おくすり110番
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成分(一般名) トスフロキサシン トシル酸塩
製品例 オゼックス錠75~150、オゼックス錠小児用60mg、オゼックス細粒小児用15% ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 合成抗菌剤/キノロン/ニューキノロン系経口抗菌製剤

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   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
概説 細菌を殺菌するお薬です。細菌が原因のいろいろな病気に用います。
作用

【働き】

感染症は、病原微生物が人の体に侵入し悪さをする病気です。腫れや発赤を生じ、ときに化膿し、痛みや発熱により苦痛をもたらします(実は、このような症状は病原微生物と戦うための体の防衛システムでもあるのです)。

病原微生物には、細菌やウイルス、真菌(カビ)などが含まれます。このお薬が有効なのは おもに“細菌”による感染症です。グラム陽性菌や陰性菌をはじめ、クラミジアやマイコプラズマにも有効です。病原菌が死滅すれば、腫れや発赤がおさまり、痛みがとれ、熱があれば解熱します。

尿路感染症をはじめ、呼吸器感染症、皮膚感染症、また耳鼻科領域の感染症などに広く用いられています。本来、インフルエンザを含め一般的なウイルス性の“かぜ”には無効なのですが、細菌による二次感染時やその予防のために処方されることがあります。

【薬理】

細菌の遺伝情報物質(DNA)の複製を妨げることで、殺菌的に作用します。
特徴
  • ニューキノロンと呼ばれる抗菌薬です。旧来の抗菌薬に比べ抗菌力が強く、いろいろな細菌に有効です。病巣への移行がよいのも特徴です。飲み薬では治療の難しかった難治性の感染症にもよい効果を示します。副作用も少ないほうです。
  • この系統は比較的アレルギーを起こすことが少なく、ペニシリン系やセフェム系などの抗生物質にアレルギーのある人にも使われます。
  • 錠剤に加え、小児用の細粒剤があります。従来、副作用の心配から子供には用いませんでしたが、その後 有効性と安全性が認められ、小児用細粒剤として承認を取得、販売されることになりました。ニューキノロン系の成人用錠剤は多数販売されていますが、小児感染症を適応とする同系製剤は国内初です。一般的な抗生物質が効きにくい難治性の中耳炎やマイコプラズマ肺炎に有用です。
注意
【診察で】
  • 持病やアレルギーのある人、また妊娠中の人は、医師に伝えてください。
  • 服用中の薬は、医師に伝えましょう。

【注意する人】
  • てんかんなどけいれん性の病気、あるいは重症筋無力症のある人は、病状の悪化に注意するなど慎重に用いるようにします。
  • 腎臓の悪い人や高齢の人は、少量を用いるなど服用量・服用間隔に配慮が必要です。
  • 妊娠中の女性には用いません。

【飲み合わせ・食べ合わせ】

一部の鎮痛薬との併用で、けいれんを起こしやすくなります。また、アルミニウムやマグネシウム分を含む胃腸薬(制酸剤)と同時に飲むと、この薬の効き目が落ちてしまうかもしれません(一定の間隔をあければ大丈夫)。プレドニゾロンなどステロイド薬と併用する場合は、アキレス腱障害に注意が必要です。

  • 飲み合わせに注意..鎮痛薬(NSAID)、胃腸薬(アルミニウム、マグネシウム分を含む制酸剤)、喘息の薬のテオフィリン(テオドール)、ステロイド薬など。

【使用にあたり】
  • 決められた飲み方を守ってください。服用回数は1日2回もしくは3回です。原則、食後に服用してください。
  • 指示された期間きちんと続けましょう。症状によっては、少し長めになるかもしれません。自分だけの判断で止めてしまうと、再発したり治りにくくなるおそれがあります。
効能
【錠剤】
<適応菌種>

トスフロキサシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌(ペニシリン耐性肺炎球菌を含む)、腸球菌属、淋菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、炭疽菌、大腸菌、赤痢菌、サルモネラ属、チフス菌、パラチフス菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、コレラ菌、インフルエンザ菌、緑膿菌、バークホルデリア・セパシア、ステノトロホモナス(ザントモナス)・マルトフィリア、アシネトバクター属、ペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属、プレボテラ属、アクネ菌、トラコーマクラミジア(クラミジア・トラコマティス)
<適応症>
  • 表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)
  • 外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、乳腺炎、肛門周囲膿瘍
  • 骨髄炎、関節炎
  • 咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染
  • 膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、精巣上体炎(副睾丸炎)、尿道炎
  • 胆嚢炎、胆管炎
  • 感染性腸炎、腸チフス、パラチフス、コレラ
  • バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎
  • 涙嚢炎、麦粒腫、瞼板腺炎
  • 外耳炎、中耳炎、副鼻腔炎、化膿性唾液腺炎
  • 歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎
  • 炭疽

【細粒小児用】
<適応菌種>

トスフロキサシンに感性の肺炎球菌(ペニシリン耐性肺炎球菌を含む)、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、炭疽菌、コレラ菌、インフルエンザ菌、肺炎マイコプラズマ(マイコプラズマ・ニューモニエ)
<適応症>

