おくすり110番
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成分(一般名) エメダスチン フマル酸塩(外用)
製品例 アレサガテープ4mg~8mg ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 他のアレルギー用薬/抗ヒスタミン薬/経皮吸収型 アレルギー性鼻炎治療剤

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   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
概説 アレルギーの症状をおさえるお薬です。アレルギー性鼻炎に用います。
作用

【働き】

アレルギーの発症には、ヒスタミンという体内物質が関与しています。このお薬は、ヒスタミンの受容体をブロックし、その働きをおさえることで アレルギー症状を緩和します。スギ花粉による季節性アレルギー性鼻炎、ダニやハウスダストで起こる通年性アレルギー性鼻炎などに有効です。ただし、対症療法薬になりますので、アレルギーの原因そのものは治せません。

【薬理】

抗原の刺激でアレルギー反応がはじまると、免疫系の細胞(肥満細胞)からヒスタミンをはじめとする化学伝達物質が放出されます。そして、ヒスタミンはある種の神経受容体(H1受容体)と結合し、その刺激によりさまざまなアレルギー症状が誘発されるのです。この薬の主作用は、ヒスタミンの受容体を遮断することです。さらにプラスアルファの作用として、ロイコトリエンなどアレルギーに関係する化学伝達物質の遊離を抑制する作用もあわせもちます。

【臨床試験】

この薬の効果をプラセボ(にせ薬)と比較する試験がおこなわれています。参加したのは、季節性アレルギー性鼻炎(スギ花粉症)の患者さん約1300人。4つのグループに分かれ、第1のグループは低用量(4mg/日)を使用、第2のグループは高用量(8mg/日)を、第3のグループはプラセボを、第4のグループは同類の飲み薬のレボセチリジン(ザイザル)を服用します。ここで大事なのは、グループ分けはくじ引きでおこない、薬の中身を患者さんにも医師にも伝えないことです(プラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験)。

効果の判定は、くしゃみ、鼻汁、鼻閉の3鼻症状を点数化しておこないます。具体的には、3鼻症状を各0点〜4点(症状なし〜最重度)で評価し、その合計点(0点〜12点)の変化量をもって比較するのです。たとえば、くしゃみは1日の発作回数が0回なら0点、1回〜5回で1点、6回〜10回で2点、11回〜20回で3点、21回以上で4点です。鼻汁についても、1日の鼻をかんだ回数をもとに同様に点数化します。鼻閉は、なしなら0点、鼻づまりがあっても口呼吸するほどでなければ1点、ときどき口呼吸する場合は2点、かなりの時間 口呼吸するなら3点、1日通して鼻がつまっていれば4点です。患者さんには規定通りに日記をつけてもらい、それをもとに判定します。ちなみに患者さんの治療前の平均合計点はおよそ6.5点くらいでした。

