おくすり110番
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成分(一般名) エンテカビル
製品例 バラクルード錠0.5mg ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 抗ウイルス剤/その他/抗ウイルス化学療法剤

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   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
概説 B型肝炎ウイルスの増殖をおさえるお薬です。B型肝炎の治療に用います。
作用

【働き】

肝臓病のおおよそ9割はウイルス性です。とくに、B型とC型ウイルス(HBV、HCV)による慢性肝炎が問題となります。慢性肝炎になると、良くなったり悪くなったりを繰り返しながら、長いあいだに一部が肝硬変へとすすみ、さらに肝臓がんに至ることもあります。この流れを絶つこと、あるいは遅らせることが治療の最大の目標です。

このお薬は、B型肝炎ウイルスに有効な抗ウイルス薬です。ウイルスの遺伝子が複製されるのをじゃまして、ウイルスの増殖をおさえます。適用となるのはB型慢性肝疾患で、ウイルス量や肝機能値が思わしくなく、肝炎が治まらない場合です。おもに35歳以上の中高年に用いますが、若い人でも進行が早く沈静化の見通しがなければ処方対象になります。抗ウイルス療法により、ウイルスが減少し肝機能値が正常化すれば、肝硬変や肝臓がんへの進展を止めることができるのです。

【薬理】

ウイルスの遺伝子RNAをDNAに逆転写する酵素の働きを阻害します。これにより遺伝子の複製ができなくなり、ウイルスの増殖が抑制されるのです。このような作用から「逆転写酵素阻害薬」と呼ばれています。

【臨床試験】

既存の同類薬ラミブジン(ゼフィックス)と効き具合を比較する臨床試験がおこなわれています。対象となった患者さんは、抗ウイルス薬未治療でHBe抗原陰性のB型慢性肝炎の638人です。約2年にわたる治療で、ウイルスが非常に低減(測定限界以下)した人の割合は、この薬で94%、ラミブジンで77%でした。
特徴
  • 有効成分はエンテカビル(略号ETV)。B型肝炎ウイルスに作用する抗ウイルス薬です。化学構造的に核酸系(ヌクレオシド系)になり、核酸アナログ(核酸類似物質)というカテゴリーに分類されます。作用機序からは核酸系逆転写酵素阻害薬(NRTI)ということになります。核酸アナログは、肝炎の沈静化にたいへん有益ですが、ウイルスを完全に排除するのは困難です。このため、維持療法として服用期間は長めになります。
  • いくつかの臨床試験において、同系のラミブジンをしのぐ有効性が示されています。また、ラミブジンに比べ耐性ウイルスが生じにくく、ラミブジンが効かない耐性ウイルスに対しても一定の効果が期待できます(交差耐性はありとされます)。治療効果に優れ、また副作用も少ないことから核酸アナログの第一選択薬となっています。
注意
【診察で】
  • 持病やアレルギーのある人は医師に伝えてください。
  • 妊娠中もしくはその可能性のある人、また授乳中の人は申し出てください。
  • 服用中の薬を医師に教えてください。

【注意する人】

腎臓の働きが落ちていると、この薬の排泄が遅れ、高い血中濃度が持続するおそれがあります。そのため、腎臓の悪い人は、服用間隔を延ばすなど慎重に用いる必要があります。

【使用にあたり】
  • ふつう、1日1回1錠を飲みます。必ず食間(食事と食事の間)の空腹時に飲んでください。前後の食事の間隔を2時間以上あけるようにします。食間にするのは、食事の影響による吸収率の低下を避けるためです。
  • ウイルスを完全に排除するのは困難です。このため、B型肝炎においては、服用期間は長めになります。安易に中断すると、急激に病状が悪化するおそれがありますから、自分だけの判断で中断してはいけません。B型肝炎の治療終了時期の判断は、専門医により慎重に見極める必要があります。病状があまり改善しない場合や進行した肝硬変では、基本的には生涯にわたり治療を続けることになります。指示された期間、根気よく続けましょう。

【検査】

B型肝炎では効果判定のため、肝機能値(ALT)やウイルス量、HBe抗原などを調べます。必要に応じ、血中クレアチニンや血中リンなど腎機能にかかわる検査をおこないます。

【妊娠・授乳】
  • 妊娠にかかわる安全性は確認されていません。また、母子感染の予防効果についてもよく分かっていません。妊娠中の服用は避けることが望ましいのですが、治療上の有益性がより高いと判断されれば、妊娠中でも処方されるかもしれません(FDA薬剤胎児危険度分類基準:カテゴリーC)。
  • 万全のため、服用中に妊娠しないように適切な方法で避妊してください。また、授乳も控えてください。

【食生活】

B型肝炎ウイルスの感染力は概して弱く、ふつうの社会的な接触であれば感染することはありません。ただし、血液を介したり、性的接触により感染する危険性があります。この薬を飲んでいたとしても、その点は同様です。

【備考】
  • B型肝炎の治療薬は2製剤に大別されます。この薬をふくむ核酸アナログ製剤とインターフェロン製剤です。これらを、抗原の有無、ウイルス量、年齢や病状など考慮のうえ、きちんとした治療方針のもと使いわけます。薬が不要になることを目指す2製剤併用療法(シークエンシャル療法)も試みられます。
  • 核酸アナログ製剤でB型肝炎に保険適用となるのは、ラミブジン(ゼフィックス)、アデホビル(ヘプセラ)、エンテカビル(バラクルード:この薬)、テノホビル(テノゼット)の4製剤です。ラミブジンは耐性ウイルスが発現しやすいのが欠点です。アデホビルは、そのような変異ウイルスにも有効で、変異ウイルスの出現時にラミブジンと併用するようにします。エンテカビルとテノホビルは、耐性ウイルスを生じにくく治療効果にも優れるので、核酸アナログ製剤として第一選択されるようになりました。
効能 B型肝炎ウイルスの増殖を伴い肝機能の異常が確認されたB型慢性肝疾患におけるB型肝炎ウイルスの増殖抑制
用法 本剤は、空腹時(食後2時間以降かつ次の食事の2時間以上前)に経口服用する。通常、成人はエンテカビルとして0.5mgを1日1回経口服用する。

なお、ラミブジン不応(ラミブジン服用中にB型肝炎ウイルス血症が認められる又はラミブジン耐性変異ウイルスを有するなど)患者には、エンテカビルとして1mgを1日1回経口服用することが推奨される。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 人によっては、吐き気や腹痛など胃腸症状がみられます。重い副作用の発現頻度はまれですが、類似薬によるものを含め、重度の乳酸アシドーシスや腎機能障害、脂肪肝などが報告されています。それと、服用中止後に肝機能が悪化するケースがありますから、治療終了後もしばらくのあいだ、定期的な検査が必要です。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • 乳酸アシドーシス..吐き気、吐く、腹痛、下痢、けん怠感、息苦しい、息が荒い、筋肉痛、手足の脱力、歩けない、動悸、急激な体重減少、意識がうすれる。
  • アナフィラキシー様症状..じんま疹、全身発赤、顔や喉の腫れ、ゼーゼー息苦しい。

【その他】
  • 吐き気、腹痛下痢
  • 頭痛、倦怠感
  • 服薬終了後の肝炎の悪化
   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
  









用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。
すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。
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Good luck & Good bye