夢のにをいがけ                             平教分教会委員部長 山本美子


何の効能もなく今日まで通らせて頂いて来ましたわたしでございます。初めてお道の
お話を聞かせて頂いた時の事を述べさせて頂きます。
 宗教もいろ/\とありますが、天理教のお話を聞いた時、私はその話の中に入り込
み何とも言えない心地で聞かせて頂く事が出来て、ふと気が付いた時は、真夜中の二
時を過ぎていました。そして、ふとんの中に入るや否や眠ってしまい、今までの話の
続きであるのか何とも言えない心持ちでいたところ、突然高い所から落ちて行き、
アッーと声を出して着いた所が真暗闇で固い石畳の上でした。何も見えないし、暫く
うずくまっておりましたが、ふとあたりを見回すとぼんやりと石垣があり、こんもり
と杉の木が並んで人影はありません。えらい所へ落ちて来たなあと思ったら、とたん
に目が醒めました。早速、この夢の事を話しましたところ、貴女は結構なお方やな
あ、それは教祖のお鎮まり下さるお墓地やで、と聞かされ後日、私は初めてそこへ参
拝させて頂き、正に夢のとおりであった事に大変驚かされました。その後もいろ/\
と不思議な夢をお見せ頂き、至らない私をこのお道へお引き寄せて下さった事と思い
ます。そして、その後は入信以前と百八十度の心の転換をして、日々感謝と喜びを
持って通らせて頂いております。
 滋賀県の地へ移り住み、知らない土地で私達と同じように大津支部で教会を持たれ
た会長様と一緒に、にをいがけに廻らせて頂くようになりましたが、その方は、一年
半余りで出直されがっかり致しました。しかし、近所にお話のよく分かって下さるお
ばあさんがいて、その方が自分の親戚や近所の友達の方々に「天理さんからこのよう
な心の使い方をしなさい、皆さんも徳を積みなさい、先々の幸せの為に、……」と話
かけて下さっています。
また、三軒隣には、「人間いきいき新聞」に良い事が書いてあったと言って喜んで下
さる方が出来て大変うれしく思っております。
 お道にお引き寄せ頂き、只々年限を重ねて来たばかりの昨今ではありますが、近所
に話しかける方々も出来、教会にも此の度、女の子をお与え頂き少しづつ何だか細い
光がさし込んで来たような気が致します。これからも親神様・教祖にお喜び頂く心と
態度を持って、この教えに忠実に通らせて頂きたいと願っております。
 それゆへにゆめでなりともにをいがけ
 はやくしやんをしてくれるよふ (14号7)