肺炎、コレラ、中耳炎、炭疽

※小児用細粒の使用に際しては、他の経口抗菌薬による治療効果が期待できない症例に使用すること。
用法
【錠75~150】
  • 一般..通常、成人は、トスフロキサシントシル酸塩水和物として1日300〜450mg(トスフロキサシンとして204〜306mg)を2〜3回に分割して経口服用する。
  • 骨髄炎、関節炎..通常、成人は、トスフロキサシントシル酸塩水和物として1日450mg(トスフロキサシンとして306mg)を3回に分割して経口服用する。
  • 腸チフス、パラチフス..通常、成人は、トスフロキサシントシル酸塩水和物として1日600mg(トスフロキサシンとして408mg)を4回に分割して14日間経口服用する。
  • なお、腸チフス、パラチフスを除く症例においては、感染症の種類及び症状により適宜増減するが、重症又は効果不十分と思われる症例にはトスフロキサシントシル酸塩水和物として1日600mg(トスフロキサシンとして408mg)を経口服用する。

【小児用】

通常、小児はトスフロキサシントシル酸塩水和物として1回6mg/kg(トスフロキサシンとして4.1mg/kg)を1日2回経口服用する。ただし、1回180mg、1日360mg(トスフロキサシンとして1回122.4mg、1日244.8mg)を超えないこととする。

【注意】
  • 本剤は、食直前又は食後に投与することが望ましい。
  • 小児用60mg錠の体重換算による1回あたりの服用量は、下記のとおりである。なお、患者の体重及び状態から錠剤の投与が難しい場合には、小児用15%細粒の投与を検討すること。

    ※体重15kg:90mg(1.5錠)、体重20kg:120mg(2錠)、体重25kg:150mg(2.5錠)、体重30kg〜:180mg(3錠)

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 副作用は少ないほうです。もし、発疹がでたり下痢が続くときは、早めに受診してください。また、子供では関節障害を起こすおそれがあります。関節痛や関節の腫れに注意し、そのような場合は医師に申し出てください。

重い副作用として、けいれん、低血糖、意識障害、アキレス腱障害、大動脈瘤や大動脈解離なども報告されているようです。大動脈解離では、胸、背中あるいは腹部が激しく痛みますから、そのよう場合は直ちに受診してください。これらの頻度はきわめてまれですが、薬の排泄が遅れがちな高齢の人や腎臓の悪い人、既往のある人などは念のため注意が必要です。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • アナフィラキシー・ショック..じんま疹、全身発赤、顔や喉の腫れ、ゼーゼー息苦しい、冷汗、顔が白くなる、手足のしびれ、脈が弱い、血圧低下、目の前が暗くなり意識が薄れる。
  • 重い皮膚・粘膜障害..発疹、発赤、水ぶくれ、うみ、皮がむける、皮膚の熱感や痛み、かゆみ、唇や口内のただれ、のどの痛み、目の充血、発熱、全身けん怠感。
  • けいれん..めまい、頭痛、ふるえ、手足のしびれ感、筋肉のぴくつき、意識低下、全身けいれん。
  • 錯乱、せん妄、幻覚、抑うつ..興奮・混乱、もうろう状態、非現実な体験、本当ではない声や音が聞こえる、憂うつ、元気がない。
  • 腎臓の重い症状..尿が少ない・出ない、尿の濁り・泡立ち、血尿、むくみ、だるい、吐き気、側腹部痛、腰痛、発熱、発疹。
  • 肝臓の障害..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。
  • 重い血液成分の異常..発熱、喉の痛み、口内炎、だるい、皮下出血(血豆・青あざ)や鼻血・歯肉出血など出血傾向。
  • 間質性肺炎..から咳、息苦しさ、少し動くと息切れ、発熱。
  • 大腸炎..激しい腹痛、頻回な下痢、発熱、血液便、下血。
  • 横紋筋融解症..手足のしびれ・こわばり、脱力、筋力低下、筋肉痛、歩行困難、赤褐色の尿。
  • 低血糖..力の抜けた感じ、ふるえ、さむけ、動悸、冷や汗、強い空腹感、頭痛、不安感、吐き気、目のちらつき、イライラ、眠気、ぼんやり。さらに重くなると、異常な言動、けいれん、昏睡(意識がなくなる)。
  • 末梢神経障害..手足のしびれ、感覚が鈍い、灼熱感、ピリピリ痛む、筋力低下。
  • アキレス腱炎、腱断裂..アキレス腱周辺の痛みや腫れ、むくみ、発赤。
  • 大動脈瘤、大動脈解離..声がれ、息苦しい、飲み込みにくい、むせる、胸または背中の激痛 、激しい腹痛

【その他】
  • 発疹、じん麻疹、かゆみ
  • 下痢・軟便、便秘、吐き気
  • めまい、頭痛、眠気
  • 関節痛、関節腫脹(小児)
   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
  









用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。
すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。
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Good luck & Good bye