おくすり110番
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成分(一般名) リファンピシン
製品例 リファジンカプセル150mg、アプテシンカプセル150mg ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 主に抗酸性菌用剤/リファンピシン/リファンピシン製剤

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   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
概説 結核菌など抗酸菌を死滅させるお薬です。結核や肺MAC症の治療に用います。
作用結核は、結核菌が増殖し、体をむしばんでいく病気です。おもな病変部位は肺で、かつては肺病として恐れられました。近年は少なくなったものの、先進国の中では以前高い水準で油断はできません。最近、学校や老人ホームでの集団感染、あるいは病院での院内感染も目立ちます。

このお薬の有効成分は抗生物質のリファンピシン(RFP)です。結核菌を殺菌する強い作用があります。菌が死滅すれば、結核の病気も治ります。通常、単独ではなく、イソニアジド(INH)など他の抗結核薬と併用します。結核のほか、肺MAC症など非結核性抗酸菌症やハンセン病などにも適応します。
特徴
  • 第一線薬(a)に位置付けられる基本的な結核治療薬です。リファマイシン系抗生物質の仲間で、結核菌に対し強い抗菌力を発揮します。この薬の開発により、短期間で結核が治るようになりました。略号はRFP。
  • 抗酸菌(マイコバクテリア)に有効な数少ない薬剤です。抗酸菌は一般的な抗生物質が効きにくい細菌で、結核菌のほか、マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症を起こす非結核性抗酸菌、ハンセン病の原因菌のらい菌などが含まれます。結核以外のこれらによる感染症にも適応が拡大されました。
注意
【診察で】
  • アレルギーを起こしやすい人は、医師に伝えておきましょう。
  • 以前に結核の薬を飲んだことのある人は、医師に報告してください。
  • 肝臓病など持病のある人、また、妊娠中の人は医師に伝えてください。
  • 服用中の薬を医師に教えてください。

【注意する人】

重い肝臓病や胆道閉塞症のある人は使用できません。また、以前にこの薬を飲んだことのある人は、再服用によりひどいアレルギー症状を起こす危険性があります。再服用時は、発疹やじん麻疹、発熱などのアレルギー症状に注意が必要です。

  • 適さないケース..重い肝臓病、胆道閉塞症のある人。
  • 注意が必要なケース..過敏症のある人、副腎皮質不全、慢性甲状腺炎、肝臓病のある人、この薬の服用歴のある人、間歇服用または一時中止後に再開する場合。

【飲み合わせ・食べ合わせ】

いろいろな薬と相互作用を起こしやすい性質があります。とくに併用薬の効果減弱に注意が必要です。この薬の影響で、併用薬の代謝が促進され血中濃度が低下しやすいためです。服用中の薬があれば、必ず医師に報告してください。また、別の病気で受診するときも、この薬を飲んでいることを伝えてください。

  • 禁止されるのは、安定薬のルラシドン(ラツーダ)、肺高血圧症治療薬のタダラフィル(アドシルカ)とマシテンタン(オプスミット)、高脂血症治療薬のペマフィブラート(パルモディア)、抗血栓薬のチカグレロル(ブリリンタ)、抗がん薬のロルラチニブ(ローブレナ)、抗真菌薬のボリコナゾール(ブイフェンド)、抗エイズウイルス薬のホスアンプレナビル(レクシヴァ)、アタザナビル(レイアタッツ)、リルピビリン(エジュラント、コムプレラ、オデフシィ、ジャルカ)、エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル ジソプロキシル(スタリビルド)やエルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド(ゲンボイヤ)、ドラビリン(ピフェルトロ)、抗肝炎ウイルス薬のダクラタスビル(ダクルインザ)、アスナプレビル(スンベプラ)、ソホスブビル(ソバルディ)、レジパスビル・ソホスブビル(ハーボニー)、ソホスブビル・ベルパタスビル(エプクルーサ)、グレカプレビル・ピブレンタスビル(マヴィレット)、テノホビル アラフェナミド(ベムリディ)、ビクテグラビルナトリウム・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド(ビクタルビ)、エルバスビル(エレルサ)やグラゾプレビル(グラジナ)、抗ヘルペスウイルス薬のアメナメビル(アメナリーフ)、抗原虫薬のアルテメテル・ルメファントリン(リアメット)、吸虫駆除薬のプラジカンテル(ビルトリシド)などです。
  • そのほか、ワルファリン(ワーファリン)など抗血栓薬、シクロスポリン(サンディミュン、ネオーラル)など免疫抑制薬、抗ウイルス薬、各種の血糖降下薬、強心薬、抗不整脈薬、降圧薬、女性ホルモン薬、避妊薬など さまざまな併用薬の効き目が悪くなるおそれがあります。
  • 脳卒中や心筋梗塞の治療に用いる抗血小板薬のクロピドグレル(プラビックス、コンプラビン)の作用を増強させる可能性があります。このため、併用は避けることが望ましいです。
  • アルコールは病気の治りを悪くしますし、肝臓や神経の副作用を起こしやすくします。飲酒は、できるだけ控えましょう。

【使用にあたり】
  • ふつう、1日1回朝食前に3カプセル服用します。胃の悪い人は食後のこともあります。
  • 結核症では複数の抗結核薬と併用する必要があります。MAC症の場合は、クラリスロマイシン(クラリス、クラリシッド)またはアジスロマイシン(ジスロマック)、それとエタンブトール(エタンブトール)といっしょに飲むことがあります。
  • 指示された期間続けることが大事です。自分だけの判断で止めてしまうと、再発したり治りにくくなります。

