概説 |
アレルギーをおさえるお薬です。喘息の治療に用います。 |
作用 | 
- 【働き】

- アレルギーの発症には、ヒスタミンやロイコトリエンなどいろいろな体内物質が関与しています。このお薬は、喘息に深くかかわるロイコトリエンを強力におさえます。軽い喘息でしたら単独でも十分な効果がえられます。

- 【薬理】

- 選択的にロイコトリエン受容体に拮抗し、抗炎症作用、気管支収縮抑制作用を示します。そして、気道過敏性の亢進が抑制され、喘息発作が起こりにくい状態になります。
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特徴 | 新しいタイプの抗アレルギー薬です。専門的には「ロイコトリエン拮抗薬」もしくは「抗ロイコトリエン薬」に細分類されます。従来の抗アレルギー薬に比べ、とくに喘息によい効果を発揮するのが特徴です。ただし、重症の場合は、やはり吸入ステロイド薬といっしょに用いる必要があります。 |
注意 |
 【診察で】
- 肝臓病など持病のある人は医師に伝えておきましょう。
- 別に薬を飲んでいる場合は、その薬を医師に教えてください。
- 肝臓の副作用についてよく説明を受けておきましょう。
 【注意する人】
- 肝臓の悪い人は、肝機能検査を頻繁におこなうなど慎重に用います。
- この薬で肝臓が悪くなったことのある人は、服用しないようにします。
- 高齢の人は、服用量を少な目にするなど慎重に用います(40mg/day)。

- 【飲み合わせ・食べ合わせ】

- 抗血栓薬のワルファリンとの併用には、注意が必要です。ワルファリンの作用が増強することがあります。そのほか、服用中の薬は、医師に報告しておいてください。
 【使用にあたり】
- 症状や年齢により、用法用量が違います。指示通りに正しくお飲みください。
- よい効果がでるまでに数週間かかることがあります。毎日規則的に服用する必要があります。
- 予防薬ですので、喘息発作を直接止める作用はありません。発作時には、気管支拡張作用のある速効性の吸入薬を使用してください。

- 【検査】

- 長期に続けるときは、定期的に血液や尿の検査を受けたほうがよいでしょう。とくに肝機能検査が大切です。
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効能 |

- 【適用】

- 気管支喘息。

- 【応用】

- 医師の判断で、アレルギーがかかわる別の病気に応用されるかもしれません(子宮内膜症など)。
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用法 |
通常、成人はザフィルルカストとして1日40〜80mgを朝食後及び就寝前の2回に分けて経口服用する。ただし、高齢者の1日服用量は40mgとする。なお、成人(高齢者を除く)の1日最高量は80mgとする。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
副作用は少ないほうです。人によっては、吐き気や腹痛、胸やけ、下痢を起こすことがあります。症状の強いときは、早めに受診してください。
重い副作用として肝障害が報告されています。発現頻度はきわめてまれです。万一のことですが、ひどい倦怠感、吐き気、皮膚や白目が黄色くなる、といった症状に注意し、そのような場合はすぐ医師に連絡してください。長く飲み続けるときは、定期的に肝機能や血液の検査を受ければ安心です。
 【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
- 肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。
- 重い血液成分の異常..発熱、喉の痛み、口内炎、だるい、皮下出血(血豆・青あざ)や鼻血・歯肉出血など出血傾向。
- 肺の異常(PIE症候群)..咳、痰、息苦しさ、発熱。
 【その他】
- 吐き気、腹痛、胸やけ、下痢
- 頭痛、めまい
- 発疹、じんま疹、かゆみ
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