2週間後の3鼻症状の変化量は、この薬を低用量使用した人達は平均1.1点低下(6.6点→5.5点)、高用量の人達は1.4点低下(6.5点→5.1点)、プラセボの人達は0.3点低下(6.5点→6.2点)、レボセチリジンの人達は1.2点低下(6.5点→5.3点)しました。低用量、高用量ともにプラセボより下げ幅が大きく、統計学的にププラセボに対する優越性が認められました。この薬の季節性アレルギー性鼻炎に対する有効性が確かめられたわけです。安全性については、大きな問題はないものの、傾眠の発現率が、プラセボの0.5%(2/384人)およびレボセチリジンの1.6%(2/126人)に対し、この薬の低用量で3.4%(13/384人)、高用量では4.7%(18/381人)と高率でした。
特徴
  • 経皮吸収型の全身性テープ剤です。同一成分のカプセル(レミカット)が1日2回服用なのに対し、こちらは1日1回の貼り替えです。皮膚から有効成分がゆっくり吸収されるので、24時間安定した効果が得られるのです。貼り薬なので、飲み込みが不自由な人、服薬管理が不安な人などによさそうです。
  • 有効成分のエメダスチンは、広く抗アレルギー薬に分類される第2世代の抗ヒスタミン薬です。専門的にヒスタミンH1受容体拮抗薬ともいいます。特徴は、ヒスタミン受容体に対する選択性が高く、抗コリン作用などよけいな作用が減弱されている点です。このため、第1世代に多い口の渇きや排尿障害などの副作用がほとんどみられません。また、脂溶性が低く脳に入りにくいので、眠気の副作用もやや軽減されてます。
  • 比較的速効性で、持続時間も長いほうです。服用後、まもなく効いてきます。とくに、くしゃみや鼻水に効果が高く、鼻づまりにもそこそこに効きます。
  • 4mgと8mgの2種類のテープ剤があります。軽症と考えられる鼻症状合計スコア3点未満を達成した患者さんの割合は、4mgで9.1%(35/384人)、8mgで15.8%(60/380人)でした。一方、傾眠の発現率は4mgの3.4%(13/384人)に対し、8mgでは4.7%(18/381人)と高率でした。これらを踏まえ、4mg1日1回を通常用量とし、患者さんの症状に応じて1回8mg使用できる設定となりました。
注意
【診察で】
  • 持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。
  • 別に薬を飲んでいる場合は、その薬を医師に教えてください。

【注意する人】

肝臓の悪い人は、肝機能検査を頻繁におこなうなど慎重に用います。

【飲み合わせ・食べ合わせ】
  • 安定剤など脳の神経をしずめる薬と併用すると、眠気の副作用がでやすくなります。
  • 飲酒は控えてください。眠気など副作用がでやすくなるためです。

【使用にあたり】
  • 通常、4mgのテープを1日1回決まった時間に貼ります。症状によっては8mgに増量されます。時間は、入浴などライフスタイルを考慮して決めるとよいでしょう。
  • 貼る場所は、胸、上腕、背中またはお腹のいずれかです。ただし、傷や湿疹がある部位は避けてください。皮膚刺激を避けるため、毎日貼る場所を変える必要があります。
  • 直前に開封し、フィルムをはがして使用してください。水分や汗をよく拭き取り、清潔にしてから貼り付けましょう。
  • はがれてしまった場合は、すぐに新しい薬を貼ってください。次の貼り替えはいつもと同じ時間にします。
  • 貼り忘れた場合、気がついた時にすぐ貼り替えてください。次の貼り替えはいつもと同じ時間です。同時に2枚貼ってはいけません。
  • すぐに効いてきますが、十分な効果があらわれるまでに数日かかるかもしれません。
  • 花粉症では、予防的に花粉の飛び始める直前から開始することがあります。その後も決められた期間続けてください。

【検査】

長期に続けるときは、定期的に検査を受けたほうがよいかもしれません。とくに肝機能検査が大切です。

【妊娠・授乳】
  • 危険性が高いわけではありませんが、妊娠中における安全性は確立されていません。このため、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合に限り使用されることになります。
  • 乳汁中へ薬が移行する可能性がありますので、服用中は授乳を避けてください。

【食生活】

人によっては眠気をもよおします。また眠くなくても集中力や注意力が低下することがあります。車の運転をふくめ危険をともなう機械の操作や作業は避けてください。
効能 アレルギー性鼻炎
用法 通常、成人にはエメダスチンフマル酸塩として1回4mgを胸部、上腕部、背部又は腹部のいずれかに貼付し、24時間毎に貼り替える。なお、症状に応じて1回8mgに増量できる。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 貼った部分が赤くなったり、かゆくなることがあります。眠気も比較的多いほうです。ひどいようでしたら早めに医師と相談してください。重い副作用はまずありませんが、長く続けているときは 肝機能検査を受けるとよいでしょう。

  • 使用部位の発赤、かゆみ、発疹
  • 眠気、脱力感
  • 肝機能値の異常
   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
  









用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。
すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。
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Good luck & Good bye