概説 |
マラリア寄生虫を駆除するお薬です。マラリアの治療に用います。 |
作用 | 熱帯未開地域の旅行でマラリアに感染するケースがあります。マラリアは、ハマダラカという蚊が媒介するマラリア寄生虫(原虫)により引き起こされます。
このお薬は、抗マラリア薬です。サルファ薬のスルファドキシンと、葉酸拮抗薬のピリメタミンの2成分が配合されています。これらがいっしょに作用して、マラリア寄生虫の発育段階を阻害します。そうして、マラリア寄生虫が死滅すれば、熱も下がって治癒します。 |
特徴 | マラリアの治療に広く用いられています。ただし、予防薬として長期の服用には適しません。 |
注意 |
 【診察で】
- アレルギーを起こしやすい人は、医師に伝えておきましょう。
- 持病のある人は医師に伝えてください。
- 妊娠中の人は医師に申し出てください。
- 服用中の薬を医師に教えてください。
- 注意事項や副作用について十分説明を受けてください。薬の性質をよく理解しておくことが大切です。

- 【注意する人】

- サルファ薬にアレルギーのある人は飲んではいけません。喘息やじん麻疹などアレルギー性の病気、また血液に病気のある人も原則避けます。妊娠中の服用は避けてください。
- 適さないケース..サルファ薬アレルギー、新生児、妊娠中の人など。
- 注意が必要なケース..アレルギー体質(喘息、じん麻疹・・)、血液障害、肝臓病、腎臓病、葉酸欠乏または代謝異常、高齢の人など。
 【飲み合わせ・食べ合わせ】
- 別の抗マラリア薬のクロロキン(未承認)との併用は控えます。
- 抗血栓薬のワルファリンや血糖降下薬(SU薬)の作用(副作用)を増強するおそれがあります。
- 同類薬のサルファ薬やST合剤(バクタ)と併用すると、血液の副作用がでやすくなります。

- 【使用にあたり】

- 指示どおりに正しくお飲みください。ふつう、初日1回2錠、翌日1回1錠を飲みます。

- 【備考】

- マラリア寄生虫には、いくつかのタイプがあります。タイプや発育時期によって、薬の効き方が違います。効果がみられない場合には他の薬に切り替える必要があります。メファキン、キニーネ、ビブラマイシン、ミノマイシンなどが有効です。国内未承認ですが、プリマキンやクロロキンも使われます。
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効能 |
マラリア。 |
用法 |
通常、成人は初日1回2錠、翌日1回1錠を経口服用する。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
人によっては、ショックを含め強いアレルギー症状を起こすおそれがあります。とくに、アレルギー体質の人は要注意です(原則禁止)。
もう一つ重要な副作用として血液障害があります。赤血球や白血球、血小板が減少したりします。症状としては、発熱や喉の痛み、皮下出血など出血傾向があらわれます。このような場合は、直ちに受診してください。
発疹や発赤など皮膚に異常がみられたときも、医師と連絡をとるようにしましょう。発疹は、血液障害や肝障害のサインのこともありますし、重い皮膚障害に進展するおそれもあります。
 【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
- ショック、アナフィラキシー様症状..気持ちが悪い、冷汗、顔面蒼白、手足の冷え・しびれ、じんま疹、全身発赤、顔や喉の腫れ、ゼーゼー息苦しい、めまい、血圧低下、目の前が暗くなり意識が薄れる。
- 重い皮膚・粘膜障害..発疹、発赤、水ぶくれ、うみ、皮がむける、皮膚の熱感や痛み、かゆみ、唇や口内のただれ、のどの痛み、目の充血、発熱、全身けん怠感。
- 肺の異常(PIE症候群)..咳、痰、息苦しさ、発熱。
- 血液障害、溶血性貧血..発熱、喉の痛み、だるい、出血傾向(血豆・青あざ、歯肉出血、鼻血、血尿)、息切れ、動悸、黄疸(皮膚や白目が黄色)、むくみ、尿量減少。
- 肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。
 【その他】
- 吐き気、腹痛、下痢、口内炎
- 発疹、かゆみ、光線過敏症
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