夏の終わりに

秋の訪れが
これほど早いと知ったのは
いつ頃だったでしょうか

夏は
まるで慌てた人のように
立ち去っていくものだと知ったのは
いつ頃だったでしょうか

この世界を取り巻く
空気や光が
突然変わってしまったように感じます

夏の喧噪がまるで嘘のように
静まり返った海辺には
ただ横風が吹くばかりで

この砂も
この波も
まるで 
あんな時なんて知らないといったふうに
寂しげです

やはり僕らは
冬へと向かわねばならないのでしょうか
「夏は終わったのです」