【検査】

必要な検査を受けて、副作用や効果をチェックするようにしましょう。とくに肝機能検査が重要です。

【その他】
  • 尿、唾液、痰、汗、涙など体液の色が赤みがかることがあります。これは、薬の代謝物の色ですので心配いりません。
  • ソフトコンタクトレンズが変色することがありますから、事前に医師と相談してください。  
  • めまいやフラフラ感がするかもしれません。車の運転や高所での危険な作業には十分注意しましょう。

【備考】
  • 結核の治療は、複数の抗結核薬による併用療法をおこなうのが基本です。併用により短期治癒を可能とし、また耐性出現を防ぐことができるのです。通常、初めの2ヵ月間は第一線薬のイソニアジド、リファンピシン(この薬)、ピラジナミド、エタンブトールの4剤による強化療法をおこないます。エタンブトールの代わりに注射用抗結核薬のストレプトマイシンを代用することも可能です。その後の4ヵ月間はイスコチンとリファンピシンの2剤に減らし、合計6ヵ月間で治療を終了します。
  • 高齢の人、または肝臓が悪くピラジナミドが使いにくい場合に適用される別の治療法もあります。イスコチン、リファンピシン(この薬)、エタンブトール(またはSM)の3剤で2ヵ月間初期治療をおこない、その後イスコチンとリファンピシンのンの2剤による維持療法を7ヵ月間続ける方法です。
  • 多剤耐性結核とは、少なくともリファンピシン(この薬)とイソニアジドに耐性をもつ結核菌による結核のことです。多剤耐性結核の治療は、感受性のある複数の抗結核薬を使用しておこないます。リファンピシンとイソニアジドは原則使用できないので、第一線薬のエタンブトールとピラジナミドに、アミノ糖とニューキノロン系抗菌薬を加えた4剤による治療が標準的です。そのほか、新規リファマイシン系抗生物質のミコブティンやデルティバも処方候補となります。これらのいずれかが、副作用や薬剤耐性で使用できない場合は、パラアミノサリチル酸など第二線薬を代用することになります。
効能

【適応菌種】

本剤に感性のマイコバクテリウム属

【適応症】

肺結核及びその他の結核症、マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症を含む非結核性抗酸菌症、ハンセン病

【応用】

医師の判断で、別の感染症に応用されるかもしれません(レジオネラ肺炎、肺炭疽症など)。
用法
  • 肺結核およびその他の結核症..通常成人は、リファンピシンとして1回450mg(力価)〔3カプセル〕を1日1回毎日経口服用する。ただし、感性併用剤のある場合は週2日服用でもよい。原則として朝食前空腹時服用とし、年齢、症状により適宜増減する。また、他の抗結核剤との併用が望ましい。
  • MAC症を含む非結核性抗酸菌症..通常成人は、リファンピシンとして1回450mg(力価)〔3カプセル〕を1日1回毎日経口服用する。原則として朝食前空腹時服用とし、年齢、症状、体重により適宜増減するが、1日最大量は600mg(力価)〔4カプセル〕を超えない。
  • ハンセン病..通常成人は、リファンピシンとして1回600mg(力価)〔4カプセル〕を1か月に1〜2回または1回450mg(力価)〔3カプセル〕を1日1回毎日経口服用する。原則として朝食前空腹時服用とし、年齢、症状により適宜増減する。また、他の抗ハンセン病剤と併用すること。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 人によっては発疹や発熱がみられます。食欲不振や吐き気、胃痛など胃の調子が悪くなることもあります。そのほか、ときに肝障害を起こすことがあります。重症化することはまれですが、定期的に肝機能検査を受けるようにしてください。

再服用のさいは、ショックやアナフィラキシー様症状を含め強いアレルギー反応に注意が必要です。アレルギーにもとづく腎炎や貧血の副作用を起こすおそれもあります。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • ショック、アナフィラキシー様症状..気持ち悪い、胸苦しい、冷汗、顔面蒼白、手足の冷え・しびれ、じんま疹、全身発赤、顔や喉の腫れ、ゼーゼー息苦しい、めまい、血圧低下、目の前が暗くなり意識が薄れる。
  • 肝臓の障害..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。
  • 腎臓の重い症状..尿が少ない・出ない、尿の濁り・泡立ち、血尿、むくみ、だるい、吐き気、側腹部痛、腰痛、発熱、発疹。
  • 血液障害、溶血性貧血..発熱、喉の痛み、だるい、出血傾向(血豆・青あざ、歯肉出血、鼻血、血尿)、息切れ、動悸、黄疸(皮膚や白目が黄色)、むくみ、尿量減少。
  • 大腸炎..激しい腹痛、頻回な下痢、血便、発熱。
  • 重い皮膚・粘膜障害..発疹、発赤、水ぶくれ、うみ、皮がむける、皮膚の熱感や痛み、かゆみ、唇や口内のただれ、のどの痛み、目の充血、発熱、全身けん怠感。
  • 間質性肺炎..から咳、息苦しさ、少し動くと息切れ、発熱。

【その他】
  • 食欲不振、吐き気、胃痛、下痢
  • 発疹、発熱
  • 頭痛、めまい、フラフラ感
  • けん怠感、しびれ感
   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
  









用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。
すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。
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Good luck & Good bye