ビーダマ


わたくしが心より望むものは
あわい朱色のビーダマです

この大きくごつい掌の
二の指と三の指との隙間より
転げて落ちたガラス玉

川辺に続く階段を
闇へと落ちる階段を
コロコロころげてゆきました

その先は
音はすれども形は見えず
ただ コロコロとゆくのでした

あわい朱色のビーダマです