おくすり110番
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成分(一般名) 六君子湯
製品例 ツムラ六君子湯エキス顆粒(医療用)、クラシエ六君子湯エキス細粒 ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 漢方/漢方/漢方製剤

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   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
概説 胃腸の働きをよくして、元気をつける漢方薬です。
作用

【働き】

六君子湯(リックンシトウ)という方剤です。胃腸の働きをよくして、水分の停滞を改善します。その作用から、胃もたれ、胃のチャポチャポ、吐き気、食欲不振、お腹のゴロゴロ、軟便などに用います。やせ型で顔色が悪く、疲れやすい人に向く処方です。

【組成】

漢方薬は、自然の草や木からとった「生薬」の組み合わせでできています。六君子湯の構成生薬は、胃腸によい下記の8種類です。無駄な水分を取り除く“蒼朮”と“茯苓”、滋養作用のある“人参”、吐き気をおさえる“半夏”、健胃薬の“陳皮”、緩和作用の“甘草”などが配合されています。これらがいっしょに働くことで、よりよい効果を発揮します。病院では、煎じる必要のない乾燥エキス剤を用いるのが一般的です。

  • 蒼朮(ソウジュツ)または白朮(ビャクジュツ)
  • 茯苓(ブクリョウ)
  • 人参(ニンジン)
  • 半夏(ハンゲ)
  • 陳皮(チンピ)
  • 大棗(タイソウ)
  • 生姜(ショウキョウ)
  • 甘草(カンゾウ)
特徴
  • よく処方される虚証向けの漢方胃腸薬です。蒼朮、茯苓、人参、半夏、陳皮、および甘草の6種類の優れた生薬(君薬)を主薬とすることから、六君子湯と名付けられました。宋時代の「和剤局方」という古典書で紹介されている処方です。
  • 適応証(体質)は、虚証(虚弱)、寒証(冷え)、湿証(水分停滞)となります。
注意
【診察で】
  • 持病のある人は医師に伝えておきましょう。
  • 市販薬も含め服用中の薬を医師に教えてください。

【飲み合わせ・食べ合わせ】

芍薬甘草湯など甘草を含む他の漢方薬といっしょに飲むときは、「偽アルドステロン症」の副作用に注意が必要です。

  • 飲み合わせに注意..甘草含有製剤、グリチルリチン(グリチロン等)など。

【使用にあたり】
  • ふつう、漢方薬は食前もしくは食間(空腹時)に飲みます。顆粒は、お湯で溶かしてから、ゆったりした気分で飲むとよいでしょう。むかつくときは、水で飲んでもかまいません。
  • もし、かえって食欲がなくなったり、吐き気を催すようでしたら、食後でもよいと思います。
  • 効果のないときは、医師と相談してみてください。証の再判定が必要かもしれません。

【備考】
  • 漢方は中国で生まれた体系医学です。その起源は遠く2千年以上もさかのぼります。そして、日本にも古くから伝わり、独自の発展をとげました。
  • 漢方の特徴は、体全体をみるということです。体全体の調子を整え、病気を治していくのです。ですから、病気の症状だけでなく、一人ひとりの体質も診断しなければなりません。このときの体の状態や体質をあらわすのが「証(しょう)」という概念です。このような考え方は、西洋医学が臓器や組織に原因を求めていくのとは対照的です。漢方のよさは、薬そのものよりも、証にもとづき「人をみる」という、その考え方にあるといっても過言でないでしょう。
  • 病院では、服用が簡単な「エキス剤」が広く使われています。これは、煎じ薬を濃縮乾燥させたもので、そのままお湯に溶かすだけで飲めます(一部の専門外来では、生薬のまま調合することも)。現在、六君子湯をはじめ約150種類の方剤が保険適応となっています。
効能

【ツムラ・他】

胃腸の弱いもので、食欲がなく、みぞおちがつかえ、疲れやすく、貧血性で手足が冷えやすいものの次の諸症。

  • 胃炎、胃アトニー、胃下垂、消化不良、食欲不振、胃痛、嘔吐。

【コタロー】

貧血、冷え症で胃部圧重感があり、軟便気味で疲れやすいもの。

  • 胃炎、胃拡張症、胃アトニー症、胃下垂症、胃神経症、つわり、虚弱児の食欲不振。

【三和】

貧血、冷え症で胃部に重圧感があって、疲れやすいものの次の諸症。

  • 慢性胃腸カタル、胃下垂、胃アトニー症、悪阻、虚弱児の消化不良、胃潰瘍。
用法 通常、成人1日7.5gを2〜3回に分割し、食前又は食間に経口服用する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する(ツムラ)。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 漢方薬にも少しは副作用があります。人によっては、服用時にむかついたり、かえって食欲がなくなるかもしれません。しだいに慣れることが多いのですが、つらいときは医師と相談してください。

重い副作用はまずありませんが、配合生薬の甘草の大量服用により、浮腫(むくみ)を生じたり血圧が上がってくることがあります。「偽アルドステロン症」と呼ばれる症状です。複数の方剤の長期併用時など、念のため注意が必要です。

そのほか、肝障害が報告されているようです。万一のことですが、ひどい倦怠感、強い吐き気、発熱、皮膚や白目が黄色くなる、といった症状に気をつけてください。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • 偽アルドステロン症..だるい、血圧上昇、むくみ、体重増加、手足のしびれ・痛み、筋肉のぴくつき・ふるえ、力が入らない、低カリウム血症。
  • 肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。

【その他】
  • 胃の不快感、食欲不振、軽い吐き気、下痢
  • 発疹、発赤、かゆみ
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用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。
すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。
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