夏の終わりに 秋の訪れが これほど早いと知ったのは いつ頃だったでしょうか 夏は まるで慌てた人のように 立ち去っていくものだと知ったのは いつ頃だったでしょうか この世界を取り巻く 空気や光が 突然変わってしまったように感じます 夏の喧噪がまるで嘘のように 静まり返った海辺には ただ横風が吹くばかりで この砂も この波も まるで あんな時なんて知らないといったふうに 寂しげです やはり僕らは 冬へと向かわねばならないのでしょうか 「夏は終わったのです」