することがあります。決められた期間、続けてください。
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効能 |
アレルギー性鼻炎。 |
用法 |
通常、成人はラマトロバンとして1回75mgを1日2回、朝食後及び夕食後(又は就寝前)に経口服用する。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
副作用は少ないほうです。まれに歯肉出血や鼻血、女性では生理が長くなるといった出血傾向があらわれます。このような場合は、早めに受診してください。
重い副作用はまずありませんが、長く飲み続けるときは定期的に肝機能検査を受けたほうがよいでしょう。
【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
- 肝臓の障害..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。
【その他】
- 出血傾向(歯肉出血、鼻出血、皮下出血、月経延長)
- 発疹、かゆみ
- 腹痛、頭痛、眠気、吐き気、下痢
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