おくすり110番
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成分(一般名) モキシフロキサシン塩酸塩
製品例 アベロックス錠400mg ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 合成抗菌剤/キノロン/ニューキノロン系経口抗菌剤

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   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
概説 細菌を殺菌するお薬です。細菌が原因のいろいろな病気に用います。
作用

【働き】

感染症は、病原微生物が人の体に侵入し悪さをする病気です。腫れや発赤を生じ、ときに化膿し、痛みや発熱により苦痛をもたらします(実は、このような症状は病原微生物と戦うための体の防衛システムでもあるのです)。

病原微生物には、細菌やウイルス、真菌(カビ)などが含まれます。このお薬が有効なのは おもに“細菌”による感染症です。グラム陽性菌・陰性菌をはじめ、クラミジアやレジオネラ、マイコプラズマなどにも有効です。これらの病原菌が死滅すれば、腫れや発赤がおさまり、痛みがとれ、熱があれば解熱します。

具体的には、咽頭炎、扁桃炎、気管支炎、肺炎など呼吸器感染症を中心に用いられます。耳鼻科領域では副鼻腔炎にも適応します。本来、インフルエンザを含め一般的なウイルス性の“かぜ”には無効なのですが、細菌による二次感染時やその予防のために処方されることがあります。

【薬理】

細菌の遺伝情報物質(DNA)の複製を妨げることで、殺菌的に作用します。
特徴
  • ニューキノロンと呼ばれる抗菌薬です。旧来の抗菌薬に比べ抗菌力が強く、いろいろな細菌に有効です。病巣への移行がよいのも特徴です。飲み薬では治療の難しかった難治性の感染症にもよい効果を示します。副作用も少ないほうです。
  • とくに、呼吸器感染症の主要起炎菌である肺炎球菌やインフルエンザ菌に対する抗菌力が強いです。呼吸器組織への移行性が高く、耐性菌の出現も少ないとされます。胆汁排泄型です。
  • 半減期(13.9 時間)が長く、持続的に作用するので、1日1回の服用で済みます。
  • この系統は比較的アレルギーを起こすことが少なく、ペニシリン系やセフェム系などの抗生物質にアレルギーのある人にも使われます。
注意
【診察で】
  • 持病やアレルギーのある人、また妊娠中の人は、医師に伝えてください。
  • 服用中の薬を医師に教えてください。

【注意する人】
  • 不整脈、低カリウム血症、重い肝臓病のある人など、その症状によっては使用できません。
  • てんかんなどけいれん性の病気のある人は慎重に使用します。
  • 重症筋無力症を悪化させるおそれがあります。
  • 大動脈瘤または大動脈解離を合併している人、あるいは既往歴のある人は注意深く用います。この薬により、それらの発生リスクが増加したとの報告があるためです。
  • 糖尿病のある人は、低血糖の発現に注意が必要です。
  • 高齢の人は副作用がでやすいので、服用量などに配慮が必要です。妊娠中の女性や小さい子供には原則用いません。

【飲み合わせ・食べ合わせ】

一部の抗不整脈薬との併用が禁止されています。併用した場合、心臓に悪影響をおよぼすおそれがあります。低カリウム血症を起こしやすい薬と併用するときも注意が必要です。また、アルミニウムやマグネシウム分を含む胃腸薬(制酸剤)と同時に飲むと、この薬の効き目が落ちてしまうかもしれません(一定の間隔をあければ大丈夫)。プレドニゾロンなどステロイド薬と併用する場合は、アキレス腱障害に注意が必要です。そのほかにも飲み合わせに注意する薬がたくさんあります。市販薬も含め服用中の薬は医師に報告しておきましょう。

  • 飲み合わせの悪い薬..プロカインアミド(アミサリン)、ジソピラミド(リスモダン、ノルペース)、ピルメノール(ピメノール)、アミオダロン(アンカロン)、ソタロール(ソタコール)など。
  • 飲み合わせに注意..利尿薬、ステロイド薬、グリチルリチン製剤、エリスロマイシン、抗精神病薬、三環系抗うつ薬、ワルファリン、鎮痛薬(NSAID)、胃腸薬(アルミニウム、マグネシウム分を含む制酸剤)、ステロイド薬など。

