おくすり110番
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成分(一般名) リバビリン
製品例 レベトールカプセル200mg ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 抗ウイルス剤/その他/抗ウイルス剤

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   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
概説 C型肝炎ウイルス感染症を治療するお薬です。インターフェロンなど他の抗ウイルス薬と併用して、原因ウイルスを排除します。
作用

【働き】

肝臓病の多くはウイルス性です。とくにB型とC型ウイルスによる慢性肝炎が問題となります。慢性肝炎になると、良くなったり悪くなったりを繰り返しながら、長いあいだに一部が肝硬変へと進み、さらに肝臓がんに至ることもあります。この流れを絶つこと、あるいは遅らせるための治療が重要です。C型ではウイルスを排除し感染症の治癒めざします。なお、C型は遺伝子配列の違いから1〜6型に分かれます。日本人の大部分は1型と2型です。

このお薬は、C型肝炎ウイルスに有効な抗ウイルス薬です。ウイルスに取り込まれウイルスの複製過程を不安定にしたり、免疫を調整したりすることで抗ウイルス作用を発揮します。ただし単独ではよい効果が望めません。必ず、インターフェロンや他の抗ウイルス薬と併用しなければなりません。併用により抗ウイルス作用が増強し、ウイルスを排除できる可能性が高まるのです。遺伝子型、ウイルス量、治療歴、副作用などを勘案のうえ、その人に最適な併用療法が行われます。

【臨床試験-1】

C型肝炎ウイルスのうち日本人に多い遺伝子1型のウイルスは、インターフェロンの効き目が悪いことが知られています。1型ウイルス量が多い人に、新タイプの持続型インターフェロン(ペグインターフェロン)による単独療法を試みたところ、ウイルス陰性化率は24%たらずでした。一方、この薬を併用した場合の陰性化率は60%にのぼりました。さらに別の臨床試験で、プロテアーゼ阻害薬のシメプレビル(ソブリアード)またはテラプレビル(テラビック)を加えた3剤併用療法では、70%〜90%の陰性化率を達成しました。

【臨床試験-2】

2型はインターフェロン感受性が比較的高いのですが、それでも単独療法では満足できる治療成績が得られません。一方、この薬とインターフェロンを併用した場合、初回治療例で70〜90%、既治療例で50%程度のウイルス陰性化率が得られます。さらに、経口剤の新規抗ウイルス薬ソホスブビル(ソバルディ)との2剤併用療法では、治療歴の有無を問わず、2型のC型慢性肝炎またはC型代償性肝硬変において90%以上という高いウイルス陰性化率が示されています。
特徴
  • リバビリンを有効成分とする抗C型肝炎ウイルス薬です。単独では効果不十分ですが、インターフェロンなど他の抗ウイルス薬と併用することで治療成績が格段にあがります。現在は、副作用の多いインターフェロン注射薬に代わり、直接作用型抗ウイルス薬(DAA)との併用療法が標準です。
  • とくに1型でウイルス量が多いC型慢性肝炎における有用性が高いです。インターフェロン単独療法で無効な場合、あるいは治療後再燃例においても、併用療法により優れた治療効果が期待できます。さらに直接作用型抗ウイルス薬のシメプレビル(ソブリアード)を加えた3剤併用療法により、高いウイルス陰性化率が得られています。
  • 経口剤のみによる治療法が開発されました。飲み薬のソホスブビル(ソバルディ)との併用療法です。副作用が多いインターフェロンを用いることなく、90%以上という高いウイルス陰性化率が示されています。
  • 少数例となる遺伝子3〜6型に対しても適応が拡大されました。この場合もソホスブビル(ソバルディ)と併用します。
  • 難治性C型肝炎に対する新たな治療選択肢として、ソホスブビル・ベルパタスビル配合剤(エプクルーサ)との併用療法が承認されました。遺伝子型を問わず、前治療歴(DAA前治療不成功)があるC型慢性肝炎またはC型代償性肝硬変に対し適用可能です。
  • 血液中や体内のあちこちの組織にかなり長くとどまります。副作用面でとくに重要なのは、赤血球中に入り込んで血球を破壊する性質があるということです。これは溶血性貧血の副作用にもつながります。また、強い催奇形性作用がある点にも注意が必要です。
注意
【診察で】
  • 妊娠出産の予定のある女性、あるいはパートナーにその予定のある男性は、医師に報告しておきましょう。服薬にさいし避妊の重要性について医師から十分説明を受けてください。
  • 心臓病や腎臓病、高血圧、うつ病など、持病のある人は医師に伝えておきましょう。
  • 服用中の薬を医師に教えてください。
  • 注意事項や副作用について十分説明を受けてください。薬の性質をよく理解しておくことが大切です。

