おくすり110番
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成分(一般名) パロモマイシン硫酸塩
製品例 アメパロモカプセル250mg ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 抗原虫剤/その他/腸管アメーバ症治療剤

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   概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
概説 腸管アメーバ症を治療するお薬です。
作用

【働き】

腸管アメーバ症は、赤痢アメーバという原虫が腸に寄生する病気です。大腸粘膜に潰瘍が形成され、血便や下痢、腹痛などの症状があらわれます。治療が遅れると、血液に移行し、アメーバ性肝膿瘍など全身性の腸管外アメーバ症を発症するおそれもあります。日本での発症は少ないものの、発展途上国での不衛生な飲食による海外での感染、また国内においても性感染症としてとくに男性同性愛者間で伝播する可能性があります。

このお薬は、そのような腸管アメーバ症の特効薬です。腸管内で高濃度で作用し、シスト(嚢子:のうし)と呼ばれる休眠体をふくめ赤痢アメーバ原虫を死滅させることができます。このような特性から、腸管アメーバ症または症状のない腸管感染例に第一選択されます。また、全身性の腸管外アメーバ症に対してもメトロニダゾール(フラジール)またはチニダゾール(ハイシジン)による初期治療に続き、腸内に潜む原虫を完全に駆除する目的で追加処方されます。

【薬理】

原虫細胞内の30Sリボソームに結合し、遺伝コードの解読を不完全にさせ、タンパク質合成を阻害することにより作用を発揮します。

【臨床試験】

腸管アメーバ症に対するいくつかの臨床試験において80〜100%の高い治癒率が示されています。
特徴
  • 標準的な腸管アメーバ症治療薬(殺管腔アメーバ薬)です。アミノグリコシド系に分類される抗生物質の一種でもあります。
  • この系統は、腸管から体内にはほとんど吸収されません。このため、腸内で高濃度に作用し、シストをふくめたアメーバ原虫を完全に死滅させることが可能です。
  • 全身性の腸管外アメーバ症には無効です。腸管外アメーバ症に対しては、まずメトロニダゾール(フラジール)による治療を優先しなければなりません。
注意
【診察で】
  • 持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。
  • 妊娠中の人は医師に申し出てください。
  • 使用中の薬を医師に教えてください。

【注意する人】

イレウスのある人は使用できません。腸が刺激され症状が悪化するおそれがあるためです。便秘をしている人、消化管潰瘍など腸病変のある人、腎臓病のある人は副作用の発現に注意するなど慎重に用いるようにします。

  • 適さないケース..イレウス(腸閉塞)、アミノグリコシド系抗生物質にアレルギーのある人など。
  • 注意が必要なケース..便秘、腸病変のある人、腎臓病、重症筋無力症、難聴、食事がとれない人、体が弱っている人、妊娠中、高齢の人など。

【飲み合わせ・食べ合わせ】

他のアミノグリコシド系抗生物質と併用する場合は、難聴や腎障害の発現に念のため注意が必要です。

  • 飲み合わせに注意..アミノグリコシド系抗生物質(カナマイシン、ゲンタマイシン等)、コリスチン(メタコリマイシン)、フロセミド(ラシックス)、トルペリゾン(ムスカルム)など。

【使用にあたり】
  • 通常、1日3回毎食後に2カプセル服用します。服用期間は10日間です。治療効果を確実にするため、途中でやめてはいけません。
  • 飲み忘れた場合は、気がついたときに飲んでください。ただし、次に飲む時間が近い場合は、忘れた分は抜かし次の通常の時間に1回分を服用してください。2回分を一度に飲んではいけません。

【妊娠・授乳】
  • 妊娠中でも治療上の有益性が高いのであれば使用可能です。腸管からほとんど吸収されないので、妊娠やおなかの赤ちゃんへのリスクは低いと考えられます。
  • ただし万全のため、妊娠する可能性のある女性は、この薬を使用しているあいだ避妊してください。授乳も避ける必要があります。
効能 腸管アメーバ症
  • [注意]本剤は腸内原虫及びシスト(嚢子)に対してのみ活性を有するため、本剤を腸管外アメーバ症の治療に使用しないこと。
用法 通常、成人は、パロモマイシン硫酸塩1500mg(力価)を1日3回に分けて10日間、食後に経口服用する。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 軽い下痢、吐き気や腹痛など消化器障害を起こすことがあります。もし、ひどい下痢が続いたり、血便がみられたら、すぐに受診してください。それ以外の全身性副作用はまずありませんが、万一、回転性めまい、耳鳴り、難聴などがあらわれたら医師に報告してください。腸病変のある人、腎臓病のある人、高齢の人はとくに注意が必要です。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • 腎臓の重い症状..尿が少ない・出ない、尿の濁り・泡立ち、血尿、むくみ、だるい、吐き気、側腹部痛、腰痛、発熱、発疹。
  • 難聴..めまい、回転性めまい、耳鳴り、聞こえにくい。

【その他】
  • 軟便、下痢、食欲不振、吐き気、腹痛
  • 頭痛、めまい、発疹
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用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。
すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。
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Good luck & Good bye