【使用にあたり】
  • 決められた飲み方を守ってください。ふつう、1日1回1錠を飲みますが、体重の軽い人や高齢の人は半分にすることがあります。
  • 指示された期間きちんと続けましょう。症状によっては、少し長めになるかもしれません。自分だけの判断で止めてしまうと、再発したり治りにくくなるおそれがあります。

【食生活】

この薬の服用後に、意識を消失した事例が報告されているようです。そのため、自動車の運転など危険を伴う機械操作を避ける必要があります。どうしても車の運転をしなければならないのなら、薬の変更を依頼しましょう。
効能

【適応菌種】

モキシフロキサシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、クレブシエラ属、エンテロバクター属、プロテウス属、インフルエンザ菌、レジオネラ・ニューモフィラ、アクネ菌、肺炎クラミジア(クラミジア・ニューモニエ)、肺炎マイコプラズマ(マイコプラズマ・ニューモニエ)。

【適応症】
  • 表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症。
  • 外傷・熱傷及び手術創等の二次感染。
  • 咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染。
  • 副鼻腔炎。
用法 通常、成人はモキシフロキサシンとして、1回400mgを1日1回経口服用する。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 副作用は少ないほうです。もし、発疹がでたり下痢が続くときは、早めに受診してください。そのほか、人によっては、吐き気や嘔吐、頭痛、めまい、肝機能値の異常なども現れます。

特異な副作用として ある種の不整脈(QT延長、心室性頻拍)を誘発する性質があります。もともと不整脈や狭心症など心臓に病気のある人、また低カリウム血症を生じるおそれのある人など、念のため注意が必要です。

ほかにも、服用後の意識レベルの低下や一時的な意識消失、アキレス腱炎、低血糖症、さらには大動脈瘤や大動脈解離などが報告されています。大動脈解離では、胸、背中あるいは腹部が激しく痛みます。万一そのような症状があらわれたら、直ちに受診してください。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • 重い不整脈..動悸、頻脈(120/分以上)、徐脈(50/分以下)、胸の痛みや違和感、胸苦しい、だるい、めまい、立ちくらみ、気が遠くなる、失神。
  • ショック、アナフィラキシー..気持ちが悪い、胸苦しい、冷汗、顔面蒼白、手足の冷え・しびれ、じんま疹、全身発赤、顔のむくみ・腫れ、のどが腫れゼーゼー息苦しい、めまい、血圧低下、目の前が暗くなり意識が薄れる。
  • けいれん..めまい、頭痛、ふるえ、手足のしびれ感、筋肉のぴくつき、意識低下、全身けいれん。
  • 錯乱、せん妄、幻覚、抑うつ..興奮・混乱、もうろう状態、非現実な体験、本当ではない声や音が聞こえる、憂うつ、元気がない。
  • 失神、意識消失..気が遠くなる、気を失う。
  • 大腸炎..激しい腹痛、頻回な下痢、発熱、血液便、下血。
  • アキレス腱炎、腱断裂..アキレス腱周辺の痛みや腫れ、むくみ、発赤。
  • 重い皮膚・粘膜障害..発疹、発赤、水ぶくれ、うみ、皮がむける、皮膚の熱感や痛み、かゆみ、唇や口内のただれ、のどの痛み、目の充血、発熱、全身けん怠感。
  • 肝臓の障害..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。
  • 低血糖..力の抜けた感じ、ふるえ、さむけ、動悸、冷や汗、強い空腹感、頭痛、不安感、吐き気、目のちらつき、イライラ、眠気、ぼんやり。さらに重くなると、異常な言動、けいれん、昏睡(意識がなくなる)。
  • 重症筋無力症の悪化..まぶたが下がる、飲み込みにくい、力が入らず動作がにぶる、手足が疲れて長く歩けない。
  • 横紋筋融解症..手足のしびれ・こわばり、脱力、筋力低下、筋肉痛、歩行困難、赤褐色の尿。
  • 大動脈瘤、大動脈解離..声がれ、息苦しい、飲み込みにくい、むせる、胸または背中の激痛 、激しい腹痛

【その他】
  • 発疹、じん麻疹。
  • 下痢・軟便、吐き気、嘔吐。
  • めまい、頭痛。
  • 肝機能値の異常。
   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
  









用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。
すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。
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Good luck & Good bye