【注意する人】
  • 妊婦中、またその可能性のある女性は使用できません。
  • 心臓病や腎臓病、肝臓病、貧血のある人など、病状によっては使用でません。高血圧や糖尿病のある人も慎重に用いる必要があります。
  • うつ病などで精神症状の思わしくない人は、インターフェロンとの併用療法を控えることがあります。

【飲み合わせ・食べ合わせ】

抗エイズウイルス薬と相互作用を起こす可能性がありますので、それらとの併用には注意が必要です。また、免疫抑制薬のアザチオプリン(イムラン)による骨髄機能抑制の副作用を強めるおそれがあります。なお、漢方薬の小柴胡湯はインターフェロンと併用禁止です。

【使用にあたり】
  • 体重や腎臓の働き具合によって飲む量が違いますから、決められた通りにしてください。飲み忘れなく毎日規則正しく続けることが大事です。
  • 服用回数は1日2回朝晩です。通常、食後に飲みますが、吸収を高めるために食事中に飲むように指示されることがあります。食間や空腹時は吸収が悪いので原則避けます。ただし、貧血改善のため、吸収量を減らす目的であえて空腹時に飲むよう指示されるかもしれません。その場合は医師の指示どおりにしてください。
  • 飲み薬の直接作用型抗ウイルス薬との併用療法が一般的です。この場合、治療期間は3〜6カ月間と比較的短期間です。インターフェロン療法では1年以上かかることがあります。
  • 貧血の副作用があらわれた場合、減量して様子をみることがあります。また、インターフェロンとの併用療法では、いろいろな副作用がでやすいです。ほとんどは一過性で治療が終われば治りますが、つらいときは医師とよく相談してください。

【検査】

定期的に血液検査や肝機能検査を受ける必要があります。とくに重要なのは、ヘモグロビン量、ビリルビン値、白血球数や血小板数などです。これらの異常に注意し、重篤な貧血や血液障害、肝機能障害などを未然に防ぐようにします。

【妊娠・授乳】
  • 動物実験で強い催奇形性作用が分かっています。このため、妊娠中または妊娠している可能性のある女性は使用できません。
  • 妊娠可能な女性またはパートナーが妊娠する可能性がある男性は、治療中および治療終了後6カ月間は避妊してください。また、妊娠していないことを確認するため、妊娠検査を毎月1回行なってください。
  • パートナーが妊娠している男性は、精液を介し この薬が子宮内に移行しないようコンドームを使用してください。

【食生活】

インターフェロン併用時に気分が不安定になるときは、直ちに医師に連絡してください。できましたら、ご家族など付き添いの方も、行動の変化や不穏な行為に注意するなど、服用後の様子を注意深く見守りましょう。因果関係ははっきりしませんが、強い不安感や抑うつ、敵意や攻撃性、衝動性にもとづく事故事例も報告されているようです。
効能
  • ペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)又はインターフェロン ベータとの併用による次のいずれかのC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善

    (1)血中HCV RNA量が高値の患者

    (2)インターフェロン製剤単独療法で無効の患者又はインターフェロン製剤単独療法後再燃した患者
  • ペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)との併用によるC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善
  • ソホスブビルとの併用による次のいずれかのC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善

    (1)セログループ2(ジェノタイプ2)の患者

    (2)セログループ1(ジェノタイプ1)又はセログループ2(ジェノタイプ2)のいずれにも該当しない患者
  • ソホスブビル・ベルパタスビル配合剤との併用による、前治療歴を有するC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善
用法 通常、成人は、下記の用法・用量のリバビリンを経口服用する。本剤の服用に際しては、患者の状態を考慮し、減量、中止等の適切な処置を行うこと。
  • ・インターフェロン ベータ、ソホスブビル又はソホスブビル・ベルパタスビル配合剤との併用の場合

    ・体重60kg以下:1日600mg(朝食後200mg、夕食後400mg)

    ・60kgを超え80kg以下:1日800mg(朝食後400mg、夕食後400mg)

    ・80kgを超える:1日1000mg(朝食後400mg、夕食後600mg)
  • ペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)との併用の場合

    (1)C型慢性肝炎又は服用開始前ヘモグロビン濃度が14g/dL以上のC型代償性肝硬変の患者

    ・体重60kg以下:1日600mg(朝食後200mg、夕食後400mg)

    ・60kgを超え80kg以下:1日800mg(朝食後400mg、夕食後400mg)

    ・80kgを超える:1日1000mg(朝食後400mg、夕食後600mg)

    (2)服用開始前ヘモグロビン濃度が14g/dL未満のC型代償性肝硬変の患者

    ・体重60kg以下:1日400mg(朝食後200mg、夕食後200mg)

    ・60kgを超え80kg以下:1日600mg(朝食後200mg、夕食後400mg)

