新しい物語


私は何を愛してきたのだろう
数多くの出来事は
今となってはそれぞれが
事実かどうかも不確かな
あやふやな記憶のその先へ
遠く追いやられてしまった

それは成ることの無いゆえの幻影
それは捨てられたものゆえの忘却

忘れようとしたゆえの記憶
捨てようとしたゆえの思い

しかし、今
私はその記憶に残すべき
新しい物語を語ろうとしている