    ・80kgを超える:1日800mg(朝食後400mg、夕食後400mg)

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 インターフェロンによるものを含めいろいろな副作用が出やすいです。インターフェロン療法のさいは、初めの1〜2週間に、インフルエンザのような症状があらわれます。発熱、悪寒、倦怠感、頭痛、痰、筋肉痛といった症状です。対症療法的に、解熱・鎮痛薬などで対処可能と思いますので、つらいときは医師とよく相談してみてください。

この薬に特徴的でもっとも重要な副作用は貧血をはじめとする血液障害です。溶血性貧血は薬の影響で赤血球が壊れてしまうために起こります。倦怠感やめまい、息切れ、動悸などの症状に注意しましょう。動悸がひどいと心臓に負担がかかりますので、もともと心臓の悪い人は特に注意が必要です。血液検査で、貧血の兆候があるときは減量しなければなりません。

インターフェロンによるものとも考えられますが、不安や抑うつ感、あるいは躁状態など精神的な変調をきたすことがあります。また、オムビタスビル・パリタプレビル・リトナビル(ヴィキラックス)との併用時は、浮腫にも注意が必要です。気分の落ち込み、不安感、不眠、怒りっぽいなど いつもと違う精神症状、あるいは手足のむくみ、尿量減少などがみられたら、すぐに医師と連絡をとってください。

ほかにも下記のようなさまざまな副作用が出現する可能性があります。ただ、治療が終わればたいていは消失しますので、軽い場合は治療を優先することも多いです。いずれにしても、何か体に異常があらわれた場合は、医師に報告し、よく相談するようにしてください。なお、以下の副作用にはインターフェロンなど併用薬剤によるものが含まれます。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • 重い貧血・溶血性貧血..疲れやすい、息切れ、動悸、頻脈、めまい、顔色が悪い、頭痛、黄疸(皮膚や白目が黄色)。
  • 重い血液成分の異常..発熱、喉の痛み、口内炎、だるい、皮下出血(血豆・青あざ)や鼻血・歯肉出血など出血傾向。
  • 重い浮腫(むくみ)..手足や顔のむくみ、尿が少ない・出ない、息苦しい。
  • 抑うつ..憂うつ、気分が落ち込む、やる気がでない、考えがまとまらない、悲観的、不安感、不眠。
  • 意識障害、せん妄、幻覚、けいれん..意識低下、混乱・もうろう状態、異常行動、現実でない人や物が見えたり声が聞こえる、けいれん(ふるえ、白目、硬直)。
  • 肝臓の障害..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。
  • 消化管潰瘍・胃腸出血..胃痛、腹痛、吐き気、嘔吐、吐血(コーヒー色のものを吐く)、下血(血液便、黒いタール状の便)。
  • 肺障害(間質性肺炎など)..息切れ、息苦しさ、から咳、痰、発熱。
  • 糖尿病..のどが渇く、水をがぶ飲み、多尿、体重変動。
  • 腎臓の重い症状..尿が少ない・出ない、尿の濁り・泡立ち、血尿、むくみ、だるい、吐き気、側腹部痛、腰痛、発熱、発疹。
  • 重度の高血圧..著しい血圧の上昇。
  • 脳卒中..片側の手足のまひ・しびれ、口がゆがむ、うまく話せない、視野が欠ける、二重に見える、考えがまとまらない、ふらつく、激しい頭痛
  • 狭心症、心筋梗塞..胸の痛み・違和感・圧迫感、冷汗、締め付けられるような胸の痛み。
  • 心不全・不整脈..息切れ、息苦しい、むくみ、体重増加、動悸、脈が弱い、脈の乱れ、めまい、失神。
  • 網膜症..視力低下、かすむ、色が見分けにくい、ゆがんで見える、視野に暗点、視界が欠ける。
  • 重い皮膚・粘膜障害..発疹、発赤、水ぶくれ、うみ、皮がむける、皮膚の熱感や痛み、かゆみ、唇や口内のただれ、のどの痛み、目の充血、発熱、全身けん怠感。
  • 横紋筋融解症..手足のしびれ・こわばり、脱力、筋力低下、筋肉痛、歩行困難、赤褐色の尿。

【その他】
  • インフルエンザ様症状..発熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛、関節痛(おもにインターフェロンによるもので、たいてい1〜2週間で軽くなる)
  • 食欲不振、腹痛、吐き気
  • 不眠、眠気、めまい、神経過敏
  • かゆみ、発疹、紅斑、皮膚乾燥、脱毛
  • 手足のこわばり、体の痛み
  • 眼痛、眼底出血、視力異常
  • 蛋白尿、動悸、体重減少、ほてり
  • 貧血、ヘモグロビン減少、血球数減少
   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
  









用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。
すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。
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Good luck & Good bye